カテゴリー:宗務所

第50回梅花流管内奉詠大会記録

第50回梅花流管内奉詠大会の周年記念大会が開催されました。

主催 曹洞宗神奈川県第二宗務所/神奈川県第二宗務所梅花講
開催 令和6年11月7日
会場 熱海後楽園ホテル

 

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■第一部 式典法要
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大会会長挨拶 / 来賓挨拶

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■第二部 登壇奉詠

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10教区 高祖承陽大師道元禅師第一番御詠歌(梅花)

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1-2教区 正行御和讃

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大本山總持寺 まごころに生きる

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3教区 大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌(永光)

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4教区 無常御詠歌(月影)

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5教区 釈尊花祭第一番御詠歌(歓喜)

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6-7教区 正行御詠歌(道環)

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8教区 彼岸御和讃

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9教区 地蔵菩薩御詠歌(慈念)

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師範会/詠範会 慶祝御和讃

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清興 神﨑順&10caratsレビュー

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講評  閉会の言葉

投稿者: kameno 日時: 22:21 | | コメント (0)

第50回梅花流管内記念奉詠大会

神奈川県第二宗務所主催 第50回梅花流管内記念奉詠大会が熱海を会場に開催されます。

令和6年11月7日-8日
於:熱海後楽園ホテル

前日入りで会場準備を行います。

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50年の節目を迎える記念大会が盛大に無事円成できますことを願います。

投稿者: kameno 日時: 11:03 | | コメント (0)

現職研修令和元年2日目@最乗寺

令和元年度 神奈川県第二宗務所主催 現職徒弟研修会(2日目)が開催されました。
曹洞宗宗制により、年齢55歳以下の宗侶(但し55歳以上で住職になった場合は任命後3年間)は参加が義務付けられている研修会です。

5月に1日目の日程を西有寺で行い、8月に2日目の日程を最乗寺で行います。
(1日目)→ 現職研修令和元年1日目@西有寺


日程 令和元年8月29日(2日目)
場所 大雄山最乗寺
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2日目 
・講義4 「曹洞宗の展開と地域社会」

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・点心飯台
・講義5 「管長告諭解説」


・講義6 「人権学習」

今年も研修参加者として講義を堪能することが出来、有意義な1日となりました。

投稿者: kameno 日時: 08:13 | | コメント (0)

現職研修会@乗最寺

平成27年度 神奈川県第二宗務所主催 現職徒弟研修会が開催されました。
曹洞宗宗制により、年齢55歳以下の宗侶(但し55歳以上で住職になった場合は任命後3年間)は参加が義務付けられている研修会です。

日程 平成26年9月1・2日(1泊2日)
会場 大雄山 最乗寺

雨が降ったり止んだりの天気となり、境内は深い霧に包まれています。

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今年度は宗務所役職員ではありませんので、研修参加者として講義を受けることが出来ました。

投稿者: kameno 日時: 08:59 | | コメント (0)

梅花流全国奉詠大会神奈川大会

梅花流全国奉詠大会神奈川大会が5月27・28日の日程で『パシフィコ横浜 国立大ホール』で開催されました。
平成27年の大本山總持寺二祖峨山韶碩禅師650回大遠忌奉讃奉詠を併修いたしました。

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大会式次第

9:30 オープニング
開会宣言・・・・・・・副大会長・伝道部長 横井真之

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献灯献花・・・・・・・三松幼稚園・總持寺保育園

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9:50 第1部 開会式
奉詠『三宝御和讃』
大導師入堂・・・・・・大会総裁・曹洞宗管長 大本山總持寺貫首 江川辰三禅師
拈香法語
普同三拝
読経『般若心経』
奉詠『大聖釈迦牟尼如来讃仰御詠歌(高嶺)』
回向
普同三拝

◇自然災害被災物故者並びに戦後七〇年追悼法要
大導師・・・・・・・・大本山永平寺貫首 福山諦法禅師
一、鼓鉢三通
一、拈香法語
一、読経『舎利礼文』
一、奉詠『追善供養御詠歌(妙鐘)』
一、回向
一、鼓鉢三通

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管長猊下相見の拝
御垂示
奉詠『聖号』
大導師退堂

10:30 第2部 式典
大会長式辞・・・・・・大会長・宗務総長 釜田隆文
歓迎の言葉・・・・・・一日目・神奈川県第一宗務所長 暘 道雄
二日目・神奈川県第二宗務所長 程木昭徳
お誓い

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10:45 第3部 登壇奉詠
両日とも12組

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20150529-27


登壇奉詠終了後募金

13:00 第4部 大本山總持寺二祖峨山韶碩禅師650回大遠忌奉讃奉詠
オープニング・・・・・御陣乗太鼓・サンドアート
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奉詠『大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃』一・二番 ※全員奉詠
『大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌(永光)』 ※特派師範のみ奉詠
回向
管長猊下おことば
奉詠『大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃』三番
大導師退堂

14:00 第5部 閉会式
静坐『坐禅御詠歌(浄心)』
閉会の言葉・・・・・副大会長・伝道部長 横井真之

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『まごころに生きる』~大合唱~フィナーレ


2日間の行事を曹洞宗公式Ustreamでふりかえることができます。
こちらからどうぞ

■第一日 5月27日


Broadcast live streaming video on Ustream


Broadcast live streaming video on Ustream


Broadcast live streaming video on Ustream

 

■第二日 5月28日


Broadcast live streaming video on Ustream


Broadcast live streaming video on Ustream
投稿者: kameno 日時: 08:11 | | コメント (0)

梅花流全国奉詠大会いよいよ開幕!

本日・明日(5月27・28日)、神奈川県横浜市の『パシフィコ横浜 国立大ホール』で開催されます。
この大会では、平成27年の大本山總持寺二祖峨山韶碩禅師650回大遠忌を控えていることから、その奉讃奉詠を執り行います。
この日のために一年前から準備をすすめ、一昨日、昨日の設営、リハーサルを経て本日を迎えます。

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(写真は前日リハーサルより)

 
全国から1万人が集まる「梅花流全国奉詠大会」、いよいよ開幕です。

 

※なお、この梅花流全国奉詠大会の様子はライブ(生中継)配信されます。
Ustream を御覧ください。


大会式次第

9:30 オープニング
開会宣言・・・・・・・副大会長・伝道部長 横井真之
献灯献花・・・・・・・三松幼稚園・總持寺保育園

9:50 第1部 開会式
奉詠『三宝御和讃』
大導師入堂・・・・・・大会総裁・曹洞宗管長 大本山總持寺貫首 江川辰三禅師
拈香法語
普同三拝
読経『般若心経』
奉詠『大聖釈迦牟尼如来讃仰御詠歌(高嶺)』
回向
普同三拝

◇自然災害被災物故者並びに戦後七〇年追悼法要
大導師・・・・・・・・大本山永平寺貫首 福山諦法禅師
一、鼓鉢三通
一、拈香法語
一、読経『舎利礼文』
一、奉詠『追善供養御詠歌(妙鐘)』
一、回向
一、鼓鉢三通

管長猊下相見の拝
御垂示
奉詠『聖号』
大導師退堂

10:30 第2部 式典
大会長式辞・・・・・・大会長・宗務総長 釜田隆文
歓迎の言葉・・・・・・一日目・神奈川県第一宗務所長 暘 道雄
二日目・神奈川県第二宗務所長 程木昭徳
お誓い

10:45 第3部 登壇奉詠
両日とも12組
登壇奉詠終了後募金

13:00 第4部 大本山總持寺二祖峨山韶碩禅師650回大遠忌奉讃奉詠
オープニング・・・・・御陣乗太鼓・サンドアート
奉詠『大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃』一・二番 ※全員奉詠
『大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌(永光)』 ※特派師範のみ奉詠
回向
管長猊下おことば
奉詠『大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃』三番
大導師退堂

14:00 第5部 閉会式
静坐『坐禅御詠歌(浄心)』
閉会の言葉・・・・・副大会長・伝道部長 横井真之
『まごころに生きる』~大合唱~フィナーレ

投稿者: kameno 日時: 05:01 | | コメント (0)

宗務所任期満了

平成26年12月9日、宗務所役職員任期満了に伴う臨時所会を開催し、新役職員の承認がなされました。
これに伴い、新旧役職員の間で引継ぎが行なわれ、無事完了しました。

ということで、この度4年間の任期を経て宗務所庶務主事を退任いたします。

4年前、引っ越し作業から始まった事が懐かしいです。
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(平成22年12月、引越作業の様子)

 

その他、宗務所ではいろいろな経験をさせて頂きました。
ブログ宗務所カテゴリー

 

在任中は公私にわたり格別の御法助、御法愛を賜り大過なく職を全うすることができましたこと、心より御礼を申し上げます。
ありがとうございました。
投稿者: kameno 日時: 17:11 | | コメント (0)

梅花流檀信徒講習会・福寿会

宗務所主催の梅花流檀信徒講習会が大本山總持寺瑞応殿を会場に開催されました。

開講式、お誓い、所長挨拶。

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開講式後、各教場に分かれての講習へ。
椅子席を使用される方が多くなりましたので、本年より全員分の机、椅子を用意いたしております。

講習会運営におきましては師範会、詠範会の皆さまの多大なるご協力を頂きました。
心より感謝申し上げます。


 

午後には教区長会議が開催されました。
教区長会議後、夕刻より横浜駅前のホテルのバンケットルームにて福寿会。

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管内寺院の70歳を越える宗侶の皆さまのお祝いの会です。

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所長挨拶・乾杯

 

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併せて米寿、喜寿、住職勤続、授章・褒章の皆さまのお祝いをさせていただきました。
皆さま、おめでとうございます。

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現宗務所体制での任期最後の大きな行事となりました。
楽しいひとときでした。

投稿者: kameno 日時: 09:16 | | コメント (0)

佛光山本栖寺-寺族会研修旅行

神奈川県第二宗務所寺族会の移動研修旅行が行なわれました。
今回の行程は山梨県富士五湖方面でしたので、その中の一行程に台湾・佛光山の本栖寺を拝登させていただきました。
佛光山は台湾最大の禅宗寺院(臨済系)であり、平素はゆめ観音アジアフェスティバル他、様々なお付き合いをさせて頂いておりますし、東京別院へ即心会研修-佛光山寺で拝登させていただいたこともあります。

今回は管内寺院の寺族さんが中心としての研修旅行です。
場所は、本栖湖畔にある静かで自然豊かな環境です。
300人程度は楽に宿泊できるだけのスペースと、礼拝施設が整っています。
(以前は競艇選手の強化合宿拠点だった施設を十数年前に仏教寺院として改築しています)

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ちょうど紅葉のピークでもあり、境内のドウダンツツジが美しく色づいています。
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バイキング形式で精進料理の数々をご用意いただきました。
食事のお唱えごとも、禅宗は共通しています。

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その後、斎堂で住職様よりの講話。
ニコニコ、笑顔でお客さんをお迎えし、ニコニコ笑顔で帰っていただく。
その心からのおもてなしの気持ち大事なのです。
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その後、華蔵宝殿(法堂)へ。
堂内中央に華蔵世界が東西南北四面に造られている構造になっています。
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三宝御和讃、拝登諷経・般若心経、紫雲の御詠歌と読経をさせていただきました。

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佛光山は、社会との結びつきを大切に考えています。
移動図書館も完備していて、全国各地を巡回しています。

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こちらが宿泊施設。
かつての競艇選手の宿泊施設を利用して、ベッドルーム、浴場、洗濯場が完備されています。
300人程度は収容できる素晴らしい設備です。

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最後に記念撮影。

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心からの歓待をいただきました。
本当にありがとうございました。
感謝申し上げます。



台湾では、釈尊降誕会(花まつり)や修証会などの仏教行事を国家的行持として大々的に行なっています。
特に、国定佛誕灌仏会は「千僧万衆祝仏誕、一心十願報母恩」(千僧万衆が仏陀の生誕を祝い、10の心願にて母に報恩する)ということで、母の日と融合して毎年5月第2日曜日に開催されています

それにしても、凱達格蘭大道(全長400m両側10車線)を埋め尽くす僧侶と参列者・・・圧倒的な迫力ですね。

(国定佛誕灌仏会・浴佛節)での般若心経


日本も仏教国の一つですが、このような映像を見ると、同じ仏教国でもずいぶんと違いを感じます。

 

台湾の人口は約2300万、そのうち約1000万人が仏教信者と言われています。
仏教信者の数は、20年で倍増したそうです。
その要因としては
「中国の台頭などで先行き不安感も出ており、心の安寧を仏教に求めている」
「社会構造の変化や高齢化」
などがあるといいます。

法要の行い方、信徒がどのように参列されているのか、情報発信の仕方・・・・大いに学ぶところがありますね。

投稿者: kameno 日時: 11:08 | | コメント (0)

第42回梅花流管内奉詠大会

宗務所主催の梅花流管内奉詠大会が開催されました。

日時 平成26年11月4日(火)午前10時開式
場所 鶴見大学附属中高記念講堂

天気に恵まれ、朝から多くの来場者が訪れました。
前日まで学園祭が行われていたため、講堂入口にはバルーンゲートが残されていました。

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■第一部    法要・式典

開式の言葉
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三宝御和讃奉詠 (一同唱和)
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導師入場
浄道場  「花供養御和讃」・献花
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拈香法語
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普同三拝
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般若心経
「紫雲」一仏両祖
回向 普同三拝
追悼奉詠 「追善供養御和讃」・ 献花
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回向
導師退場  「聖号」

大会会長挨拶
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来賓紹介・祝辞・祝電披露
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■第二部 登壇奉詠
お誓い
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講評委員紹介

【登壇】
1    誓願御和讃   
20141104-21 20141104-22  
2    大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌(永光)
20141104-23 20141104-24   
   
3    達磨大師御詠歌(廓然)
20141104-2520141104-26

4    無常御和讃
20141104-28 20141104-27  
   
5    道心利行御和讃
20141104-3020141104-29

   
6    大聖釈迦如来涅槃御和讃
20141104-3220141104-31

7    大聖釈迦牟尼如来讃仰御詠歌(高嶺)
20141104-3420141104-33

8    御授戒御和讃
20141104-3520141104-36

9    地蔵菩薩御詠歌(慈念)
20141104-3820141104-37

10    釈尊花祭第一番御詠歌(歓喜)
20141104-4020141104-39

11    太祖常済大師瑩山禅師修行御和讃(菩提)
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12    同行御詠歌(道交)
20141104-4420141104-43

13    戦災精霊供養御和讃
20141104-4620141104-45
   
14    観世音菩薩御和讃
20141104-4820141104-47

15    修証義御和讃
20141104-5020141104-49

16    高祖承陽大師道元禅師讃仰御詠歌(法灯)
20141104-5220141104-51

17    盂蘭盆会御詠歌(迎火)
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18    大本山永平寺御詠歌(渓声)
20141104-5620141104-55

19    修証義御詠歌(伝心)
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■第三部 法話・講評・閉会式
一、    法話

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講習・講評   
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閉式の言葉  
閉幕 終了  午後3時15分


■出展ブース

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投稿者: kameno 日時: 19:16 | | コメント (0)

移動人権研修・福島方面(3)

今回の人権研修は福島方面、特に東京電力原子力発電所事故の影響が大きく残された地域を巡りました。
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先のブログ記事(1)(2)のような現状を目の当たりにして、思うことは多いのですが、その前に、注意しなければならないこともあります。
福島県全域が、或いは海外からの視点では日本全体が放射能に汚染されてしまっているという先入観は、決して持ってはいけないということです。

今回は「避難指示解除準備区域」(上図の緑の区域)、「居住制限区域」(上図の黄色の区域)を訪れました。
それ以外の区域では、住民の方はごく通常の生活を送られています。
また、「避難指示解除準備区域」では、除染作業が進められており、居住できる環境作りに多くの方々が日々作業を続けています。

1日目に拝登させていただいた富岡町のR寺様では、昨年は除染作業が進んでおらず防護服を着用し、日中の僅かの時間しか滞在できませんでした。
20141022
その時の境内の放射線量は3.48μSv/hという高線量で、雨樋では計測不能になる場所もありました。

本年1月より国は富岡町での除染作業を進め、境内での空間線量は0.5μSv/h程度に下がっています。
今回は午後3時までという制限は掛けられていますが、防護服の着用は必要無くなりました。

もちろん、まだ斑状に線量の高い場所もあるでしょう。
しかし、全体的に線量が下がっていることも事実です。

R寺では、檀信徒の皆さまがまた集える場所とすべく片付けや修復作業を継続的に進めています。
また、数年後を目処に伽藍の復興計画も進捗しています。

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寺院の事例はもとより、今回の研修で各所を回った中で、様々な困難に立ち向かっている方々の姿を目の当たりにしました。
道のりは遠いこともあるかもしれませんが、そのような方々を心より応援していきたいと考えています。

放射能をやみくもに怖がるのではなく、正しい知見の元、正しく怖さに向かい合う姿勢が大切なことであると考えています。

投稿者: kameno 日時: 16:26 | | コメント (0)

移動人権研修・福島方面(2)

宗務所主催移動人権研修・福島方面2日目を迎えました。

朝食後、原発被害糾弾・飯館村民救済申立団団長で、飯舘村前田行政区長の長谷川氏にご講義をいただきました。

 

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これから実地研修を行なう飯舘村の原子力発電所事故前後から現在に至るまでの経緯と今後の見通しについて、まずは座学を行ないます。
飯舘村は、事故後の避難が遅れたために数日後に降った雨の日によって多くの住民が被曝してしまったということが後になってわかりました。
事故後の放射能拡散の予測と避難などの対応が適切になされなかったことによる人為的な被曝といえます。

ご講演いただいた後、質疑応答、バスに乗って飯舘村に向かいます。
途中、道の駅川俣にて休憩。
放射線量は0.05から0.10の間でした。
名産の揚げたて川俣シャモのメンチカツがとても美味しい!

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飯舘村に入ると、風景が急に変化します。
道路には土砂を積んだトラックが頻繁に往来しています。
この土砂は、表面を漉き取った土地の表面に被せる汚染されていない土砂です。

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土地の除染は、このように表面を数センチ好き取って、土を被せる手法で行われています。
少しでも線量が下がることを目指して作業が絶え間なく続けられています。

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住居の庭先の除染も進められています。

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その結果、道の両側には、漉き取られた汚染土が積み上げられていきます。
汚染度(除去土壌)の保管場所は「仮仮置場」ということになっているのですが、この場所から他の場所に移されるのは何時の事になるのでしょうか。

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飯舘村役場に到着しました。

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村の歌。
「山美わしく 水清らかな・・・・」
そのような光景が戻るのはいつの日になるのでしょうか。

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飯舘村役場前の線量測定ポストは0.44μSv/hを示していました。
手持ちの線量計もほぼ同じ数値となっています。

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その後、長谷川氏に飯舘村各所をご案内いただきました。

除染作業が進むに連れて汚染土は増えていきます。
その処理をどのようにするのか、帰宅可能となったとしても産業をどのように戻すのか。
故郷を離れた人々をどのように戻すのか。
単純に線量を下げればよいというだけの問題ではなく、さらに総合的な視点での解決を目指さなければならない。
解決するべき問題はとても大きいと感じました。

投稿者: kameno 日時: 18:03 | | コメント (0)

移動人権研修・福島方面(1)

宗務所主催の移動人権研修のために福島方面に行っておりました。

曹洞宗宗門では、昨年、人権啓発ビデオ「原発事故ー人権は守られたか」が作成され、宗務所での研修テーマを東京電力福島第一原子力発電所事故にテーマを絞り学習を進めて来たところであります。
⇒昨年の人権研修はこちら⇒ http://teishoin.net/blog/004931.html

この権啓発ビデオは
・放射能~見えない不安
・3月12日に何が起きていたか~安全神話が崩れる
・分断~引き裂かれた現実
・原発事故~他人事ではない
という、4つのチャプターから構成されており、原子力発電所事故のもたらした現状がまとめられています。

そこで、今年は移動研修として、実地にて学びを深めることを計画いたしました。
教区長、保護師、青少年教化委員、宗務所役職員など約40名での移動研修です。

 

講師として、東京電力福島第一原子力発電所から約7キロ、第二原子力発電所から約3キロの位置にあるR寺ご住職に全行程を同行いただきました。

1日目朝の出発地点は横浜駅西口。
好天に恵まれました。
線量計の数値は0.05μSv/hです。
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(注:ブログ記事中、何回か測定値を掲載いたしますが、あくまで私が手持ちの線量計で測った数値です。基本的に地表1メートル3回の平均を取りましたが、公式なデータではありませんので予めご了承下さい)

首都高から常磐自動車道路を通り、北上していきます。
途中、いわき市にて昼食をいただきました。

いわきといえば日本有数の漁港であり、ブランドの魚が水揚げされる場所でありました。
昼食場所で女将さんからお話をいただいたのですが「いわき産でない魚介類をを使っているということ」を説明しなければならないことがとても辛いということばが印象的でした。
試験操業も始まっています。線量計測が的確に行われ、正しいものの見方が根付くことを節にねがいます。


憂楽帳:歩くウニ

福島県沖は黒潮と親潮が出合う「潮目の海」。多くの人々が豊富な海の幸によって生計を立ててきた。いわき市小名浜(おなはま)にある1938年創業のかっぽう「一平」もその一つだ。
一平はウニの生き作り「歩くウニ」で知られる。殻の一部を割って盛りつけると、とげを動かし歩いているように見える。割れ目からスプーンですくえば、口いっぱいに甘みが広がる。
管理も調理法も難しく、完成までに約20年かかった。水温10〜11度に保った水槽に入れ、えさをやり、1日3回水を替える。常連だった佐藤栄佐久知事(当時)が歩くウニと名づけた。
バスが横づけになり、1週間に2000人が訪れたこともある。しかし、東京電力福島第1原発の事故で一変。小名浜ではウニなどの禁漁が続き、他産地のものでは鮮度が落ちて「歩かない」。客足は今も戻らないという。
「このままではいわきが無くなる」とおかみの長谷川雅子さん。「東京で使う電気を原発で作っていたのにねえ」。福島だけが被害を背負う不条理さに怒りがにじむ。
(毎日新聞2013年12月10日)


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港に近い場所の放射線量は0.07から0.20μSv/hでした。

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昼食後、さらに北上を続けます。
沿道には、汚染土を積み上げた光景が見られるようになってきました。

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東京電力福島第二原子力発電所前を通過。
少しづつですが線量が高くなりました。

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常磐線の富岡駅前。
駅舎は津波のために崩壊してしまい、そのままほとんど手つかずの状態です。
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土のある部分にはセイタカアワダチソウが目立ちます。

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富岡駅前の慰霊碑の前で、ちょうど興福寺様のグループと出会いましたので、合同で慰霊法要を営ませていただきました。

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富岡駅の周辺は居住制限がかかっており、宿泊はできません。
避難指示解除準備に向けて除染作業が各所で進められていました。

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染作業は住居周辺を中心に行われています。
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富岡市のR寺さまに到着しました。
寺院境内で説明をいただきました。
東日本大震災からまもなく4年の時間が経過しようとしています。
けれども、堂内はまるで震災直後そのままのようです。

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墓地には、造花が生けられていました。
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この周辺は、午後2時30分になると放送が流され「午後3時までに富岡市から離れるよう」促されます。
午後3時以降は留まってはいけないのです。

 

その後、バスは2日目に訪れる飯舘村の方が多く避難生活をされている伊達市の仮設住宅へ。
最近国道6号線が開通しましたので、通常であれば6号線を北上して伊達市に向うルートが早いのですが、観光バス会社が会社の方針として開通したばかりの6号線を通ることが出来ないということでしたので、一旦湯本JCTまで戻り、磐越東自動車道路、東北自動車道路という大回りのコースを通ることになりました。

伊達市の仮設住宅でも詳細な説明をいただき質疑応答となりました。

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この場所は、他の仮設住宅に比べ、建物の構造、近隣に病院、スーパーが有る、避難前の地区の方が集まって居住しているなど、他の仮設住宅に比べて良い条件が整っているとのことでした。
近くに知った顔があるということがどれだけ心強いのかということです。

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1日目の研修はこの伊達市の仮設住宅で一旦区切り、明日の研修へと続きます。

 

 


■補足
避難指示区域の概念図(政府HPより、平成26年10月1日現在)

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■用語説明の補足

■避難指示解除準備区域(上図の緑の区域)とは
避難指示解除準備区域は、早期帰還を目指す「年間積算線量が20ミリシーベルト以下となることが確実であることが確認された地域」であり、主要道路における通過交通、住民の一時帰宅(宿泊禁止)は柔軟に認められている。また、一時的な立入りの際には、スクリーニングや線量管理などの防護措置は原則不要となっている。

■居住制限区域(上図の黄色の区域)とは
居住制限区域は、「年間積算線量が20ミリシーベルトを超えるおそれがあり、住民の被ばく線量を低減する観点から引き続き避難の継続を求める地域」であり、帰還に数年以上を要するとみられる区域として計画的避難区域と同様な運用が実施される。この区域では、住民の一時帰宅(宿泊禁止)、通過交通、インフラ復旧など公共目的の立入りは認められている。

■帰還困難区域(上図の赤の区域)とは
帰還困難区域は、「5年間を経過してもなお、年間積算線量が20ミリシーベルトを下回らないおそれのある、現時点で年間積算線量が50ミリシーベルト超の地域」であり、引き続き避難が継続される。この区域では、住民の一時立入りの際、スクリーニングを確実に実施し個人線量管理や防護装備の着用を徹底することとしている。

投稿者: kameno 日時: 23:18 | | コメント (0)

檀信徒研修旅行(2)永平寺・建仁寺・天龍寺

宗務所主催檀信徒研修旅行は1泊目を永平寺参籠とし、2日目の朝を迎えました。
普段の生活よりずいぶん早い起床、坐禅、そして法堂での朝課供養諷経。

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そして諸堂拝観をいただきました。

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承陽殿(じょうようでん=道元禅師の御真廟)の前には「峨山石」があります。
これは、道元禅師没後110年目にあたる貞治2(1363)年、峨山禅師が88歳の時に永平寺へ拝登をされた際の峨山禅師の思いが刻まれています。

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午前8時に永平寺を出発し、京都に向かいます。
参道には朝のすがすがしい陽が射し込んでいました。
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■京都最古の寺 建仁寺

滋賀県で昼食をとったあと、京都・東山の臨済宗建仁寺へ拝登いたしました。
臨済宗建仁寺派の大本山で、開山は栄西禅師です。開基は源頼家。
中国の百丈山を模して整備された諸堂が美しく配置されています。

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まずは開山童において、ごあいさつの法要を営ませていただきました。

俵屋宗達の代表作ともいえる風神雷神図屏風。
※高精細デジタル複製図を間近で見ることができます。
左側には金澤翔子氏の風神雷神の書が並べて展示してありました。

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雲龍図(海北友松書・室町時代・高精細デジタル複製)
これらは、栄西禅師800年大遠忌事業として、京都文化協会、キヤノンの技術により高精デジタルにて複製がなされ、常設展示されています。

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ゆったりと眺めていたい庭です。

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竹林七賢図(海北友松書・室町時代・高精細デジタル複製)

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法堂を護る双龍図。
小泉淳作画伯により2002年に描かれました。

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■京都最古の寺 天龍寺

次に、嵐山の臨済宗天龍寺へ。
京都五山の第一、世界文化遺産指定の堂々たる伽藍です。
康永4(1344)年に落慶。

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法堂で法話をいただきました。
天井は開山夢窓国師650年遠諱記念事業の際に加山又造画伯による「雲龍図」が描かれています。
縦10.6m、横12.6mに厚さ3cmの檜板159枚を張り合わせ、全面に漆を塗り、さらに白土を塗った上描くという手法がとられています。
どの位置から眺めても、龍の鋭い眼光が見る人に向けられるという「八方睨み」の技法は圧巻です。

嵐山を借景にした境内には多くの外国人旅行客や修学旅行生が訪れていました。
紅葉のシーズンはさらに素晴らしい光景がみられることでしょう。

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2日目の工程を終了し、宿泊地の渡月橋へ。
昨年の水害がまだ記憶に新しいところですが、その中の「渡月亭」に宿泊いたしました。
まだ被害の爪痕が各所に残されています。

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夕食懇親会の際には、舞妓さん文化にも。

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修学旅行で見た舞妓さんにあこがれ、故郷を離れ祇園に飛び込んだことが日本テレビのドキュメンタリーでも取り上げられています。
楽しいひと時を過ごすことができました。

投稿者: kameno 日時: 11:08 | | コメント (0)

檀信徒移動研修旅行 永平寺・京都(1)

宗務所主催の檀信徒移動研修旅行として、平成26年10月8~10日(2泊3日)の日程で、大本山永平寺と京都の名刹を巡る研修旅行を行いました。

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新横浜、小田原の2地点に集合し、同じ新幹線に乗り込み合流します。

1日目最初の行程はは、福井の宝慶寺へ拝登。

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宝慶寺は今から約750年前に寂円禅師によって開かれが日本曹洞宗の第二道場(第一道場は永平寺)です。

諸堂拝観では特にご丁寧なご案内をいただきました。

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宝物館(薦宝閣)には、福井県指定文化財の「道元禅師画像」などの5件と、大野市指定文化財などが収蔵されています。

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道元禅師 観月の像は特に有名です。
そのほか、道元禅師鎌倉下向の際に名越の白衣舎即ち檀那の家において書かれた示誡など貴重な資料を拝見させていただきました。

 

宝慶寺の次に大本山永平寺へ。
宮崎禅師の7回忌も近いということで、御参りさせていただきました。。

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薬石飯台

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薬石の後、管内で御遷化されたご寺院様の入祖堂が行われました。
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永平寺宿泊の日は、ちょうど皆既月食の日でした。
法要が終わってまもなく真っ赤な月が昇ってきました。

(次のブログ記事に続く)

投稿者: kameno 日時: 02:56 | | コメント (0)

宗務所主催 特派布教会

神奈川県第二宗務所主催・特派布教師による法話と「大本山總持寺二祖禅師650回大遠忌予修法要」が開催されました。
日時 平成26年9月18日
場所 鶴見大学記念館ホール

開式挨拶 宗務所長
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DVD『相承』鑑賞および法要解説、聖号指導
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二祖峨山韶碩禅師の御真牌が到着し、大遠忌予修法要が営まれました。

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大本山總持寺二祖峨山韶碩禅師650回大遠忌予修法要
導師 宗務所長老師、両班教区長老師

殿鐘三会 七下鐘導師上殿(「三宝御和讃」奉詠)
上香三拝
献湯食三拝(「大本山總持寺第一番御詠歌」独詠)
嚫金菓三拝
鼓一通
焼香三拝
献茶三拝(「浄心」独詠)
中揖三拝
鼓三下
拈香法語
開班
検炉
出班焼香
大衆九拝
閉班
宣疏跪炉
読経 「大悲心陀羅尼」
詠讃歌奉詠「大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃」
「大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌」
回向
普同三拝
導師退堂(聖号「南無二祖峨山大禅師」奉詠)

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「管長告諭・法話」
特派布教師 静岡県成願寺住職 相原昇明老師
「発願利生に学ぶ」

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閉会挨拶 所会議長

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管内寺院檀信徒の皆様をはじめ、多数のご参加をいただきました。

投稿者: kameno 日時: 09:04 | | コメント (0)

曹洞宗関東管区布教協議会

関東管区布教協議会が曹洞宗檀信徒会館(東京グランドホテル)を会場に開催されました。
開催日時 平成26年9月10日10時より
今年の担当は千葉県宗務所。
 
開催テーマは『平和の実現に向けて』
~不戦の誓い~
「布教教化に関する告諭」をもとに
関東管区教化センター、管区宗務所役職員、青少年教化員、教誨師等々が参加しての協議会です。

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開会式の後、第1部 基調講演
『平和を探して生きる』~ある作家の体験から~
講師・東京大空襲・戦災資料センター館長、作家 早乙女勝元先生
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昼食を挟んで、第2部 講演 
『もう一通の硫黄島からの手紙
玉林寺住職 斎藤昭道老師


そして、第3部 座談会
『平和とは~宗教者としての行動』

という日程でした。

投稿者: kameno 日時: 11:25 | | コメント (0)

平成26年度 現職研修会

平成26年度 神奈川県第二宗務所主催 現職徒弟研修会が開催されました。
曹洞宗宗制により、年齢55歳以下の宗侶(但し55歳以上で住職になった場合は任命後3年間)は参加が義務付けられている研修会です。

 

日程 平成26年9月4・5日(1泊2日)
会場 大雄山 最乗寺

1日目 9月4日

開講式は最乗寺法堂にて。
導師・所長老師、両班教区長、御詠歌・師範会
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開講式の後、管長告諭解説が行なわれました。

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了而 記念撮影。
管内寺院宗侶に加えて最乗寺山主老師をはじめ、役寮さん、修行僧も研修会に参加されました。
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■講義1
人権学習「身近な問題から人権を考える」~差別と差別表現
講師 企画表現研究所 雪竹欽哉氏

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■講義2
「級階査定の制度と実務」
級階査定専門部会委員・宗務所庶務主事 亀野哲也

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■講義3
「峨山韶碩禅師の御生涯と業績」
徳善寺住職 尾崎正善師

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薬石飯台

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■座談会 法式作法などで分からないこと、疑問に思うことについての討議

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このよう流れで一日が過ぎて行きました。

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2日目(9月5日)

朝課
了而 御真殿において特別祈祷

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小食飯台

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■講義4
「修証義 四大綱領」
本庁講師

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■講義5
道元禅師への道(4)『正法眼蔵』
金原東英老師

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2日間の日程は無事終了し、多くの参加による学びと交流の場となりました。

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参加の皆様お疲れ様でした。
大雄山最乗寺様には大変お世話になりました。

 


その後、大雄山⇒羽田空港へ。
この日夕方よりSOTO禅インターナショナル主催の永平寺「特別講義」を開催するため、「夢と希望の国」と東京湾岸を眼下に眺めつつ講師先生と空路大本山永平寺に向かいます。
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SOTO禅インターナショナル主催・永平寺「特別講義」については次の記事で記載いたします。

投稿者: kameno 日時: 12:44 | | コメント (0)

紫陽花とハグロトンボ

紫陽花の見頃は終盤を迎えています。
それぞれ個性的で色とりどりの紫陽花です

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花の合間をハグロトンボが優雅に飛んでいました。

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梅雨明けまではまだ少し時間がかかりそうですね。

投稿者: kameno 日時: 10:23 | | コメント (0)

梅花流検定会

神奈川県第二宗務所主催・梅花流検定会および講習会が開催されました。
一昨年より大本山總持寺瑞応殿を会場としています。

開講式
導師・所長老師(検定委員長)

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お誓い

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検定課題曲が発表され、検定を受ける方(約150名)の他に、今回は受検しない方を含めて中央大講堂にて講習会が開かれました。
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プロジェクターで写しているのは、検定番号呼出しの番号です。
(病院での呼出しシステムの簡易版)
講習の途中で、受検番号が発表され、検定を受けられる方が順番に受検会場に向かいます。

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検定会には、検定委員諸老師・師範会・詠範会の皆様、そして会場となった大本山總持寺様の多大なるご協力をいただき、無事終了いたしました。
心より感謝申し上げます。

投稿者: kameno 日時: 10:14 | | コメント (0)

特派梅花教区巡回講習

神奈川県第2宗務所主催、平成26年度梅花流特派講習会が始まっています。
宗務所管内10教区を、一日2会場づつ、合計5日間の日程にて行なわれます。

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今日は時折梅雨の雨模様となりましたが、気温が低く推移し過ごしやすい1日でした。

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来週、6月24日には大本山總持寺瑞応殿において検定会が行なわれます。

特派梅花講師の先生には、5日間大変お世話になります。
また、来週の検定会をよろしくお願いいたします。

投稿者: kameno 日時: 21:24 | | コメント (0)

梅花流特派講習会

神奈川県第2宗務所主催の平成26年度梅花流特派講習会が始まりました。
初日は1・2・5教区+師範詠範講習が大本山總持寺瑞応殿を会場として開催。
開講式が厳修されました。

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導師・宗務所長老師

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お誓い

 

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開講式の後、休憩を挟んで各教場に分かれ、
師範・詠範、第1・2・5教区梅花講の講習が行なわれました。

以降、5日間の日程で2会場同時進行にて宗務所管内各教場で特派梅花講習が行なわれます。

検定会は6月24日、大本山總持寺瑞応殿において行なわれます。

投稿者: kameno 日時: 07:56 | | コメント (0)

宗門護持会管区集会・大本山總持寺二祖禅師大遠忌予修法要

平成26年度曹洞宗宗門護持会関東地区管区集会
大本山總持寺二祖峨山禅師650回大遠忌予修法要が開催されました。
開催日時 平成26年6月2日
開催会場 大本山總持寺大祖堂

■開会の辞 副管区長老師
■開会式法要 導師 埼玉県第一宗務所長
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■挨拶
・宗門護持会長
・関東管区長
・宗門護持会常任顧問・宗務総長

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■宗門護持宣言
・埼玉県第一宗務所護持会長

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■人権学習
・曹洞宗人権啓発相談員

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<昼食>

■講演
「引き算の美学~俳句を通してみる日本人の美意識と美徳~」
・講師 黛まどか氏

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■二祖峨山禅師650回大遠忌予修法要
紫雲臺猊下御親修

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■閉会式法要
導師 副監院老師

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■閉会挨拶

曹洞宗宗門護持会常任理事 総務部長
次回開催担当宗務所長

投稿者: kameno 日時: 22:05 | | コメント (0)

出雲大社-いづもおおやしろ

出雲大社は正式名称は「いづもおおやしろ」。
神話の世界、大国主神が天津神に国譲りにあたって、その代償として天孫と同じ規模の宮殿を建てて欲しいと求め、造営されたのというのが由緒縁起です。
創建以来、大神様にお仕えした天穂日命を始祖とする歴代の国造により現在まで守られてまいりました。
昨年(平成25年)に60年に1度の御遷宮が行われ、新しい節目の時代がスタートしています。

出雲大社平成の大遷宮(公式サイト)

 

曹洞宗梅花流全国奉詠大会島根大会の行程として、2回めの出雲大社を梅花講の皆さまと参拝しました。
1度目の参拝の様子はこちら


手と口を清めてから鳥居をくぐります。
出雲大社は、参拝のルートがきちんと決められています。
くれぐれも逆回りをしないようにしましょう。

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現在の本殿は延享元(1744)年に造られ、高さは8丈(24m)です。

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かつての本殿は現在よりもはるかに高く、平安時代『口遊・数え歌』の「雲太、和二、京三」、つまり、出雲太郎=1位 出雲大社本殿、大和次郎=2位 東大寺大仏殿、京三郎=3位 京都大極殿ということで、大和の東大寺よりも高い建物であったという伝承がありました。
太古の時代に16丈(48m)もの建築物が、はたして建造可能であったのかが疑問でした。

しかし、平成12(2000)年の発掘調査で、境内から古代末の3本を束ねて1本にした巨大な柱が発見されました。 
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(出雲大社参拝記念絵葉書より引用)

この柱は1本が直径約1.3m、3本を束ねた直径は3mもあります。
実際に柱があった場所に印が描かれています。
バス1号車の皆さんで記念撮影。
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これを元に、かつての本殿を再現すると、このようになるそうです。
常識をはるかに超越した壮大なスケールですね。
現代では、材料の調達すら困難ですから、建築は不可能でしょう。
かつての建設技術の高さを物語っています。
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(CCウィキペディア 出雲大社項より引用)


出雲大社はいたるところでスケールの格の違いを感じることが出来ます。
神楽殿前の国旗掲揚塔は、古代の本殿の高さ16丈(48m)とほぼ同じ高さとなっています。
縦9m×横13.6m(75畳)もある日の丸が雄大にはためいています。

旗を畳むのも大変ですね。

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おみくじの結び方も壮大。
隣には神無月(神有月)に八百万の神が集まる神殿がありますので、日本各地からの「願い」を集約して其々叶えていくのでしょう。
みんなの願いが叶うといいですね。

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これが式年遷宮の限定お守り「蘇守」です。
遷宮の年にしか頒布されません。

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巨大注連縄に硬貨を投げ、挟まると願いが叶うという「うわさ」が広まっているようですが、これには根拠が全くありません。
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神楽殿の隣には出雲大社宮司、出雲国造の千家家のお屋敷があります。

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神楽殿前で、NHKためしてガッテンの撮影があり、参加の一人がインタビューを受けました。
放送されるでしょうか。

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出雲市の街路樹が松になっている箇所がありました。
さすがですね。

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神々の故郷をめぐる旅。
今度はゆっくりと訪れてみたいものです。

投稿者: kameno 日時: 11:04 | | コメント (0)

梅花流全国奉詠大会@島根

平成26年度曹洞宗梅花流全国奉詠大会が島根県出雲市「カミアリーナ」を会場として開催されました。 
日程は5月28・29日の2日間、全国から9000人の梅花講員の皆さまが集まります。
神奈川県第二宗務所管内(神奈川県東部地区)からの参加は約90名。登壇日は29日(2日目)でした。

神奈川第二宗務所では2泊3日の行程でツアーを組み、羽田空港→大阪伊丹空港→バスという行程を組みましたが、所長と私(庶務主事)は前日27日から大会会場入りしておりましたので、別行程でとなり、大会会場にて梅花講の皆さまをお迎えする形となりました。

いよいよ開催日当日。
全国から大型バスにて次々と梅花講の皆さまが到着されます。
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神奈川県第ニ宗務所の皆さまも到着!
ばいかさん、ばいかのみことくん、そしてご当地ゆるキャラの「しまねっこ」がお出迎え。

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曹洞宗管長・大本山總持寺貫首 江川禅師も大会会場入り。
大会役員でお出迎えをいたします。
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■オープニング

午前9時20分、大梵鐘の音、副大会長 齋藤伝道部長の開会宣言にていよいよ開幕です

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献灯献花は地元のたちばな幼稚園の園児たちにより行われました。

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■第1部 開会式

三宝御和讃の中、大導師 曹洞宗管長・大本山總持寺貫首 江川禅師が御入堂され、開会式法要が営まれました。
引き続き会場の皆さまとの相見の拝

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■第2部 式典

大会会長 佐々木孝一宗務総長による式辞、地元の伊藤晧元島根県第二宗務所長による歓迎の言葉
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来賓として、出雲大社の千家宮司がいらっしゃいました

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■第3部
登壇奉詠

神奈川県第二宗務所は東京、埼玉第二と合同で2日目の第11番登壇です。
登壇者待機場で列を整え、本番に備えます。

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いよいよ登壇です。
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代表登壇者以外は自席にて
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心合わせて「高祖承陽大師道元禅師第一番御詠歌(梅花)」をお唱えいたしました。

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奉詠も無事終わり、ほっと一息。

■出店エリア

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■第4部 大本山總持寺二祖峨山禅師650回大遠忌予修奉詠

来年(平成27年御正当となる大本山總持寺二祖峨山禅師650回大遠忌予修の奉詠が行われました)
お言葉
奉詠「大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃」「大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌(永光)」

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■第5部 清興

浜田社中の皆様による石見神楽の迫力ある舞台でした。

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■第6部 閉会式
静坐、大会副会長により来年は神奈川県で開催されることが発表され、神奈川県第二宗務所長より来年開催の挨拶

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ということで、来年は神奈川県横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜・国立大ホールを会場に梅花流全国奉詠大会が開催されます。
開催日程は平成27年5月27、28日を予定しております。

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準備体制を万全にして、皆さまのご来場をお待ち申し上げます。



■関連リンク

曹洞宗公式サイトにおいて、大会の記録ビデオが公開されています。
平成26年度 梅花流全国奉詠大会 オンデマンド配信

投稿者: kameno 日時: 06:20 | | コメント (0)

人権擁護推進委員会

午前中は青少年教化委員の任命式、午後は宗務所主催人権擁護推進委員会が開催されました。
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任命式の後、昼を挟んで人権擁護推進委員、教区長、保護司会の皆さまを加えて、人権擁護推進委員会が夕方まで行われました。

第1部では曹洞宗人権啓発ビデオ第16作「明日へ『ひと』として~啓発から行動へ~」
をオリエンテーションの後、視聴しました。
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その後、6班に分かれて分散会。
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全体会議で、各班発表の後、人権啓発ビデオ製作委員より総括をいただき、第2部に移ります。

第2部では、人権啓発相談員 千葉県 長寿院住職 篠原鋭一老師より講義をいただきました。
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演題
「おまえひとりで生きていけ社会」に僧侶はどう向き合っているか
無縁社会(孤立社会)から有縁社会への回帰
を、自死志願者駆け込み寺からの立場で後援いただきました。

配布された資料より一部ご紹介いたします。


■幸福量を高める5つの生き方

第一に充実感。
これは日常生活は言うまでもなく、生涯全体の人生設計をしっかり立てて、それを実行していく。それによって充実感がもてるのです。


随処作主 ・・・随処に主と作(な)る

第二に連帯感。
一人で生きていくではなく、常に自分以外の人と生きていくという思い。
具体的には誰かと共に行えるもの、例えば仕事や趣味などをもつ。
つながりや仲間意識です。
それにより連帯感が生まれる。つまり"私は一人じゃない"という思いです。


度衆生心 ・・・世のため人のためにつくす

第三に有用感。
自分の存在が認められているという思い。
これは前の連帯感が生まれれば難しいことではありません。
誰かが私のことを有用だ、必要だと思ってくれている、他人のために役に立ったという自尊感情、これがあるから私たちは生きていけるのです。


自己有用感・無価大宝 ・・・人の価値は心と行いから生まれる

第四に達成感。
どんな小さいことでも"やりとげた""やってよかった"という結果を実感できることによって、前の三条件がさらに強くなるのです。


安心立命 ・・・悔いなく生きる人生

第五に価値観。
"自分はこう生きる""このように生きて人生を充実させる"との信念をもつことです。
そのためには生き方を見つめ、"正しい信条"を持ち、人によっては"正しい信仰"に生きます。
とりわけ正しい信仰に導かれるということは、人生という海を不安なく航海するための羅針盤を持つことになりますから、日々の生活を安定させるのです。


回心向大 ・・・不安なく航海させるための羅針盤

 


啓発から行動へ・・・私たちが出来ることを行動に移すことの意味が問われています。

投稿者: kameno 日時: 23:49 | | コメント (0)

国立ハンセン病療養所 栗生楽泉園

関東管区役職員人権啓発研修会として、群馬県草津にある国立ハンセン病療養所 栗生楽泉園方面へ出かけておりました。
宗務所の役職員、人権委員は、定期的にこのような研修を行なっています。

 

ハンセン病は「らい菌」により引き起こされる病気で、かつては「らい病」と呼ばれていました。
現在では「らい菌」を発見したノルウェーの医師ハンセンの名にちなんで「ハンセン病」と呼ばれています。
日本では、今ではハンセン病にかかる人は年間ゼロから数名程度と極めて少なく、万が一発症しても、有効な治療薬により病気そのものは早期発見と適切な治療で確実に治ります。

しかし、治療薬が無い時代には、外見の変形を起こすことや、重い後遺症を残すことがあることから、患者は人権的に大きな侵害を受ける生活を強いられてきました。
日本においてはハンセン病隔離政策により、多くの患者が入所を強制され、戦時中にアメリカで開発されていた特効薬プロミンが投与されることもなく、ハンセン病はつい最近まで隔離政策による差別を受けてきました。

現在13の国立療養所と1の私立療養所が現存しており、完治した後も後遺症により介助を必要とされている方、家族・親族との関係が絶縁のために入所継続が必要な方(帰る故郷を失った方)など、まだ療養所には多くの方々が暮らしております。

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栗生楽泉園案内看板

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中央会館で、栗生楽泉園自治会長 藤田三四郎氏のお話を伺いました。
その後、納骨堂前で法要をさせていただきました。

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栗生楽泉園で亡くなられた方々は、かつては町の火葬場で荼毘に付すことを拒否され、園内に設けられた火葬場で、患者たちにより荼毘に付されたそうです。

納骨堂前には、2006年に建立された堕胎児之碑があります。

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この堕胎児之碑には「命カエシテ」という文字が刻まれています。
国から「堕胎児」という言葉から「堕」を削除するよう申し入れがあったそうですが、自治会としては「強制的に堕胎させられた」歴史をきちんと伝えるということを主張し、自治会の主張通りの名称となったそうです。


ハンセン病胎児慰霊祭 草津できょう 「堕」の字削除、納得いかぬ=群馬
◆入園者反発
ハンセン病のため、国の隔離政策で強制的に堕胎させられるなどした胎児や新生児26体の慰霊祭を7日に行うことにしている国立療養所「栗生楽泉園」(草津町草津)で、慰霊祭の名称などを巡って、入園者でつくる自治会が園側の対応に反発、抗議声明を出す事態になっている。
6日、県庁で会見した自治会の代理人などによると、慰霊祭の名称については、園側は「胎児等合同慰霊祭」とするよう提案したが、自治会が「強制的に堕胎させられたことが問題」として「堕胎児合同慰霊祭」と主張。また、ハンセン病訴訟弁護団の代表による「慰霊の辞」も行うべきだとし、協議の結果、自治会の主張通りで合意したという。
しかし、数日後、同園の東正明園長から、自治会に対し、厚労省から『堕』の字を削除し、慰霊の辞も断るようにとの要請があり、要請を受け入れざるを得ないと説明があった。自治会は、園長の立場に配慮して受け入れを決めたが、2日、「この慰霊祭は納得いかぬまま開催され、納得いかぬまま出席する」などとする抗議声明を厚生労働相などに送った。
東園長は、取材に対し、「合意した覚えはない。交渉の途中で国に相談したことはあったが、(それで名称を)覆したわけではない。もともと『胎児等』と言ってきた」と話し、両者の言い分は食い違いをみせている。
(読売新聞 2006/11/7 朝刊)

栗生楽泉園で合同慰霊祭 位牌には「堕」の文字、 抗議声明反応なく/群馬県

草津町の国立ハンセン病療養所「栗生楽泉園」で7日、中絶された胎児や新生児の合同慰霊祭があった。正式に追悼できたことを安堵(あんど)する声がある一方で、入園者らには厚生労働省の対応への不満も残っている。
慰霊祭は、同園で中絶されたとみられる男の子の胎児標本が都内の研究所で発見され、同園に戻ったことから実現した。カルテの記録と入園者の記憶から、中絶されたとみられる26人が、一緒に弔われた。この26人については一部標本が残っていたものの83年に焼かれてしまったため、式壇には木製の位牌(いはい)が置かれた。
入園者、職員ら約150人が参列。厚労省からは、当初、大臣か副大臣が出席するとされていたが、国会会期中のため、関山昌人国立病院課長ら3人が出席した。
自治会は2日、「慰霊祭の名称に堕胎児という言葉を使わないようにと厚労省から干渉を受けた」として同省に声明文を送っていたが、特に厚労省側から説明はなかったという。藤田三四郎自治会長(80)は「大臣が来るなら式の後に懇談したいと申し入れていたが、残念だった」と話す。位牌(いはい)には「堕胎児之霊位」と記し、来年建てる慰霊碑にも「堕胎児」という言葉を使う予定だ。「声明への答えもなく、一つの節目が終わったが、なんだかすっきりしない」

慰霊された新生児の中に、入園者で詩人の桜井哲夫さん(82)の娘、「真理子」さんがいる。人工早産の後しばらくは息があり、桜井さんは、砂糖水を作って飲ませたり、抱いて寝たりしたという。標本室からこの子の泣き声が聞こえるという詩、「津軽の子守唄(うた)」も作っている。出席者の中で、慰霊される子どもの実の親は桜井さんだけ。祭壇に置かれたつぼの中には、26歳で亡くなった妻の骨と、自分のロザリオを入れた。自分も最期を迎える時は、一緒に故郷青森にある墓に入りたいと思っているという。
(朝日新聞 2006/11/8 朝刊)


ハンセン病療養所では、かつて「らい予防法」により入所者は断種手術が義務づけられていました。
女性が妊娠した際には、堕胎を強要され、多くの胎児が研究目的のためにホルマリン漬けの標本にされてきました。
何ともやりきれない事実です。


また、療養所では過酷な環境のために患者の逃亡や反抗も頻繁におきました。
このため、栗生楽泉園では、特別病室という名の「重監房」が設置されておりました。
重監房は昭和13年から22年まで使用され、その9年間に延べ93名が「収監」され、うち23名が亡くなったと言われています。

その歴史を伝えるために今年(2014年)「重監房資料館」が完成しました。

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資料館の中には、重監房が再現されており、どのような状況で「収監」されていたのかを体感することができます。
正式な裁判もないまま収監されてきた患者たちの思いはどのようなものだったのでしょうか。

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ハンセン病重監房の記録 (集英社新書 (0339)) [新書]
宮坂道夫著

新書: 190ページ
出版社: 集英社 (2006/04)
ISBN-10: 4087203395
ISBN-13: 978-4087203394
発売日: 2006/04

 

 


■関連リンク

国立ハンセン病療養所 栗生楽泉園 http://www.nhds.go.jp/~kuriu/
重監房資料館 http://sjpm.hansen-dis.jp/


■関連ブログ記事

ダミアン神父とモロカイ観音
岩殿観音と武州鼻緒騒動

投稿者: kameno 日時: 22:52 | | コメント (0)

梅花流檀信徒講習会

神奈川県第二宗務所梅花講の梅花流檀信徒講習会が大本山總持寺瑞応殿を会場として開催されました。
平成26年5月13日
会場 大本山總持寺 瑞応殿

開講諷経(導師・山下宗務所長老師)

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お誓い

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引き続き全体講習、級別に分かれての講習が行われました。

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参加者集合写真

皆様お疲れ様でした。
大本山總持寺の皆様、講師の皆さまには大変お世話になりました。


今日は午前中細かい雨が降り続きました。
貞昌院境内の芍薬にもやわらかい雨が降り注ぎます。

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この時期の雨は花を育てる「育花雨」という別名で呼ばれます。
久しぶりの纏まった雨となりました。

投稿者: kameno 日時: 23:06 | | コメント (0)

寺族会総会・研修会

平成26年度 曹洞宗神奈川第二宗務所寺族会総会が本覚寺様を会場に開催されました。

日時 平成26年5月1日
午前11時 開講諷経 導師 宗務所長老師 
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両班には寺族会役員さんが入り、法要が厳修されました。

引続き 定例総会
昼食を挟んで午後1時より研修会が行われました。


午後の研修会は、愛知専門尼僧堂堂頭 青山俊董老師をお迎えし、講義をいただきました。

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一時間半の講義と、その後の質疑応答を含め、内容の濃い時間となりました。

投稿者: kameno 日時: 04:49 | | コメント (0)

徒弟研修会@總持寺

神奈川県第二宗務所主催 徒弟研修会が開催されました。

管内寺院の師弟さん(主に小学生)を対象とした研修会です。
開催日時 平成26年3月27日
会場 大本山總持寺

■オリエンテーション
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■開講式
(導師・所長老師、両班 宗務所布教師、青少年教化委員)
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■諸堂拝観
皆真剣にメモをとっています。
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■点心飯台
作法に則り感謝の気持ちを込めていただきます
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■長廊下清掃作務
總持寺の東西を貫く百間廊下を雑巾がけ。
修行僧たちに磨き上げられた廊下は輝いています。
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■坐禅

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■法要研修
所作進退、鳴らし物の作法をまなび、配役を当てて本尊上供法要を実践しました。
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■仏教クイズ大会
諸堂拝観や今日の研修で学んだことをクイズ形式で確認します。
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宗務所布教師のみなさん、青少年教化委員のみなさんの協力により、徒弟研修の日程は無事終了いたしました。
参加の皆様、お疲れ様でした。
会場の大本山總持寺様には大変にお世話になりました。

投稿者: kameno 日時: 11:55 | | コメント (0)

大本山總持寺年賀拝登

神奈川県東部嶽山会・神奈川県第二宗務所主催、大本山總持寺への御拝登が行われました。

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大祖堂内に木版五声が響き渡ります。

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引続き侍局において紫雲薹 相見の間において年賀拝問

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引続き 記念撮影


 

總持寺大駐車場では、鶴見区消防局の出初式が行われていました。
放水訓練は実に見事でした。

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■追記

曹洞宗管長禅師の年頭の挨拶を曹洞宗のホームページからお聴きいただけます

新年明けましておめでとうございます。
日のはじめ、月のはじめ、年のはじめを三元と言い、元旦を指します。この時にあたり、あらためて姿勢を正し、呼吸を調えてのち、新しい一歩を進めたいと思います。
続きを音声でお聴きいただけます。

MP3形式での再生(再生しない場合、右クリックでダウンロード後視聴ください)

ラジオNIKKEI 2014.1.1 放送 「声の年賀」より
2014年 01月 01日


投稿者: kameno 日時: 18:22 | | コメント (0)

福寿会の夜の横浜駅

宗務所主催 福寿会が開催されました。
福寿会とは70歳以上の管内寺院宗侶をお祝いする会です。
また、特に米寿、喜寿、住職勤続30・40・50・60年を迎えられた方、褒章対象となった方に記念の品を贈らせていただきました。
福寿会には40名もの参加をいただき、和やかな中で会が進められました。
皆様、本当におめでとうございました。

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会場の窓からは横浜駅~みなとみらい地区が一望できます。

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宴席の間、窓の外の光景を映してみました。
タイムラプス(微速度撮影)により時間を縮めた映像です。

 

駅に吸い込まれる人々、吐き出される人々、6台1列に揃って進んでいくタクシーたち。
街はダイナミックに活動しています。

投稿者: kameno 日時: 21:30 | | コメント (0)

ラオス研修旅行(10)タート・ルアン祭り

ラオスで最も重要な寺院、タート・ルアンで旧暦12月満月(今年は11月16日)前の一週間行なわれる仏教行事、タート・ルアンの様子をご紹介します。
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(左)2013/11/14 昼間の様子 (右)2013/11/13夜の様子。
同じ場所で、これだけ違います。

寺院にいたる参道は車両通行止めとなり、参拝客で溢れています。
何しろ、ラオス中から仏教徒が集まるお祭りです。
ピークの3日前というのに、この盛り上がりです。

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ゲートではセキュリティーチェックが行なわれます。
この先が境内です。

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巨大な舞台が設置され、レーザー光線が飛び交っています。
盛り上がってますね!

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タート・ルアン横の特設リンクではボクシングの試合が行なわれ、観客が十重二十重に取り囲んで観戦しています。
僧侶も観戦。

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タート・ルアンの壁の外側四方八方は、まるで東京モーターショーか見本市のような感じで、それぞれのブースが大音量を響かせています。
昼間静かで平和なタート・ルアンの意外過ぎる一面です。

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境内の西側には出店が並び、こちらも足の踏み場も無いほど人で溢れています。

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タート・ルアンの四角く囲まれた壁の中に一歩足を踏み入れると、そこは聖の領域。
たくさんの祈りが捧げられています。
ただし、決して静かとは言えず、むしろこちらのほうが大音量で音が響きわたっています。
(理由は後述)
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僧侶たちもロウソクと線香を持って仏塔を右回りします。

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↑正面に見える向こうに(信じられないでしょうけど)先ほどのボクシングの特設リンクがあります。
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仏塔を回りながら空を見上げると、あと3日で満月になる月が輝いていました。

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蓮の花、蝋燭、線香などを手に寺院、仏塔の周りを3周した後、僧侶の前にお供え物を奉納する姿が絶え間なく見られます。
16日には、この場所も人で溢れることとなります。

境内には、ステージの大音量に加えて、さらに大ボリュームで僧侶の読経の声が途切れることなく響きます。

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信者が名前と願い事を書いて、お布施とともに渡すと、読み上げて回向してくれるのです。
例えるならば、施餓鬼を一施主一読経で周囲にとてつもなく大音量で響き渡せ続けているという感じでしょうか。

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16日の満月の日には、ラオス全土の僧侶がビエンチャンに集結し、早朝の托鉢、昼間の行列、そして夜のステージなどが行われ、クライマックスには花火も打ち上げられます。
例年約30万人の人出でにぎわうタート・ルアンは、ラオスの仏教行事の一番顕著な特徴といえるでしょう。

この盛り上がり、聖と俗とのコントラスト・・・ただただ圧倒されます。

投稿者: kameno 日時: 22:46 | | コメント (0)

ラオス研修旅行(3)朝市・タラート

ルアンバパーンのサッカリン通りからメコン川方向に1本入った裏通りに朝市(タラート)が開かれています。
市場を見ることは、その街の特徴を感じることが出来ます。

市場には香ばしい煙が充満しています。

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野菜や果物がずらり。

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メコン川で獲れたての魚たちや、捌いたばかりの肉

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玉子は用途別に色づけされています。

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活気溢れる市場です。
見ていてとても楽しい。

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寺院の正面にはお供え物も。
籠に入っている鳥を放ち、功徳を得ることもできます。

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そして、市場の主役はなんといっても子どもたちでしょうか。

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投稿者: kameno 日時: 18:39 | | コメント (0)

ラオス研修旅行(2)早朝の托鉢

■ルアンパバン早朝の托鉢

現在、ラオスの首都はビエンチャンですが、ラオスの元となったランサン王国(1353-1975)の時代には、ムアン・スワ(その後シェントーンと改名、現在のルアンパバン)を首都としていました。
ルアンパバンは歴史的、文化的遺跡保護の観点から1995年に世界 遺産に指定されています。

フランス統治時代の影響から、街並みも特徴的なものが見られます。
メインストリート、サッカリン通りの早朝の光景はこのような感じです。

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世界遺産に登録されたこともあり、欧米からの観光客が多く見受けられます。
この付近には寺院が多く集まっていて、一年365日毎朝欠かすことなく僧侶や修行僧たちの托鉢の行列に仏教徒が喜捨をする姿が見られます。
お寺の檀家(メンバー)の方々は、何時何分に菩提寺の僧侶が托鉢するかを知っているので、その時刻に喜捨を行ないます。

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仏教徒だけでなく、集まった観光客たちも通りの商店などから供物を購入して歩道上で喜捨ができるようになっています。
僧侶から修行僧への喜捨の光景も見られました。

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ラオスは貧富の差が大きいという現状があります。
僧侶から経済的に恵まれない家の子どもたちに施される(再分配される)姿も見受けられます。

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元社会主義の国であるということもあり、僧侶には喜捨が当分に配分されますし、このように喜捨が循環するシステムも確立されているのです。

ラオスにおける僧侶と信者との関係、寺院のありようなどについては、また後ほど纏めさせていただきます。

投稿者: kameno 日時: 17:30 | | コメント (0)

ラオス研修旅行(1)ラオスへ

神奈川県第二宗務所主催 檀信徒研修旅行が開催されました。
今回の研修旅行はラオス方面。
30名ほどの参加をいただきました。

東南アジアの国、ラオスは、西にタイ、南にカンボジア、東にベトナムで、北が中国に囲まれた内陸国です。
人口は640万人程(横浜市の人口は約400万人)、国土面積はだいたい本州と同じです。

ラオスは南北にメコン川が流れ、60以上ともいわれる民族により構成され、主な信仰は仏教です。
また、アジア最後の秘境とも称されています。

日本からは直行便が無いので、どこかでトランジットすることとなります。
今回はベトナム・ハノイで乗継ぎ、ラオスのルアンバパーン(Luang Prabang)に入りました。

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ハノイ⇒ルアンバパーン便はATR製ターボプロップ双発プロペラ機ATR72-500。

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メコン川沿いのホテルにチェックインするころ、空を見上げると満天の星が出迎えてくれました。

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ラオス研修旅行(2)へ続く

投稿者: kameno 日時: 15:40 | | コメント (0)

ただいまラオスに居ります

宗務所主催檀信徒研修旅行のためにラオスに居ります。
貞昌院からは8人の参加となりました。

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天気に恵まれ、日中の気温はぐんぐん上昇しています。
詳細は帰国後報告させていただきます。
お楽しみに!

投稿者: kameno 日時: 10:15 | | コメント (0)

梅花流管内奉詠大会(2)

昼食を挟んで午後の部です。


(9)大本山總持寺第一番御詠歌(渓声替節)
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(10)大聖釈迦牟尼如来讃仰御詠歌(高嶺)
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(11)新亡精霊供養御和讃
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(12)修証義御詠歌(伝心)
20131105-220220131105-2201

(13)大聖釈迦如来涅槃御詠歌(不滅)
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(14)報謝御和讃
20131105-240120131105-2402

(15)平和祈念御和讃
20131105-250120131105-2502

(16)正行御和讃
20131105-260220131105-2601

(17)大本山永平寺第二番御詠歌(渓声替節)
20131105-270120131105-2702

(18)坐禅御詠歌(浄心)
20131105-280120131105-2802

(19)高祖承陽大師道元禅師修行御和讃(菩提)
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■清興
清興 さくら弦楽四重奏団のみなさん
第一ヴァイオリン:井上八世以
第二ヴァイオリン:板垣美佐緒
ヴィオラ:金子なお
チェロ:吉濱綾迦

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弦楽四重奏を構成する楽器の紹介から、クラッシックを親しみやすく解説を交えながら演奏をいただきました。

三宝御和讃・曹洞宗宗歌 弦楽四重奏ver

■講評・閉会式
講評 片岡修一師範

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同行御和讃奉詠(一同唱和)
閉式の言葉 大野副講長

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大会は盛会に無事終了いたしました。
ご参加いただきました管内各講の皆様お疲れ様でした。
また、師範会、詠範会、同志会のみなさま、関係のみなさま有難うございました。
鶴見大学附属中高校、大本山總持寺のみなさま、衷心より感謝申し上げます。

投稿者: kameno 日時: 23:10 | | コメント (0)

梅花流管内奉詠大会(1)

神奈川県第二宗務所主催・梅花流管内奉詠大会(第41回大会)が開催されました。
日時 平成25年11月5日 10時開式
場所 鶴見大学附属中高等学校 記念講堂

第41回記念梅花流管内奉詠大会日程

■第一部 法要並びに式典
10:00 大梵鐘打出し
開式の言葉 赤星大会副会長
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三宝御和讃 (5教区詠範)
導師入場 導師 山下玄機大会会長
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浄道場 「花供養御和讃」献花 五教区講員
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拈香法語
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普同三拝
諷経 般若心経(一同唱和)
奉詠 「紫雲」一仏両祖(一同唱和)
回向
普同三拝

追悼奉詠 「追善供養御和讃」(三、四番)
献花 五教区講員(一同唱和)
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回向
導師退場 「聖号」 (一同唱和)

(式典)
大会会長挨拶
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来賓紹介
祝辞

祝電披露

■第二部 登壇奉詠
お誓い(一同唱和)
挙唱司五教区詠範
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講評委員紹介
登壇奉詠
(1)太祖常済大師瑩山禅師第一番御詠歌(梅花替節)
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(2)盂蘭盆会御和讃
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(3)観世音菩薩御詠歌(慈光)
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(4)太祖常済大師瑩山禅師影向御和讃
20131105-140120131105-1402

(5)大聖釈迦牟尼如来御詠歌(紫雲)
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(6)報恩供養御詠歌(澄心)
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(7)大本山永平寺二祖懐弉禅師讃仰御詠歌(永光)
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(8)追善供養御詠歌(妙鐘)
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午前の部はここまで。
午後の部は次のブログ記事へ続きます。

投稿者: kameno 日時: 22:07 | | コメント (0)

梅花流管内奉詠大会準備

神奈川県第二宗務所主催・梅花流管内奉詠大会(第41回記念大会)に向けて、準備作業を行いました。
一昨年は大本山總持寺大祖堂、昨年は熱海後楽園ホテルでの開催でしたので、今年の鶴見大学附属中高記念講堂での開催は2年ぶりとなります。

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大本山總持寺様のご協力をいただき、搬入・準備作業はスムーズに終えることが出来ました。
いよいよ明日11月5日が本番となります。

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神奈川県第二宗務所主催・梅花流管内奉詠大会
日時 平成25年11月5日開催
場所 鶴見大学附属中高記念講堂

管内寺院各講の普段の練習の成果を楽しみにしております。

投稿者: kameno 日時: 21:33 | | コメント (0)

管区婦人会研修会@總持寺

曹洞宗関東管区婦人会研修会が大本山總持寺を会場として開催されました。
担当は神奈川県第二宗務所婦人会です。

第38回曹洞宗婦人会 関東管区研修会
日時 平成25年10月25日
場所 大本山總持寺
担当 神奈川県第二宗務所婦人会

台風27号の接近が心配される中の開催でしたが、台風の直撃は免れ無事開催することができました。

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各都県から次々と集まってきます。

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オリエンテーションの後、開会式

■式次第
開式のことば
東日本大震災物故者追悼 (黙祷)
宗歌斉唱
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端坐
管長告諭
献灯 献花

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■法要(開講式)
導師 大本山總持寺後堂老師

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■式典
挨拶
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祝辞・来賓紹介
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輪絡子授与式
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椅子坐禅
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会員の誓い
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■清興
夏蒐太鼓(なつかりだいこ)
川崎の地名夏蒐から命名された子どもから大人まで63名の仲間が集う和太鼓団体です。
今年創立35周年を迎えました。
チーム構成
<どんどこ>小学生チーム <青龍>小学校高学年チーム <鼓舞>成年男女チーム
<鼓遊>成年女性チーム <音鼓>成年男性チーム <篠笛>篠笛チーム <ニコニコ>障がいのある方々
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■昼食は三松閣斎堂に移動し、精進料理のお膳をいただきます。
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三松閣1階では、地元からの出店(崎陽軒・ありあけ)、東北から(福島有機農業ネットワーク・あんでねっと)、SVA、仏具店などからの出店をいただきました。

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■午後の部は、会場を三松閣大行動に移して行なわれました。

研修(1)峨山禅師の御生涯と五院制度にみる總持寺教団の発展
講師 大本山總持寺布教教化部長 山口正章老師

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研修(2)「いのちと人権」~命の大切さを知る~
講師 看護師・フレンズ ウイズアウト ア ボーダーJAPAN副代表 赤尾和美氏

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■閉会式

端坐
誓い合いの言葉
次年度開催県挨拶
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「きゃら募金」報告・贈呈
曹洞宗婦人会の歌「あなたとわたし」斉唱
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閉会の言葉

午後3時過ぎに全日程が無事終了し、散会となりました。

 

今回主催として綿密に運営されました宗務所婦人会の皆様、本当にお疲れ様でした。
会場を提供いただきました大本山總持寺様、有難うございました。
とても実りある研修でありました。

投稿者: kameno 日時: 18:11 | | コメント (0)

日吉にあった海軍連合艦隊司令部(2)

いよいよ日吉台地下壕のトンネルに入ります。
入口は慶應義塾大学日吉キャンパスの蝮谷体育館多目的コート脇 (a) にあります。

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入ってしばらくは緩やかな下り勾配。
両側に排水溝が設けてあります。
明るく写っていますが、実際はそうとう暗く、各自懐中電灯持参が必須です。

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このあたりは、天井はコンクリート、壁面は大谷石でした。
下り坂を進み、左に曲がると、(b)地点にある竪穴式空気孔が見えます。

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竪穴式空気孔の地上部分にはこのようなキノコ型の構造物があります。
爆撃にも耐えるよう、耐弾式竪穴坑となっています。
終戦後、アメリカ軍は、この施設を見て「キノコ型の出入り口を持った迷路の地下大要塞」と称したそうです。
日本の技術の総力を投じて一年ほどでこのような施設を造り上げたのです。

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さらに進みます。

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トンネルの脇には、(c)機械室、(g)バッテリー充電室などがあります。

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このフェンスの先は、軍令第三部(現在の高等学校校舎)、航空本部、東京通信地下壕方面へ続きます。
(立入禁止)

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いよいよ中枢部へ。

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ここが海軍司令長官室です。(e)
コンクリート壁面の造りが丁寧ですね。
当時は和室で、畳が敷かれていたそうです。
また、天井には、当時としては画期的な蛍光灯が灯っていました。

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司令長官室脇からは、地上司令部(寄宿舎南寮・中寮・北寮)への126段の階段(f)がありました。

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地上司令部は慶應義塾大学寄宿舎に設けられました。
寄宿舎は、東洋一の建物と称され、谷口吉郎氏設計により1937年に完成。
各棟40の洋室の個室があり、床暖房、食堂、水洗の洋式トイレが備わっていました。
別棟にはローマ風呂があり、寄宿舎は現在も慶應義塾大学の学生に利用されています。

話を地下壕に戻します。
中枢部近辺のトンネルは壁面がとても美しい。
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(h)地点の先は民有地であり、倉庫として利用されています。
当時は食糧倉庫と、水洗式便所がありました。
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(J)通信室 (K)暗号室
このあたりのトンネルは角型をしています。
通信室・暗号室には200名を超える隊員が交代で受信に当たり、暗号室では電文解読が行なわれました。
昭和20(1945)年4月7日には、沖縄に向かう戦艦大和が撃沈され、その船体が傾いていく様子が刻々と入電され、通信員たちは涙ながらに受信していたそうです。

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(l)作戦室
天井には蛍光灯が灯され、昼間のように明るかったそうです。
レイテ沖海戦、硫黄島戦、戦艦大和の沖縄出撃、沖縄戦などの指揮は、この指令本部で行なわれました。
電源は地上から引かれ、停電に備えてバッテリー室も地下壕各所に設けられていました。

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地下壕内部を巡った後、元の道を通り、地上へ。

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地下壕内部は、終戦後70年近く経過を感じさせないほどよく保存されていました。
通気や排水もよく考えられて設計されているため、トンネル内部独特の不快な感覚もそれほどありません。

 

日吉台の地下壕建設が始まったのは、サイパン島が陥落した一週間後、昭和19(1944)年7月15日のことです。
絶対国防圏の重要拠点が突破され、日本の敗戦が濃厚となる中、一発逆転をねらう作戦、そして戦争末期にはいよいよ地上戦に備えるために地下壕が建設されました。

第300設営隊、第3010設営隊が編成され、超特急突貫工事が進められました。
当時の最新土木技術が投入され、民間の鉄道工業株式会社を協力作業隊として、延長2600mにも及ぶ地下壕工事が進められたのです。

 

今回の研修は「日吉台地下壕の保存をすすめる会」の皆様のご案内によって実施することができました。
会では、旧帝国海軍が遺した日吉台地下壕の連合艦隊司令部壕の保存活動をすすめています。
地下壕のうち、慶應義塾大学敷地部分については、大学側の理解もあり、保存されておりますが、民有地の部分については、住宅開発や土砂の流入、放置されたままといったことで、次第に失われつつあります。

 


「日吉台地下壕」坑口が解体へ、戦争伝える貴重な遺構/横浜

第2次大戦末期に旧日本海軍が建造した横浜市港北区の地下壕遺跡のうち、民有地にある坑口が宅地開発に伴い解体されることが16日、分かった。壕は海軍の中枢機関が置かれた第一級の戦争遺跡として知られ、専門家は「戦争の実相を伝える貴重な遺構が消える」と危惧している。
地下壕は大戦末期の1944~45年、旧海軍が慶大日吉キャンパスの台地を借用して建設し、内部に連合艦隊司令部や航空本部を置いた。慶大敷地内の壕は現在、同大が保存している。
今回問題になっているのは、台地の端に位置する民間業者の所有地。地下壕の坑口が4カ所あるが、3月下旬からの宅地造成のため一部の解体が進む。坑口の存在は50年代から知られていたが、民有地でもあり、専門家による調査は進んでいなかった。
市民や研究者でつくる「日吉台地下壕保存の会」の大西章会長(慶応高校教諭)は「地下壕の構造がしっかり残っており、この一帯が海軍の中枢だったことが分かる」と遺跡の意義を説明。慶大の安藤広道教授(考古学)は「地元の横浜市が十分な調査をすべきだった。誰にも知られずに解体されることは、文化財行政にとって大問題だ」と話している。
近代以降の戦争遺跡を保全する行政の枠組みは十分でない。文化庁は15年にわたり全国で調査を続けているものの、遺跡の役割や意義の「公式記録」となる報告書は、歴史認識をめぐる議論などを背景に、刊行されないままだ。遺跡が開発などで損なわれかねない現状に、懸念の声が上がっている。
今回の件で、横浜市の文化財担当は「貴重な遺跡であることは認識しているが、法的な規制がない」と説明。戦争遺跡を市の文化財などに位置づけ、保護することについても「国の調査動向をにらみながら検討したい」と慎重だ。
背景には、国による戦争遺跡の位置づけの曖昧さがある。文化庁は1998年度から、500超の「政治・軍事に関する遺跡」を調査、うち51件は詳細な現地調査も行ったが、報告書は未刊。同庁記念物課は「まとめる作業に時間がかかっている」と説明する。  調査の事情を知る関係者は、こうした背景には「集団自決」が強制かどうかが議論になっている沖縄戦などを念頭に、歴史の「負の側面」を文化財とすることに消極的な「政治的判断」もある、と指摘する。
しかし、国ではなく地元自治体が保存を主導する方策はある。専門家らでつくる「戦争遺跡保存全国ネットワーク」の代表を務める十菱駿武・山梨学院大客員教授(考古学)は「文化財は国の動向に左右されず、地域が主体となって守るべきだ」と訴えている。
(神奈川新聞 2013/4/17)


 

このような貴重な遺産がきちんと保存され、後世に受継がれていくことを望みます。


■関連リンク
日吉台地下壕保存の会 <公式ホームページ>

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投稿者: kameno 日時: 11:09 | | コメント (2)

日吉にあった海軍連合艦隊司令部(1)

宗務所主催人権学習として、横浜市港北区・日吉にあった日吉台地下壕などの戦跡での実地研修を行ないました。
まずは、日吉の歴史を概観してみましょう。

日吉は、昭和2(1927)年に東横線が開通し、駅西側には放射状の道路を設け、各道路間を縦横に通じる街づくりがなされました。
昭和9(1934)年には駅の東側に慶應義塾大学が誘致され、予科新校舎が出来上がります。
その2年前に発生した満州事変以降、日本は戦争への道を歩み始めました。
昭和12(1937)年 日中戦争、昭和14(1939)年には第二次世界大戦が勃発し、昭和16(1941)年には真珠湾攻撃による太平洋戦争が始まります。
ミッドウエー海戦で日本海軍が大敗し、戦況が大きく不利な状況に追い込まれると、海軍は戦況建て直しのために新たな拠点を求め始めます。
昭和19(1944)年、慶応義塾は日吉校舎を含む5万坪のキャンパスを海軍省に貸与。
海軍の施設が次々と日吉に入り、8月には日吉台地下壕の建設を開始。
9月には連合艦隊司令部をキャンパス内の寄宿舎に移し、第一作戦指令所としました。
しかし、サイパン、テニアンなどマリアナ諸島の拠点を次々に失い、日本の主要都市が米軍のB29による爆撃行動範囲に入ることになり、戦況はさらに悪化。
日本は特攻作戦により起死回生をはかることとなりました。

↓図は戦時中の地形図(昭和20年発行)です。

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日吉駅西側に広がる放射状の街並み、そして、駅東口の慶應義塾キャンパスが見えますが、この時には既に海軍省に貸与されており、寄宿舎が連合艦隊司令部となっています。

米軍により撮影された航空写真が「国土変遷アーカイブ」で公開されていました。
戦後まもなく、1947年に撮影されたものです。上地図と比較してみてください。

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現在の航空写真↓に、日吉台の地下壕施設の位置を赤で塗ってみました。
20131022-09
①連合艦隊司令部(海軍総隊司令部)地下壕・軍令部第三部(情報部)・東京通信隊・航空本部地下壕
②軍令部第三部(情報部)・退避壕
③人事局地下壕
④艦政本部地下壕

このうち、入ることが出来るのは、上図①の慶應義塾大学キャンパス内に位置する地下壕のみです。
(入ることが出来るといっても、当然許可が必要です)
それ以外の地下壕は、土砂流入などによって、入ることができないばかりか、住宅開発による破壊により地下壕自体が失われつつあります。


研修会には50名を超える参加。
日吉キャンパス来往舎棟にて「日吉台地下壕の保存をすすめる会」の皆様よりガイダンスをいただきました。

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来往舎から東に進むと、高等学校校舎があります。
かつての第1校舎予科校舎です。

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壁面には1934年(西暦)と、2594年(皇紀)が刻まれています。
この建物は、戦時中は軍令部第三部が入っており、軍令部第三部には 第五課(米国情報等)、第六課(中国情報等)、第七課(ソ連・欧州情報等)、第八課(英連邦情報等)などが入り、戦争末期には仕官150名、文官など144名が所属していました。

下建物↓は、昭和12(1937)年に建てられたチャペルです。
慶應義塾大学はキリスト教によらない建学の学舎ですが、チャペルがあるのです。
軍令部第三部の職員も、このチャペルを利用し、祈りを捧げていました。

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高等学校校舎をさらに東に、斜面の階段を降りたところ(記念館裏の体育施設がある場所)が蝮谷(まむしだに)と呼ばれる場所です。
このあたりは、以前は湿地帯や雑木林があり、多くの蝮がいたことから、蝮谷と呼ばれるようになったと言われています。

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蝮谷に地下壕への入口があります。

地下壕の想定ルートをGoogleの航空写真に落としてみました。

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蝮谷、バレーコート脇のにある入口(a)から地下壕に入ります。赤い線で示したところが地下壕想定ルート。
深いところで地下30メートルにもなるトンネルです。

第二次世界大戦末期、日本軍の起死回生、さらには本土決戦に向けた準備が進められた海軍指令本部のあった地下壕。
上図 a にある地下壕の入口です。
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いよいよ中へ入っていきます。

次のブログ記事に続く

投稿者: kameno 日時: 00:42 | | コメント (0)

宗教者による人権研修会

今年より神奈川県の宗教者で組織している「神奈川同宗連」の議長を曹洞宗神奈川県第二宗務所がつとめることになりました。
その第一回目の研修会として、人権研修を開催し、県内各教団の代表が出席されました。

今回のテーマは、神奈川県における外国人がどのような状況におかれているかにテーマを絞って行なっていました。
講師として、ゆめ観音アジアフェスティバルでも交流のある「かながわ国際交流財団」よりお願いいたしました。

 

人権研修
「神奈川県の外国人住民の現状と課題 ~外国人コミュニティー調査を通じて~」
講師 公益財団法人 多文化共生・協働推進課長 様
場所 神奈川県第二宗務所 会議室

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調査報告に基づく具体的な事例を提示されながらの内容で、とても有意義な研修となりました。

投稿者: kameno 日時: 10:42 | | コメント (0)

はまっ子どうし

数年後に開催予定の行事に向けてプロジェクト会議が開催されました。
世界最大級のコンベンションセンターを会場として予定するため、今後定期的に準備会を開催していくこととなりました。

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横浜市の誇る代表的な会場であるため、会議に用意していただいた飲料は「はまっ子どうし : The WATER」でした。
横浜の水道水は、道志川・相模湖・馬入川・酒匂川・相模川の5系統から供給されており、その豊かな水源のために水道の供給制限がなされたことがほとんどありません。
また。特に道志川系統の水はおいしいと評判で、その横浜の水の美味しさを広めるために、水源の清流をペットボトルに詰めて販売しています。

「はまっ子どうし」の特徴は公式サイトによると次のとおりです。

1 横浜の水のおいしさや水源保全の大切さを知ってもらうことで、水道事業への理解を深めてもらうためのツール
横浜水道の水源のひとつである道志川の清流水を詰めた「はまっ子どうしThe Water」
2 職員自身が販売を通じ、お客さまとのコミュニケーションや市民満足度を向上させるためのツール
3 環境・国際貢献商品
売上の一部を環境貢献や国際支援のために寄附
・横浜の水源、道志川「水のふるさと道志の森基金」(市民による水源林保全ボランティア活動の基金)への充当
・水環境を含むアフリカ支援のための寄附
・植物由来の素材のバイオマスプラスチックをラベルに使用

横浜で開催される会議には、この水が積極的に使われています。
さりげないアピールですね。

投稿者: kameno 日時: 07:51 | | コメント (0)

宗務所主催特派布教会

神奈川県第二宗務所主催・特派布教師による法話と「曹洞宗の声明」が開催されました。
日時 平成25年9月17日
場所 鶴見大学記念館ホール

台風一過の好天に恵まれ、まぶしい陽射しが降り注いでいます。

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開講式
導師 宗務所長老師、両班教区長老師

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「管長告諭・法話」
特派布教師 福島県長秀院住職 渡辺祥文老師
「菩薩行ー分かち合う生き方」

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第二部

「曹洞宗の声明」
大本山總持寺前川単頭老師による声明についての解説に引き続き、本山修行僧の皆様による、略歎仏の実践法要が行なわれました。

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管内寺院檀信徒の皆様をはじめ、多数のご参加をいただきました。

投稿者: kameno 日時: 22:50 | | コメント (0)

現職徒弟研修会(2)

大雄山 最乗寺を会場として開催された現職徒弟研修会2日間。
昨夜からの雨も上がり、雲の間に青空が見えます。

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今日も一日暑い日になりそうです。

振鈴後、法堂に向います。

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法堂にて朝課。

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了而 御真殿にて特別祈禱。
長い階段を登った先が御真殿です。

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カエデの葉が一部すでに紅く染まっています。

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小食飯台。

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講義3
本庁講義「四大綱領」

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講義4
道元禅師への道(3)『正法眼蔵』「行持」
金原東英老師

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このように、1泊2日の日程は無事終了いたしました。
参加の皆様お疲れ様でした。
大雄山最乗寺様には大変お世話になりました。

帰路につく時刻には、まぶしいばかりの青空が広がっていました。

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投稿者: kameno 日時: 09:48 | | コメント (0)

現職徒弟研修会(1)

平成25年度 神奈川県第二宗務所主催 現職徒弟研修会が開催されました。
曹洞宗宗制により、年齢55歳以下の宗侶(但し55歳以上で住職になった場合は任命後3年間)は参加が義務付けられている研修会です。

 

日程 平成25年9月2・3日(1泊2日)
会場 大雄山 最乗寺

初日 正午には青空が広がっていましたが、受付開始前には一転、雨模様となりました。

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開講式は最乗寺法堂にて。

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師範会による御詠歌奉詠、導師所長老師、両班教区長老師。

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法要の読経をギボシのナナフシが聴いています。

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開講式の後、管長告諭解説が行なわれました。
了而 記念撮影。

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1日目の日程では、講義2コマと座談会が行なわれました。

講義1
「洞門墨蹟解説(5)」

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講義2
人権学習「新ちゃんのお笑い人権高座」
落語家 露の新治師匠

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薬石飯台

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座談会
「室内住職学について」
代表発表、懇話会等

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1日目の日程は瞬く間に過ぎていきました

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投稿者: kameno 日時: 09:02 | | コメント (0)

梅花流検定会

宗務所主催・梅花流検定会および講習会が開催されました。
昨年同様、大本山總持寺瑞応殿を会場としています。

開講式
導師・所長老師(検定委員長)

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お誓い

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検定課題曲が発表され、検定を受ける方および今回は受検しないかたを対象に、講堂にて講習会が開かれました。

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検定会には、検定委員諸老師・師範会・詠範会の皆様、そして会場となった大本山總持寺様の多大なるご協力をいただき、無事終了いたしました。
心より感謝申し上げます。

投稿者: kameno 日時: 01:26 | | コメント (2)

特派梅花講習教区巡回

神奈川県第2宗務所主催、平成25年度梅花流特派講習会が本日終わりました。
宗務所管内10教区を、一日2会場づつ、合計5日間の日程でした。

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巡回前半は梅雨前線の影響で雨模様となりましたが、後半2日間は好天に恵まれ、暑くも無くさわやかな条件での講習となりました。

来週、7月2日には大本山總持寺瑞応殿において検定会が行なわれます。

特派梅花講師の先生には、5日間大変有難うございました。
また、来週の検定会をよろしくお願いいたします。

投稿者: kameno 日時: 19:40 | | コメント (0)

25年度特派梅花講習

神奈川県第2宗務所主催、平成25年度梅花流特派講習会が始まりました。
昨年までは、初日の開講式を西有寺様にて行なっておりましたが、今年は大本山總持寺瑞応殿を会場に開講式が厳修されました。

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導師・宗務所長老師

お誓い

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開講式の後、休憩を挟んで各教場に分かれ、
師範・詠範、第1・2・5教区梅花講の講習が行なわれました。

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以降、5日間の日程で、宗務所管内各教場を巡回し、梅花講習が行なわれます。

検定会は7月2日、大本山總持寺瑞応殿にて行われる予定です。



※昨日は特派梅花講師を囲む懇親会が、みなとみらい地区で開催されました。
※5日間の日程と、検定会をよろしくお願いいたします。

投稿者: kameno 日時: 22:25 | | コメント (0)

梅花流全国奉詠大会@宮城(2)


神奈川県第二宗務所は、6番目の登壇。
ステージ上の代表登壇、自席、ともに心ひとつにしての奉詠です。

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全国からの奉詠は12登壇。
締めは師範奉詠でした。

出店ブースエリアは大賑わい。
復興関連の出店も多数ありました。

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引き続き、東日本大震災物故者三回忌法要。
大導師 曹洞宗管長・大本山永平寺貫首福山禅師により営まれ、「追善供養御和讃」が奉詠されました。

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清興は、さとう宗幸さんのステージ。
青葉城恋歌で知られるさとうさんは、今年デビューから34年目。全国各地で活躍され、震災後は被災地での活動もさかんにされています。
実体験を元にお話を交えながらのステージをいただきました。
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大会の最後には「まごころに生きる」を全員で。

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瞬く間に時間は過ぎて行きました。
同じ会場を共にするということは貴重な時間です。
多くの方々と久しぶりにお会いすることができました。

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大会は無事円成し、神奈川県第二は福島県磐梯熱海へ宿泊。
三日目は会津地方を回って横浜に帰る行程でした。


準備から大会運営に携われた宗務庁の皆様、師範の皆様、関係の皆様、参加の皆様、お疲れ様でした。

投稿者: kameno 日時: 09:06 | | コメント (0)

梅花流全国奉詠大会@宮城(1)

曹洞宗梅花流全国奉詠大会が宮城県「グランディー21」を会場として開催されました。 
日程は2日間に亘り、神奈川県第二宗務所管内(神奈川県東部地区)からの参加は約170名。登壇日は29日(1日目)でした。

これに向けて、2泊3日の行程でツアーを組み、神奈川県各所からバス4台に分乗して出発しました。

■1日目

出発地の一つ、總持寺でのお見送り。

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往路の行程では、常磐自動車道を通り、スパリゾートハワイアンズに立ち寄りました。

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華やかで迫力のあるステージを堪能し、宮城県に向います。
会場「グランディー21」に近いロイヤルパークホテルにて宿泊。

明日の本番に向けて、団結を深めます。
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食後にも登壇練習が行なわれました。

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■2日目
朝食を6時に取り、会場に入ります。
さすがに大きな会場です。

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まさむねばいかくんもお出迎え。

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会場はやはり広い!

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開会式が始まります。
神奈川県第二宗務所のエリアは全員が緑色のバンダナを首に巻いています。

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オープニングを地元幼稚園の園児たちが華やかに飾ります。
献灯・献華も子どもたちにより行なわれました。

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御垂示
曹洞宗管長・大本山永平寺貫首福山禅師

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2階席からは地元宮城県の梅花講の皆様からの熱烈な歓迎をいただきました。

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神奈川県第二宗務所の登壇は6番目。
登壇者控室に誘導され、いよいよ登壇奉詠が始まります。

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⇒次の記事に続く

投稿者: kameno 日時: 08:20 | | コメント (2)

宗務所主催梅花講習会

神奈川県第二宗務所梅花講の梅花講習会が大本山總持寺瑞応殿を会場として開催されました。
平成25年5月23日
会場 大本山總持寺 瑞応殿

開講諷経(導師・山下所長)

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重厚な木魚の音が講堂に響き渡ります。

開講諷経の後、宗務所講師に辞令が伝達されました。

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お誓い

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全体講習

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全体講習の後は、級別に分かれての講習となります。

 

と日程が進んでいきます。

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参加者集合写真

皆様お疲れ様でした。
大本山總持寺の皆様には大変お世話になりました。

投稿者: kameno 日時: 09:11 | | コメント (0)

原発事故-人権は守られたか?

宗務所主催人権擁護推進委員会が開催されました。

第一部として、曹洞宗人権啓発ビデオ「原発事故ー人権は守られたか」を参加者全員で視聴しました。

このビデオは
・放射能~見えない不安
・3月12日に何が起きていたか~安全神話が崩れる
・分断~引き裂かれた現実
・原発事故~他人事ではない

の4チャプターにより構成されています。
曹洞宗では原子力発電については賛成でも反対でもない中立の立場から、「起きた事象」を客観的に提示し、それを元に学びを深めていきます。

その後、グループに別れ分散会。
座長、記録、発表者を決めて熱い論議が交わされました。

全体会議で、各班発表の後、ビデオ製作委員より総括をいただき、第二部に移ります。

第二部では、特派布教師・人権啓発相談員 福島県 長秀院住職 渡辺祥文老師により講義をいただきました。
演題は「東京電力福島第一原子力発電事故 - 人権は守られたか?」です。

原発事故と放射能の被曝という人権侵害・差別について、実体験を元にお話いただきました。
・福島市の被曝実態(外部被曝と内部被曝・そして差別事象、風評被害)
・人権侵害
・新たな被曝者差別
・著しい風評被害
・責任の所在
・課題
・被災者のあり方
・低放射線量被曝の不安
・分断される絆
・宗門として放射能汚染に対し指弾啓発しなければならない
・今あるべき方向性を示す

などなど、現場の声を生々しく伝えていただきました。
今後、私たちに何が出来るのかが問われています。


■このブログでも、震災発生直後から東京電力福島第一原子力発電所の事故に関する記事を多数書いてきました。
そのうちの一部を改めて列記します。


原子力発電所炉心溶融か(2011/3/12の記事)
福島原発2号機が爆発(2011/3/15の記事)
被曝から身を守るために(2011/3/23の記事)
ゆでガエルにならないために(2011/3/25の記事)
負の遺産となった福島第1原子力発電所(2011/4/3の記事)
原発周辺警戒区域を(2011/4/21の記事)
やるせない風評被害の現実(2011/4/23の記事)
放射性物質蓄積量データ公表(2011/5/7の記事)

投稿者: kameno 日時: 08:18 | | コメント (0)

実務担当者会議

この時期、曹洞宗の行政機関である宗務庁と宗務所の連絡会議である「実務担当者会議」が2日間の日程で開催されます。


全国に1万5千ある曹洞宗寺院は、20か寺程度の「教区」、都道府県単位の「宗務所」、中央行政機関である「宗務庁」それぞれの行政機関を通して事務的な処理が行われています。
事務処理の実際については、毎年変更事項もあり、また各行事の連絡調整のために、一年に一度全国から宗務所の実務担当者が集まって、このような「実務担当者会議」が開かれるわけです。

昨年の様子はこちら

今年は3月6-7日の日程で開催されました。

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事務のカテゴリーごとに、担当部長、担当課長による説明と質疑が行なわれていきます。

今年の全国梅花奉詠大会は、宮城県仙台市で開催されます。
神奈川県第二宗務所からも、予定人数を大幅に上回る約170名の参加申込みがありました。
マスコットキャラクターの「ばいかまさむね」くんが、スクリーン上でご挨拶をしています。
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そのほか、宗制変更に基づく事務処理実務の変更点や、今後の要望事項などをもとに日程が進んでいきました。

人権擁護推進本部からは、本年度の宗侶向け人権学習の素材となるビデオの上映が行なわれました。
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本年のテーマは、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴うさまざまな問題を浮き彫りにしています。
チャプターが4つに分けられていて、それぞれのテーマごとに考えていく内容です。
まもなく全国寺院に配布される予定です。

 

思い返せば、一昨年の実務担当者会議終了の日が3月11日でした。
その日に発生した東日本大震災は、多くの方々の日常を一変させることとなりました。

三陸沖・茨城・長野を震源とする地震が多発

まもなく震災発生から2年。
亡くなられたかたにとっては、3回忌を迎えます。

まだまだ復旧復興が進まない現状や、放射性物質の影響によってふるさとに帰ることすら困難となっている方々がたくさんいらっしゃるということを忘れてはならないとつくづく感じます。

 


■追記

この春、浪江町の現状を記録するGoogleの新しい試みがスタートしました。

公開は数ヵ月後ということです。


先日貞昌院で開催された「ふるさと福島を語る会」では、避難を余儀なくされ、ふるさとに帰ることが困難になった方々の話をたくさん伺いました。
その際に、警察・自衛隊の方々が撮影された「ふるさとの現状」の映像を、参加者一同食い入るようにご覧になっていたことが印象に残っています。
東京電力福島第一原子力発電所周辺地区の今の様子を記録することは、故郷を離れて暮らしていらっしゃる多くの住民の方にとってはふるさとの様子を知ることができ、そして災害の記憶を継承し震災の記憶の風化を防ぐための大切な試みだと感じます。

投稿者: kameno 日時: 19:50 | | コメント (0)

リバティーおおさか・ピースおおさか

大阪での人権学習は、大阪人権博物館(リバティーおおさか)とピースおおさか大阪国際平和センターの2箇所で行われました。

まずは、大阪人権博物館です。

大阪環状線芦原橋に程近い場所に大阪人権博物館があります。

この博物館には十数年前にも来たことがありますが、展示内容がだいぶ変更になっていました。
1985年に開館した日本で初めての人権に関する総合博物館である大阪人権博物館は、昨年、大阪府知事と大阪市長により展示内容が差別と人権に特化しているということ補助金の全面打ち切りが表明されました。
資金面において存続の危機に瀕しており、サポート制度など独立採算に向けた改革が進められています。


博物館には小中学生の姿が多く見られました。

本年度、宗務所の人権学習のテーマとしたアイヌ民族などの展示も充実しています。

 

ゾーン2 「共に生きる・社会をつくる」コーナーでは、暮らしを支えるさまざまな製品の展示が行われていました。

お寺で使用する仏具などは、大阪の産業が少なからずの部分を支えています。

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これらの産業は、江戸時代の身分制とともに展開してきました。

 


 

ピースおおさか大阪国際平和センターでは、主に戦争を主題とし、平和をテーマにした展示がなされています。


特に、大阪大空襲に関する資料、語り部のデータ保存に力を入れており、展示内容も充実しています。

第二次世界大戦の激戦地、アウシュビッツの復元展示や南方での様子も展示されています。

これまで、実地で目の当たりにしてきた様子と、ピース大阪での展示を比較しながら回ることができたので、感慨も一入です。

シアタールームでは、大阪大空襲の記録ビデオが公開されていました。


投稿者: kameno 日時: 01:07 | | コメント (0)

人権のふるさと橿原

宗務所の役職員研修として、大阪・奈良へ人権研修に参加してまいりました。
人権のふるさとー水平社博物館を訪問した日は、丁度釈尊涅槃の日でありました。
気温がぐっと下がり、雪が降っています。


水平社博物館では、担当のK様より丁寧な館内案内と、その後のフィールドワーク引率と解説をしていただきました。
博物館2階の展示室入口には、阪本清一郎自筆の回想録ノートが展示されています。

このノートの文字から、水平社を生み出し、運動を支えた心の原点を感じとることができます。

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水平社博物館正面を流れる川(本馬川)の対岸に西光寺が見えます。その向こうに本馬山。右手に燕神社があります。
西光寺は、水平社の創立者の一人、西光万吉の生家でもあります。

西光寺の周囲には現在住宅はありませんが、かつては38軒(その後軒数は数倍に増えました)もの集落がありました。
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西光万吉の生家、西光寺は、被差別部落の38戸の寄進によって建立された寺です。
このことから、江戸時代の被差別部落の暮らしは、極端に経済的に困窮していたわけではなく、当時は資力もあったものと推察されます。

しかし、1871(明治4)年の太政官布告による「解放令」は、被差別部落を明治維新後の資本主義経済の枠に組みいれられ貧困と失業をもたらしたのでした。

1986年、この周囲で地区改良事業が着手され、それを機に、この地で育まれた水平社創立者たちの精神を語り継ぐために生まれたのが、水平社歴史館です。
水平社の創立者(西光万吉、阪本清一郎、駒井喜作、米田富ら)により生み出された『水平社宣言』は、日本で最初の人権宣言と位置づけられています。

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水平社博物館のファンタビュー・シアターでは、1922年3月22日に京都岡崎公会堂で行われた全国水平社創立大会の様子が上映されています。
その後、水平社は下図のように分岐していきました。

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水平社博物館の展示を一通り説明いただき、残りの時間はフィールドワークとなりました。

上写真は、解放令が5万日の日延べをされたという内容を記した碑文です。
2008年9月3日に建立されました。

全体的な位置関係は、水平社博物館・人権のふるさとマップ をご参照ください。
雪の中の研修となりましたが、その分、心に刻まれたものとなりました。

投稿者: kameno 日時: 23:54 | | コメント (0)

医療と仏教の橋渡し

曹洞宗関東管区役職員研修会が山梨県を会場として開催(主催・山梨県宗務所)されました。
2日間の日程のうち、初日の講演について、内容をかいつまんでご紹介いたします。

講演の演題「医療と仏教の橋渡し」~在宅ターミナルケアと仏教の持つ可能性~
として、ふじ内科クリニック院長の内藤いづみ先生にご講義をいただきました。
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内藤いづみ先生は、曹洞宗で製作している人権啓発ビデオ「向きあう 伝える 支えあう~生と死を見つめて~」において、「いのちと向きあう~在宅ホスピス」でご出演されている先生です。
人権啓発ビデオにおいては、

○限られたいのちを輝かす
限られたいのちの今を輝かすことに集中して寄り添うケアをしていくと、明日に希望を持って迎えられることを学びました。だから、痛くないように、辛くないように私たちがしてあげるから、今日を頑張って生きようということが伝えられる。
○いのちと向きあい支えあっていく
「あなたはこの世に生まれたただひとつのいのち」ということを尊重する。いのちの主人公になってもらうこと。そこまで私たちが尊重していく。
○「ありがとう」と「さようなら」
絵に描いたようなことはなかなか起きないけれど、「ありがとう」という言葉と、残す人への「さようなら」、そして「ごめんね」という言葉を残せたらそれは凄いと思います。

という内容でまとめられています。

今回の講演では、昭和30年代生まれの世代が、台所の竈を知る最期の世代であり、家で出産や最期を迎える方が7~8割でありごくあたりまえに生老病死が身近にあった世代であるけれども、それ以降は急激にそれらが普段の生活から遠ざけられてしまっているという問題点を最初に指摘されました。
生も老も病も死も科学の力に頼る時代になっています。
出産は産院、老や病はケアマネージャー・ナース・ドクター、死も病院で迎えることがほとんどです。
僧侶は、死にゆく人に関わっているのか、それとも死後にのみ関わっているのか。
お寺のあり方、僧侶のあり方に提言をいただきました。

内藤先生の実践されてきた在宅ターミナルケアの契機となった本は、次の2冊です。

1冊目は『死ぬ瞬間―死とその過程について』 (中公文庫) [文庫]
エリザベス キューブラー・ロス (著), Elisabeth K¨ubler‐Ross (原著), 鈴木 晶 (翻訳)

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著作者のエリザベス キューブラー・ロス先生はスイス生まれの心理学者で、アメリカへ渡り、200人の末期ガン患者に直接面談し、彼らが死にいたるまでに、「否認と孤立」「怒り」「取り引き」「抑鬱」「受容」の5段階の心の動きがあることを発見しました。


そして、もう1冊が『ダギーへの手紙』―死と弧独、小児ガンに立ち向かった子どもへ [単行本]
エリザベス キューブラー・ロス (著), はらだ たけひで (イラスト), Elisabeth K¨ubler‐Ross (原著), アグネスチャン (翻訳)

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1968年生まれのダギー君は、小児癌を発症し、余命3ヶ月と宣告されていました。
そのことを知ったダギー君が発した問いかけ

いのちって、何?
死って、何?
どうして、小さな子どもたちが死ななければいけないの?
何か悪いことをして罰を受けなければならないの?

この疑問に対し、両親も病院の先生もダギー君に答えることばが出てきませんでした。
ある人が、エリザベス キューブラー・ロス先生に手紙を書くことを勧めます。
それに従い、ダギー君は、エリザベス キューブラー・ロス先生宛てに手紙を送りました。

各地を飛び回って忙しい生活を送っていたエリザベス先生でしたが、ダギー君の真摯な問いかけに心を打たれ、手描きの絵が添えられた手紙を返しました。



ダギーへ
エリザベスより
あなたのために、1978年5月の最後の日に書きました。
これは、いのちについての お話です。

<中略>

人はまるで、種のように うまれてくる。
たとえば、たんぽぽの種のように
野原に とばされて
どぶに おちてしまうもの。
きれいな 家のしばふに おちるもの。
花だんの上に おちるもの・・・

<中略>

人生は学校みたいなもの。
いろいろなことを まなべるの。
たとえば、まわりの人たちと
うまくやっていくこと。
自分の気持ちを 理解すること。
自分に、そして 人に 正直でいること。
そして、人に 愛をあたえたり
人から 愛を もらったりすること。
そして、こうしたテストに
ぜんぶ合格したら
(ほんとの学校みたいだね)
私たちは卒業できるのです。
つまり、ほんとうの家に かえることを
ゆるされるのです。

<中略>

家族との 再会のようなものだね。
それが、私たちの 死ぬときです。
仕事が おわって
からだをぬぎすてて
つぎのところへ すすむことが
できるのです。

<後略>


ダギー君は、エリザベス先生からの返事を読んで、なぜ小さな子どもが死ななければいけないのか「わかった」と、死について理解しました。
そして、余命3ヶ月と宣告されていたダギー君は、エリザベス先生の励ましもあり、13歳まで生を全うしました。


この手紙を自分だけでなく、同じような不治の病の子どもや親たちにも読んで欲しいという願いが込められた本が『ダギーへの手紙』です。

『死ぬ瞬間―死とその過程について』 『ダギーへの手紙』は、それまで明確な概念がなかった終末医療や緩和ケアに対する指針を示すエリザベス・キューブラー・ロスの真髄とも言えるものです。
特に『ダギーへの手紙』は子どもにわかるように書かれたやさしいことばで書かれたものですから、明快かつストレートに伝わります。


 

ホスピスケアは、近年は緩和ケアと呼ばれるようになりました。
家族が命の最期を見届けることができるよう働きかける在宅終末医療をいかに進めていくことができるか、尊厳死をどのように遂行するか、そこに僧侶がいかに関わることができるかを考えさせられる講義でした。

そして、様々な在宅医療の奇跡の実例をご紹介いただきました。
科学は奇跡を否定しますが、科学的なことが必ずしも人間の幸福をもたらさないということもあるのです。

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曹洞宗の経典、『修正義』は「生を明らめ死を明きらむるは仏家一大事の因縁なり・・・」で始まります。
我々が生きているということは、どういうことか、死とはどういうことか、その真実をはっきり見極めるのが仏教者として最も根本的問題であるのですが、その問題をわかりやすく説くということ、その問題にいかに関わっていくことができるか。

生死に対する根源的な問いに対し、取り組んでいく姿勢は宗教者にとって重要な姿勢でありましょう。


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新緑鮮やかなみどりの日
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風が変わったのは そのあとでした

投稿者: kameno 日時: 23:58 | | コメント (0)

寺族会移動研修旅行

神奈川県第二宗務所寺族会 移動研修旅行が開催されました。
宗務所から主事・書記の2名の参加いたしました。

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行程は 泉岳寺~越中島~隅田川クルーズ~東京スカイツリー。
午前中は泉岳寺に拝登、開講諷経の後、執事老師・山内による境内拝観をいただきました。

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泉岳寺は忠臣蔵・赤穂義士の墓所があることでも有名ですが、全国各地から数百名が参学した叢林として、また曹洞宗江戸三か寺、三学寮の一つとしての歴史もあります。
現在の駒澤大学の基盤を成す寺院です。

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山門には赤穂義士たちが眺めたであろう見事な松が枝を広げています。
最近は野生のインコが増えているそうです。

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浅野家ならびに赤穂義士墓地を参拝。
赤穂義士の墓石は討ち入り前に切腹した萱野三平の供養塔を含め、48基あります。

泉岳寺参拝の後は越中島に向かい、そこから隅田川をクルーズしました。
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天気もよく清々しい船旅です。

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途中、バスの中で人権研修を開催しながらの一日の研修旅行でした。

投稿者: kameno 日時: 14:42 | | コメント (0)

アイヌの聖地・二風谷

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プ(高床式倉庫)、チセ(伝統的家屋)、ポンチセ(小さい家)が並ぶアイヌの伝統的集落。

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しかし、その聖地が、二風谷ダムの建設により、ダム湖の底に沈んでしまいました。
沙流郡平取町を流れる一級河川・沙流(さる)川 本流中流部に位置する二風谷(ニ・ウシ・ペッ=木の多い川)は、チプサンケと呼ばれるサケ捕獲のための舟下ろし儀式を始めとして当地はアイヌ文化が伝承される重要な土地であり、アイヌ民族にとって「聖地」とされてきました。

その場所に、二風谷ダムが北海道経済の浮揚策として、また、苫小牧東部の工業団地への工業用水を確保するために計画されました。
しかし、工業団地は分譲予定地の7割が手付かずの状態となり、ダムの目的は発電と洪水対策に変更されています。

二風谷ダム建設とダム訴訟の経緯はこちらに詳しく書かれていますので、リンクを張っておきます。
二風谷ダム – Wikipedia

結果として、二風谷ダムの完成と流域の護岸整備に伴って、ある程度の洪水対策が出来るようになりました。
アイヌ民族の営みは、現在はダムの近くにある「二風谷アイヌ文化博物館」「萱野茂二風谷アイヌ資料館」に保存展示されてはいますが、かつての多くの鮭が遡上する豊かな川の情景も、アイヌ民族の営みも今では見られません。
代償として失われたものは計り知れません。
 


アイヌ民族は自然を神と崇め、自然界と共存共生し慎ましく生きて来ました。魚、野獣、山菜のどれひとつとってみても必要以上には決してとらず、他の生きもののために残し、また来年のために置いておくのです。そのような自然界の巡りをアイヌ民族はよく知っていました。平和なアイヌモシリは、和人の侵略と開拓によってどんどん荒らされていき、アイヌ民族は一方的に生活圏の全てを奪われてしまいました。
(中略)
現在世界中で行われている自然破壊の様をアイヌである私はひどく憂慮しています。巷で「自然保護」が叫ばれていますが、アイヌ語の中に「自然保護」という言葉はありません。自然、つまり海でも山でも、川でも鳥や獣に至るまで、もしも□があったなら「人間其よ、自然保護などという大それた言葉を慎しめ。我々自然は保護される事を望むのではなしに、人間であるあなた達がぜいたくをしない限りにおいて、紙にする木材でも、薪でも、家を建てる材料でも供給できることになっているのだ」と自然の神々はおっしゃるでありましょう。
自然は常に巡っており、生きもの同士がその摂理の中でそれぞれの生命を全うするはずが、人間共の勝手なエゴや欲望によって、虫達の家や着物を剥ぎ取り、鳥や動物達の住み家までも奪い去っています。これもまた、侵略です。
ゴルフ場しかり、リゾートしかり、ムダ遣いが原因の森林伐採しかり・・・、例を挙げればキリがない程どれもこれもです。日本は浪費し過ぎです。天に向かって「面のひっぱがし」です。いずれそれらが、自分たちの顔に降りかかってくるのです。消費、浪費の大国のまま良き未来を迎える事はありません。
今や、大昔の暮らしに戻る事はできません。ほんの少し数十年昔の姿を思い出し、ほんの少し戻ればよいのです。夜の明るさも我慢をして、慎ましやかに生活しようと思ったならば、資本家に対して原子力発電所などというウェンカムィ=化け物を作る口実は、与えなかったでありましょう。86年、スウェーデンのヨックモックを訪ねた時、チェルノブイリの事故による、それは恐ろしい話を聞き、そして、いつ私共の身に降りかかってくるやも知れません。人類はぜいたくし過ぎ、もっと明るく、もっと速く、もっと便利に、もっと多くを求め過ぎました。
全ての生きものの生存を可能とする、地球環境の保護こそが、人類が生きていく条件であり、人間が人間らしく生きていける山を、川を、畑を、村を、町を、子々孫々に至るまで残さなければならない、と私は考えています。
(萱野茂「夜明けへの道」『人間家族』 特別号より)

二風谷ダムを見学した後、湖畔にある「二風谷アイヌ文化博物館」を訪ねました。

ここには、「北海道二風谷及び周辺地域のアイヌ生活用具コレクション」として、国重要有形民俗文化財に指定されている計1,121点(内202手点は萱野茂二風谷アイヌ資料に所蔵)の所蔵展示品が集められています。
です。

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狩る、採る、耕す、編む、縫う、装う、彫る、祈る、弔う、歌う、踊る、語る…

大自然の中に生き、人間としての誇りを尊ぶ、アイヌ民族の智慧が詰まっています。
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引き続いて、「萱野茂二風谷アイヌ資料館」を訪問しました。
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これらの収集に尽力を果たしたのは自らがアイヌの血を継ぐ伝承者、萱野茂氏でした。
萱野氏は、長年アイヌの生活文化や言語などの保存、伝承、研究活動に尽力してきました。著作や映像資料製作も多く、また2001年には論文「アイヌ民族における神送りの研究~沙流川流域を中心に~」により博士号を取得し、長年の活動の功績が評価され北海道文化賞、北海道功労賞平取町名誉町民賞を受賞しています。
国政にも参加し、参議院議員の任期中には「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(平成9/1997年可決)」の制定に尽力されました。

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収集された物には、所有者、収集年、製作法解説、実測図、写真が付随しており、このことが国重要有形民俗文化財に指定される理由になりました。


昭和28年の秋ごろから、アイヌ民具の蒐集をつづけていくうち、アイヌ文化全般を見直そうという自然な気持ちがわたしの心の中に生まれてきました。アイヌ研究者に閉ざしていた心を少しずつ内側から開いていき、研究に対しても協力するようになりました。
ちょうどそのころだったと思うのですが、二谷国松さん(アイヌ名、ニスッレックル。明治21年生まれ)、二谷一太郎さん(同ウパレッテ。明治25年生まれ)、それにわたしの父、貝沢清太郎(同アレッアイヌ。明治26年生まれ)の3人が集まって話をしていました。
この3人は、二風谷ではアイヌ語を上手にしゃべれる最後の人たちでした。
3人が話していたのは次のようなことでした。「3人のうちで、一番先に死んだ者が最も幸せだ。あとの2人がアイヌの儀式とアイヌの言葉で、ちゃんとイヨイタッコテ(引導渡し)をしてくれるから、その人は確実にアイヌの神の国へ帰って行ける。先に死ねたほうが幸せだ」
聞いていて、わたしはとても悲しかった。「先に死んだほうが幸せだ」。わたしは何度もこの言葉を心の中で繰り返しました。この言葉の意味は、民族の文化や言葉を根こそぎ奪われた者でなければ、おそらく理解することは絶対に不可能でしょう。人間は年をとると、死ぬということにあまり恐れをいだかなくなるといいます。しかし、死んだときには、自分が納得できるやり方で、野辺の送りをしてもらいたいと願う気持ちには変わりがありません。その納得できる葬式をしてもらいたい、ただそれだけのために早く死にたいと願うほど、わたしたちアイヌ民族にとってアイヌ文化、アイヌ語は大切なものなのです。
そして、その3人のうち、“最も幸せ”になったのは、わたしの父でした。
(『アイヌの碑』萱野茂著 朝日文庫)

残念なことですが、アイヌ語は近いうちに消滅してしまうことが懸念されている消滅危機言語の一つに指定(ユネスコにより消滅の危機にある言語として、最高ランクの「極めて深刻」の区分に指定)されています。
言葉とともに、生きた文化、伝統が消えていってしまうということは悲しいことです。

投稿者: kameno 日時: 09:35 | | コメント (0)

アイヌ民族の歴史と現在

一日目の現地学習に引き続き、NPO法人 WIN AINU事務局長・チカラニサッタ共同代表 島﨑直美氏を講師としてお迎えし、「アイヌ民族の歴史と現在」について学びました。

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島﨑さんは、父は倭人、母は豊かなアイヌの間に9人兄弟の6番目として生まれ、アイヌとして育ちました。
アイヌでは6が一番良い数字とされているそうです。

アイヌ民族は古くから北海道を中心に東北北部、サハリン、千島列島に暮らしてきた民族です。

北海道の地名の殆どといっても過言ではないほど、アイヌの言葉は浸透しています。
例えば、札幌は sat poro pet 乾いた広大な川(豊平川) または sar porp pet 葦原の大きな川を意味します。
漢字は単に字を当てているだけなので、意味を持ちません。



アイヌ=人間
カムイから見る人間は、神に次いで二番手。
空気や水がなければ死んでしまう、人間は無力な存在。
蝦夷漫画にも描かれたように、アイヌが如何に豊かに悠々と暮らしてきたか。
自然をたくみに利用して生活していたのかは、その食事メニューからも伺えます。

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チサッスイェプ(雑穀類)
スウケプ(穀類を炊いて焦がす)
オハウルル(汁物)
チマチェプ(焼き魚)
シト(団子)昆布のタレ等々・・・・・

アイヌは、季節ごとに必要な量だけ収穫します。余計な収穫や狩はしません。
何故なら、四季は豊かな食材を生み、また季節が巡ってくれば、季節ごとの食材を得ることができるからです。

そのようにして育まれてきたアイヌの自然観は
1.自然を採り過ぎない
2.自然を神として畏敬して共存する
3.決して争わない社会観

というものでした。

神に祈ることをカムイノミといいますが、
・カムイモシリ 神々の住まう世界
・アイヌモシリ 人間の住む世界
・ポクナモシリ 死後の世界

という3つの世界と、その世界を結ぶカムイノミ、やはり自然を神として畏敬して共存するという文化を持っていました。

 

民族衣装に見られるアイヌ模様は、家系の持ってきた模様であり母方の系譜に受け継がれます。
その模様は、
1.モレウ 渦門
2.シク 梟の目
3.アイウ 矢・棘
という3つの基本模様を組み合わせて作られます。
その模様を見れば、どこの出身なのかが一目で分かる大切な模様でもあります。

アイヌの人は河川の流域で食料や飲み水が得やすく、災害あいにくい場所を選んで集落を形成してきました。
家=チセ 集落=コタン
チセは釘は使わず、柱はブドウヅルやコクワのツル、シナ縄で縛り付けて家屋を造りました。

しかし、松前藩による支配、明治以降の進められた同化政策により独自の文化、言葉は否定され、搾取や差別を受けました。
さらに伝統文化、墓、住居などなど、民族としての尊厳を奪われてしまいました。
失われつつある正しい文化を伝えることは、民族の誇りでもある、と島﨑さんは何度も強調されました。

■アイヌ民族に関する主な歴史
1669年 不平等公益に対してアイヌの首長シャクシャインを中心としたアイヌ民族が松前藩とシャクシャインの戦いを起こし、アイヌ側の敗北で終結。松前藩の主導権が確立。開拓使設置。蝦夷地を北海道と改称。
1877年 北海道地券発行条例によりアイヌ民族の居住地が官有地に
1878年 アイヌ民族の呼称を「旧土人」に統一
1886年 北海道庁設置。北海道土地払下規則公布によりアイヌ民族以外の官有未開地が払い下げとなる。
1899年 北海道旧土人保護法によりアイヌ民族の共有財産は政府管理となる。
1946年 北海道アイヌ協会(現在の北海道ウタリ協会)設立
1991年 『日本政府の国連人権規約B規約(自由権規約)報告書』に「本条との関係で提起されたアイヌの人々の問題については、これらの人々は、独自の宗教及び言語を有し、また文化の独自性を保持していること等から本条にいう少数民族であるとして差し支えない。」と記載。
1994年 二風谷の萱野茂が、アイヌ民族初の国会議員となる。
1997年 二風谷ダム裁判札幌地裁判決。ダムの土地収用をめぐる行政訴訟でアイヌ民族は先住民族と認める。「北海道旧土人保護法」廃止。「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」(「アイヌ文化振興法」)制定。
2007年 「先住民族の権利に関する国際連合宣言」採択。
2008年 「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」


このように、1991年 『日本政府の国連人権規約B規約(自由権規約)報告書』に「本条との関係で提起されたアイヌの人々の問題については、これらの人々は、独自の宗教及び言語を有し、また文化の独自性を保持していること等から本条にいう少数民族であるとして差し支えない。」と記載され、1994年の萱野茂が国会議員となり、1997年に「北海道旧土人保護法」が廃止され、「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」(「アイヌ文化振興法」)が制定された以後の動きとして、民族共生の象徴となる空間 基本構想が国、地方自治体によって進められています。
しかし、その象徴空間の意義、アイヌ文化の振興や普及啓蒙については、形ばかりのものであるという指摘もあります。

 

さらに、近年の巨大土木事業により、鮭が遡上する川がコンクリート護岸にされ、自然の川の曲がりを真っ直ぐにしたために鮭が一匹も遡上しなくなったという結果をもたらしました。

これに対し、多くのアイヌが立ち上がりました。
アイヌ語については、先住民族サミット アイヌモシリ2008において アイヌ語を公用語として、義務教育でも学べる言語とすることを提起しています。
アイヌ語の復活に頑張っているアイヌが増えています。

 

講義の中で、島﨑さんはアイヌ民族の問題、課題として、次の5点を挙げました。
1.アイヌ副読本書換え問題
2.アイヌ人骨慰霊施設問題
3、アイヌ民族の権利回復
4.生活、経済、雇用問題
5、その他

 

その中で最も重い問題はアイヌ人骨慰霊施設問題であると考えます。
アイヌ研究で知られる北海道大学名誉教授・児玉作左衛門氏による1000体以上のアイヌ人骨です。
「純粋なアイヌの骨格蒐集」を名目に、アイヌの墓地掘り起こし、遺族に無断で「盗掘」さえも行ったとされています。

後日になり、アイヌ側からの指摘により、ようやく1982年になり、北海道大学は遺骨標本の存在を認めはじめました。
そのほか、研究目的で、アイヌの方々の血液採取も行われていたそうです。

このような非人道的な行為が「学術研究」ということで行われていたとすれば、大きな問題です。
民族に対する冒涜といっても良いでしょう。

 

(以下、明日の日程、二風谷ダム現地研修に続きます)


■関連ブログ記事

アイヌとして生きるエッソコソイ人生

投稿者: kameno 日時: 21:54 | | コメント (2)

白老ポロトコタン

神奈川県第二宗務所主催・人権研修旅行で北海道へ行っておりました。
研修旅行の目的は、アイヌ民族の歴史と人権問題を学ぶことです。

日程 平成24年11月6-7日
一日目の行程の最初は、苫小牧に程近い白老(しらおい)にあるポロトコタンを訪問しました。

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ポロトコタンとは財団法人アイヌ民族博物館が運営している野外博物館の名称です。
ポロトコタンの意味は、アイヌ語で「大きな・湖の・集落」です。

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これが、「大きな・湖」ポロト湖です。


白老地区にはかつてアイヌ集落があり、野外博物館、資料館などアイヌ文化の調査研究・伝承保存・普及を目的とした展示施設が並びます。

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施設内には、茅葺の”チセ”と呼ばれるアイヌ民族の家屋が並んでおり、そこで伝統芸能・音楽や手工芸の実演などが行われています。

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アペオイ(囲炉裏)の上には、サッチェプ(干鮭)が吊るされています(もちろん本物)。
ここで、民族楽器ムックリ(口琴)やトンコリ(五弦琴)、イオマンテリムセ(熊の霊送りの踊り)などが披露されました。

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昼食には伝統料理をいただきました。

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メンクルチサッスイェプ(イナキビご飯)
チェプオハウ(鮭と野菜のスープ)薄味でとても美味しい
チマチェプ(サケの串焼)
シト(団子)昆布で作られたタレが掛けられています。

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資料館には貴重な展示資料が多数展示されています。
アイヌ民族にとっては、太陽は女性神、月は男性神です。

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広場には、某携帯電話会社のCMで有名になった北海道犬の「カイ」君の子ども、「ソラ」君が飼育されていました。
人懐っこくて可愛いワンちゃんです。

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■関連リンク
アイヌ民族博物館公式サイト

投稿者: kameno 日時: 21:15 | | コメント (0)

梅花流管内奉詠大会(第40回記念大会)

神奈川県第二宗務所主催・梅花流管内奉詠大会(第40回記念大会)が開催されました。
日時 平成24年10月30日午後0時30分開式
場所 熱海後楽園ホテル
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第40回記念梅花流管内奉詠大会日程
12:30 大梵鐘打出し
開式の言葉 石澤大会副会長

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三宝御和讃 (4教区詠範)

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導師入場 導師 山下玄機大会会長

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浄道場「花供養御和讃」献花 (4教区講員)
拈香法語
普同三拝
般若心経
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紫雲
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回向
普同三拝

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追悼供養(梅花講員物故者・東日本大震災物故者追悼)「追善供養御和讃」献花 (4教区講員)
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回向
導師退場
13:10~13:30 式典
大会会長挨拶
来賓役員紹介
来賓挨拶
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宗議会議員・人事部長 中野重哉老師
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宮城県宗務所副講長 長澤信幸老師

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第1宗務所所長 清野宗元老師
祝電披露

■登壇奉詠
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お誓い(4教区詠範)

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宮城県宗務所管内梅花講 報謝御和讃

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1教区 高祖承陽大師道元禅師第一番御詠歌(梅花)

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7教区梅花講 釈尊花祭御和讃

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4教区  大聖釈迦如来成道御和讃

20121030-1920121030-20
9教区  達磨大師御詠歌(廓然)

20121030-2120121030-22
5教区  高祖道元禅師学道御和讃

20121030-2320121030-24
3教区  開山忌御詠歌(真清水)

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10教区  花供養御詠歌(供華)

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6教区  御授戒御和讃

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2教区 追善供養御和讃

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8教区  追善供養御詠歌(妙鐘)

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師範・詠範  太祖常済大師瑩山禅師讃仰御詠歌(法灯)

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■清興
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落語 金原亭馬治師匠

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講習 岩舘尚文師範
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講評 片岡修一師範

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閉式の辞 赤星大会副会長

■出店のみなさま

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投稿者: kameno 日時: 15:56 | | コメント (0)

寺族会 法要実践研修会

宗務所管内寺族会研修会が本覚寺様を会場として開催されました。
平素は本堂での法要儀式に中々参列することのない寺族さんですが、法要がどのように厳修されるのか、その進退の一つひとつを実践で学ぶ研修会でした。

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仏具・鳴らし物、本堂各箇所の名称などの解説を交え、佛祖諷経(梅花上殿付き)を営みます。

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最初の法要では導師・都寺・首座・維那位・堂行を宗務所役職員が勤め、

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その後、導師を寺族会長さん、以下寺族の皆様による法要実践が行われました。


なお、寺族(じぞく)とは、曹洞宗においては次のように定義されます。

『曹洞宗宗憲』第八章「寺族」
第32条 本宗の宗旨を信奉し、寺院に在住する僧侶以外の者を「寺族」という。

『曹洞宗宗制』「曹洞宗寺族規程」
第2条 寺族は、本宗の宗旨を信奉し、住職に協力し、ともに寺門の興隆、住職の後継者の育成及び檀信徒の教化につとめなければならない。


つまり、寺族さんは、お寺においては住職と ともに寺院活動を行うという、寺院活動の骨格を成すべく重要な役割を担っています。
その意味からも、今回は貴重な研修会となったものと感じます。

投稿者: kameno 日時: 23:53 | | コメント (0)

管区婦人会研修旅行(4)研修会

第37回曹洞宗婦人会 関東管区研修会
日時 平成24年10月10日
場所 大雄山最乗寺
担当 神奈川県第一宗務所婦人会

■式次第
開式のことば
東日本大震災物故者追悼
宗歌斉唱
端坐
管長告諭
献灯 献花
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法要(開講式)
導師 神奈川県第一宗務所長老師

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式典
輪絡子授与式
式辞
挨拶
祝辞
来賓紹介
会員の誓い
<昼食>

講演 「大雄山最乗寺の歴史について」
講師 大雄山最乗寺 山主 石附周行老師

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人権研修 「慧春尼さま物語」
朗読 元NHKアナウンサー 山根基世さん
原作 丸山劫外師

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閉会式
端坐
誓い合いの言葉
次年度開催県挨拶

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次年度は、神奈川県第二宗務所担当により開催されます。

「きゃら募金」報告と贈呈
曹洞宗婦人会の歌「あなたとわたし」斉唱
閉会の言葉

午後3時過ぎに全日程が無事終了し、散会となりました。

 

今回主催として綿密に運営されました神奈川県第一宗務所婦人会の皆様、本当にお疲れ様でした。
とても実りある研修でありました。

 

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神奈川県第二宗務所管内より参加のみなさま
投稿者: kameno 日時: 01:24 | | コメント (0)

管区婦人会研修旅行(3)大雄山最乗寺御供式

研修会会場となる大雄山最乗寺で、研修会前夜に関東管区婦人会施主ふよる御供式(ごくうしき)が厳修されました。
大雄山最乗寺の開山・了庵慧明禅師のもとに参じ、主に土木の業に従事、約1年にして伽藍建立の大事業を完遂した道了尊者は、了庵慧明禅師ご遷化の後、大雄山を護り多くの人々を利済するために五大誓願文を唱えて姿を変え道了大薩埵として山中に身を隠されま
した。
最乗寺の守護でもある道了大薩埵に御供えをする儀式が、御供式であります。
夜も更け始める午後8時に打出しとなるため、それにあわせて最乗寺に集合します。
既に境内は闇に包まれています。

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法堂正面を通り

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蝋燭の明かりに照らし出された参道を進みます。

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御供式は、御真殿に通じる御供橋で行われます。

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平時は結界が張られ、通行禁止となっている御供橋が、この時には開けられます。

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午後8時、大梵鐘と法螺貝が吹き鳴らされ、法要開式となります。

<法要が始まってからは撮影が厳禁となりますので、写真はありません>

厳粛な御供式が終わり、法堂にて後半の法要と、山主老師からの法話をいただきました。

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御供橋の手前が「佛」の世界、御供橋より先が「神」の世界ともいえます。

御供式は毎月月末(27日または28日)に行われる神聖なる行事です。
その際には一般の方の参列も可能となりますので、是非参列されて実際に雰囲気をお感じいただくことをお勧めいたします。
投稿者: kameno 日時: 23:00 | | コメント (0)

管区婦人会研修旅行(2)佛種を植ゆる人

仙石原から国道1号線に向かって下り大平台駅に程近い国道沿いの林泉寺様を拝登させていただきました。

こちらには内山愚童師(1874-1911、以下、愚童師と略称)が20世住職として晋住されています。
愚童師は、新潟県に生まれ、20歳の時に上京、1897(明治30)年に神奈川県宝増寺で出家(天室愚童を称す)、同県海蔵寺にて修行、1900(明治33)年曹洞宗第十二学林を卒業、1901(明治34)年温泉村宝珠院で嗣法、1904(明治37)年神奈川県足柄下郡大平台、林泉寺20世住職となりました。

こちらのブログ記事をあわせてご覧ください ⇒ 佛種を植ゆる人-内山愚童師

ノミの痕が美しく残る穏やかな表情の仏様。

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これは、箱根・林泉寺20世住職、内山愚童師(1874?1911、以下、愚童師と略称)自らの手による佛像です。
戦時中、多くの青年たちが戦場へと招聘されていきましたが、残された家族のために、彫ったものだそうです。


林泉寺裏の墓地にある愚童師の墓地を参拝させていただきました。
愚童師の墓石は手前の自然石だけでしたが、後になって「内山愚童」と彫られた墓石が建立されました。

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なぜ、愚童師はそのような扱いを受けることになったのかというと、1911(明治44)年1月24日に、幸徳秋水らとともに起こした「大逆事件」に連座したとされて処刑され、曹洞宗の僧籍を剥奪(宗門擯斥)処分されたからです。
「大逆事件」(幸徳秋水事件)とは、日露戦争後における日本の社会主義運動を壊滅させることを意図した第2次桂太郎内閣の方針のもとにフレームアップされた明治天皇暗殺計画とそれに対する裁判です。

当時の曹洞宗宗門は、富国強兵の時代に迎合し、仏教思想の独自性に生きた愚童師を擁護することなく、むしろ強力に天皇制支配の体制に立脚した措置をとりました。
しかしながら、「大逆事件」は、確かに暗殺計画者があった反面、童師のように全く無実の者も多く起訴された極めて冤罪性の強い裁判といわれます。

戦後になり、「大逆事件」そのものの不当性が明らかになり再審請求なども行われました。特に愚童師の小作人の解放、徴兵制度の廃止、女性の自立など、思想的にも、高い先見性を持った側面も見られます。
そのために、1992(平成4)年1月10日、林泉寺住職木村正寿師(当時)より「元林泉寺住職・内山愚童師の名誉回復について」という僧籍復帰の関する嘆願書が提出され、宗門はこれを受理しました。

これを契機に、1993(平成5)年、ようやく宗門擯斥処分を取り消すことが決定となり、林泉寺の20世として復権し、歴代住職に名を連ねることとなりました。

 

林泉寺御住職様により、大平台の人々をこよなく愛し、民衆の苦しみや辛さを自らの痛みとして背負って生きてきた愚童師についてお話をいただきました。
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カク奮闘シテ得ル処ノ自由トハ 如何ナル者デアルカ。
一口ニ之ヲ云フナラバ、自己ノ意志ニ従ッテ何事モ行動ヲシ、決シテ他ノ為ニ之ヲ妨ゲ枉ヘラルゝ事ノ無イ、即チ飽クマデ自己ノ意思ヲ尊重シ ソレト同等ニ他人ノ意思ヲ尊重シテ、平和ニ生活ヲナシ往ク事デアル。
要スルニ人類ノ終局目的ハ独立自活・相互扶助ニアル。
語ヲ更ヘテ云フナラバ、自由・平等・博愛ノ実現ニアルノデアル。

内山愚童(署名) 手記『平凡の自覚』より

 
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林泉寺の場所は、国道一号線沿い、箱根登山鉄道・大平台駅前です。
お近くをお通りの際は、立ち寄って参拝されては如何でしょうか。
 http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=all&nl=35/14/07.213&el=139/04/35.299&scl=25000&bid=Mlink

【関連リンク】
曹洞宗公式ホームページ
 http://www.sotozen-net.or.jp/oshie/jinken/bn0506.htm

関連ブログ記事
« 佛種を植ゆる人-内山愚童師

投稿者: kameno 日時: 22:19 | | コメント (0)

管区婦人会研修旅行(1)

曹洞宗婦人会関東管区研修会が大雄山最乗寺を会場に開催されました。
日時 平成24年10月10日
場所 大雄山最乗寺
担当 神奈川県第一宗務所婦人会

大会参加のために、神奈川県第二宗務所婦人会では前日9日から移動研修を行っておりました。
その報告記事です。

10月9日午前 横浜駅西口集合、バスにて東名高速道路、御殿場インターから箱根方面に向かい、乙女峠を越え、仙石原のラリック美術館で昼食をいただきました。
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ラリック美術館に併設されているレストラン「LYS」は三方ガラス張りで、美しい庭を見渡す事ができます。
三ツ星レストランで腕を磨いた恵比寿・ウェスティンホテル東京の元レストラン統括料理長・牛丸英敏シェフが「自然の恵み」をテーマに繰り出す野菜をたっぷり使った料理を楽しみました。
レストランには、オリエンタル急行の車両も展示されています。

昼食後、秋色深まる湿生花園を散策しました。

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園内には、秋の花々が咲いています。

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珍しい夜光茸も展示されていました。

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遠くに見える仙石原のススキの草原では、たくさんの穂が風に揺れていました。
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この季節に仙石原を訪問するのは6年前以来です。⇒箱根日帰り小旅行

天気に恵まれ、さわやかな秋を満喫しました。

投稿者: kameno 日時: 21:53 | | コメント (0)

根浜海岸 宝来館

釜石・鵜住居の常楽寺様にほど近い根浜海岸沿いに宝来館があります。
行程の中で、昼食をこちらで戴きました。

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こちらも東日本大震災の際には大きな被害を受けました。
しかし、女将さん、従業員の皆さんの努力によって今年1月年初来より再オープンとなりました。

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三陸海岸の海の幸が並びます。

昼食の後、女将さんよりお話を伺いました。
多くの方に足を運んでいただくことが何よりの励みになるということです。

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宝来館は海岸線から一段高い位置に建てられているため、津波の避難所に指定されていました。
しかし、ホテルの女将さんは、かつて経験したことの無い津波が来ると予感し、宿泊客、従業員、避難してきた方々を裏山に避難させました。


さらに女将さんは、まだ津波の襲来に気づいていない近所の人たちに避難を呼びかけ、多くの方々を高台に避難誘導しました。

その直後に、津波が襲ってきたのです。
生々しい記録映像がアップロードされていましたのでご紹介します。

震災の記録として貴重な映像です。
生と死を分ける境界はどこにあるのか。
何が生死を分けるのか。
考えさせられます。

 

行程の中で、稲刈りの光景をたくさん見かけました。

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実りの秋。
海産物も農産物も、多くの人の手を経て育てられ、収穫されています。

投稿者: kameno 日時: 11:55 | | コメント (0)

宮古~釜石

宗務所主催檀信徒研修では、三陸海岸・宮古にほど近い浄土ヶ浜に宿泊しました。

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浄土ヶ浜は、三陸・陸中海岸国立公園の中心をなす景勝地です。
流紋岩の白い岩々が林立し、この日はあいにくの曇天でしたが、晴れていれば松の緑と岩肌の白、海の群青とのコントラストが見られます。
日の出の景色はさぞかし美しいことでしょう。

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浄土ヶ浜の地名は、さながら極楽浄土のごとし」と感嘆した宮古山常安寺七世の霊鏡竜湖和尚により名づけられました。
東日本大震災の津波によりこの浜の回遊通路の設備やレストハウスも大きな被害を受けています。

宿泊地を出発し、三陸海岸沿いの国道45号線を南に進みます。

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津波浸水区域の標識がいくつも設置されていました。

宮古漁港では、震災復興工事と同時に、復活しつつあるサンマ水揚漁船の姿も見られます。
ウミネコがたくさん集まっています。

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宮古市中心部に近い防波堤。
この堤を乗り越える津波映像が何度も放映されましたので、印象に残っている街並みです。

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海面に浮かぶ多くの養殖いかだと、沿岸部各地にうず高く積み上げられた災害廃棄物(震災瓦礫)を見ながらバスは進みます。

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鵜住居(うのすまい)地区の曹洞宗常楽寺様を参拝させていただきました。
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常楽寺は集落から少し山側に入った場所に位置していますが、それでも3メートルほど浸水し、津波により押し流されてきた集落の家々に押し流される形で本堂、庫裏などの建物が全壊してしまいました。
ユニットハウスが仮本堂・礼拝場になっています。

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御住職・藤原育夫老師によりお話をいただきました。

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仮須弥壇に左側にお祀りされている「海嘯溺死者各精霊等」の位牌は、今回の東日本大震災で造られたものではなく、明治29年の文字が裏に記されています。
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かつて本堂があった場所の裏手の高台では重機が盛んに動いていました。
整地された後に、この場所に新しい本堂を建立していくということでした。

投稿者: kameno 日時: 11:19 | | コメント (0)

田老地区と防潮堤

龍泉洞からさらに東へ進み、北上山地を抜けると、光景は一変します。

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三陸鉄道北リアス線 田老駅の手前には仮設住宅が並んでいます。

田老地区は度重なる津波被害を受けてきた漁村です。
「津波太郎(田老)」の異名を付けられるほど古くから津波被害が多く、江戸時代初期の1611年に起きた慶長三陸地震津波では、村がほとんど全滅したとの記録があります。
具体的な記録が残るところでは
明治29年6月15日には最大波高15メートルの津波により1859人、
昭和18年3月3日には最大波高さ10メートルの津波により911人もの死者、行方不明者が出ています。

そのために、田老地区では大掛かりな津波防潮堤の建設が進められました。

第一防潮堤は昭和9年から32年度にかけて建設され、高さ10メートル、延長1350メートル
第二防潮堤は昭和37年から40年度にかけて、高さ10メートル、延長582メートル
第三防潮堤は昭和48年から53年度にかけて高さ10メートル、延長501メートルにも及びます。

約80年前から、このような防潮堤が築かれてきました。
この防潮堤により、1960年(昭和35年)に襲来したチリ地震津波では、三陸海岸の他の地域で犠牲者が出たにもかかわらず、田老地区の被害は軽微にとどまっています。
3つの防波堤は 「X」の字の形のように町に横断し、これで大抵の津波は防ぐことができるというモデルケースとして、国内外からの視察も多かったようです。


防波堤が交わっている地点からパノラマ撮影してみました。
おおむね防潮堤の構造がよくわかると思います。

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今回は震災ボランティアの方々に案内していただきました。
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チリ地震の際には堅固に町を守った防潮堤ですが、2011年3月11日の東日本大震災による津波は、海側に築かれた第2防潮堤を500メートルに亘って一瞬で破壊し、市街中心部に進入した津波のため地区では再び大きな被害が発生してしまいました。

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↑一瞬で破壊されてしまった第二防潮堤


このために、地区人口4434人のうち200人近い死者・行方不明者を出すことになってしまいました。
「立派な防潮堤があるという安心感から、かえって多くの人が逃げ遅れた」という証言もあります。しかし、防潮堤はまったく意味が無かったわけではなく、少なからず津波のエネルギーを吸収してくれたのではないかと案内の方は強調されていました。

 

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その後、第一防潮堤と第二防潮堤の間に建てられている たろう観光へ。


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3階部分まで津波により大きな被害を受けていますので、まだ営業は再開していませんが、最上階6階の部屋を使って「防災を学ぶ」活動をされています。

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その生々しい映像を、社長自らが撮影されていましたので、撮影された6階の部屋でその映像を見せていただきました。

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ホテル6階から田老漁港を眺めた光景です。
津波は見えはじめから2~3分で到達してしまい、手前にあったはずの第二防潮堤を破壊し、町の中に進入していくようすが捕らえられてます。

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過去から数多くの津波と向かい合ってきた田老地区ですが、復興とあわせて防潮堤のあり方を含め、この記憶をいかに受け継いでいくことができるか、それが大切なことだと感じます。

昭和9年の津波の後にに建てられた大津波訓令碑には次のように刻まれています。


1.大地震の後には津浪が来る
1.地震があったら此処へ来て一時間我慢せ
1.津浪に襲われたら何処でも此の位い高所へ逃げろ
1.遠くへ逃げては津浪に追い付かる
1.常に近くの高いところを用意して置け
昭和9年3月

投稿者: kameno 日時: 09:54 | | コメント (0)

檀信徒研修旅行・龍泉洞

本年度の神奈川県第二宗務所主催・檀信徒移動研修会は東日本大震災の被災地である岩手県宮古市、釜石市等への訪問と慰霊法要が主題となっています。
テレビや新聞等で見た被害状況とは別の「現地の今」を実感することができました。
順次報告をしていきます。

日程 平成24年10月3日(水)~4日(木)1泊2日
神奈川県第二宗務所管内の寺院、寺族さん、檀家さん42名で巡って参りました。

3日朝、東京駅集合。
集合時間までの合間にかつての姿に見事復元された東京駅舎を正面から見てきました。
(こちらについては、後ほど別エントリー記事を記載します)
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東北新幹線・はやてにて一路北へ。
盛岡駅からバスに乗り換えて、北上山地を東へ横断していきます。

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途中、日本三大鍾乳洞の1つ、龍泉洞に立ち寄りました。

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洞内はさまざまな色にライトアップされています。
途中、地蔵岩をお参りし、

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地下深く降りていくと、そこには第一・第二・第三地底湖があります。
3つの地底湖は底がつながっていて、水深は98メートルもあるそうです。

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それにしても、透明度の高さ(40メートル先のものが見える)に驚かされます。
永い時間を経て石灰石で濾過された水が湧き出ているのです。
水量に関しては東日本大震災の影響はあまり受けなかったとのことでした。

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湧き出る水量も豊富です。

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この水を利用して、お酒や飲料、さまざまな食品も造られてています。
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投稿者: kameno 日時: 09:17 | | コメント (0)

関東管区布教協議会

関東管区布教協議会が曹洞宗檀信徒会館(東京グランドホテル)を会場に開催されました。
今年の担当は栃木県宗務所。

開催テーマは『向き合う・支えあう』
~葬儀の重要性と意義の再認識~
「布教教化に関する告諭」をもとに

関東管区教化センター、管区宗務所役職員、青少年教化員、教誨師等々が参加しての協議会です。

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開会式の後、基調講演『葬儀の実践と儀式の意義』~東日本大震災から見えてきたこと~
講師・東北管区教化センター統監老師

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昼食を挟んで、各宗務所代表による意見発表

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そして、班別協議、分科会という日程でした。

 

意見発表で提示された、1950年代アメリカの葬祭業者の状況と現代の日本が近い状況にあるという指摘は、考えさせられるものがありました。

【1950年代アメリカの状況】

1.葬祭業者によるコントロールビジネス化

2.米国の葬儀の歴史は名称変更と言い換えの歴史
アンダーテイカー⇒ヒューネラルディレクター
コッフィン⇒キャスケット

3.人間の尊厳から、死の排除
新しい葬儀の演出を次々と生み出す

4.宗教界の姿勢
危惧、反感を持ちながら座視。葬祭業者を重宝がる。

5.宗教家との対話の必要性
遺族や社会に意味有る葬儀を

投稿者: kameno 日時: 23:21 | | コメント (0)

特派布教会「一息の禅に学ぶ」

神奈川県第二宗務所主催・特派布教師による法話と「一息の禅に学ぶ」が開催されました。
日時 平成24年9月11日
場所 鶴見大学記念館ホール

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開講式
導師 宗務所長老師、両班教区長老師

 

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「管長告諭・法話」
特派布教師 新潟県東龍寺住職 渡邊宣昭老師

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「坐禅」大本山總持寺参禅講師 三村法慧老師
演題:「この身をもって、心を調える ~一息の禅に学ぶ~」

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大本山總持寺の雲水さんを含め、多数のご参加をいただきました。


一息の禅

【書籍紹介】
運を活きる 『「一息の禅」が心を調える』
三村法慧(大童法慧)著

投稿者: kameno 日時: 07:58 | | コメント (0)

『運を活きる 「一息の禅」が心を調える 』法話会

曹洞宗神奈川県第二宗務所主催 特派布教師による法話と大本山總持寺参禅講師による「一息の禅に学ぶ」 坐禅法話が開催されます。
日時 平成24年9月11日 午後1時より午後4時半頃まで
場所 鶴見大学記念館ホール(大本山總持寺参道横)


入場無料(要申込)
「法話」 特派布教師 新潟県東龍寺住職 渡邊宣昭師
「椅子坐禅と法話」 大本山總持寺参禅講師 大童慧師
演題:「この身をもって、心を調える ~一息の禅に学ぶ~」

 

なお、このブログをご覧の方で聴講ご希望の方は、こちらから 「一息の禅に学ぶ」希望 と書いて氏名を明記の上10日までにお送りください

 

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大本山總持寺参禅講師 大童法慧師は、この5月に『運を活きる 「一息の禅」が心を調える 』を上梓されました。

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逃げなさい、悩みなさい!

良運も悪運もない、大切なのは受け止める覚悟。
大本山總持寺で大人気の参禅講師が語る、深く生きる道!


禅とは、一言でいえば、根っこではないかと思います。
かつては、お釈迦さまも私たちと同じように、自分の根っこを見失った日送りをしていた。それゆえに、苦しみに引きずられたり、悲しみに迷わされたりもしていたのです。

しかし、お釈迦さまは自分に根っこがあることを信じ、根っこに気づき、そして、根っことしっかりつながった歩みを進められた。

私たちも、まず、根っこが自分にあると信じることからはじめてみよう。
そこに自ずと、お釈迦さまと同じものの見方ができてくる。
その歩みのなかで、必ず、生きる勇気を持ちつづけることができる。
いま、私たちは、お釈迦さまと同じ一本の道を歩んでいる。

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大童 法慧 師プロフィール
1969年、山口県に生まれる。曹洞宗大本山總持寺参禅講師兼布教師。
20歳の頃、大切な人を亡くした絶望から「生きる意味」を求め、福井県仏国寺の原田湛玄老師のもとへ通い、修行をつづける。
駒澤大学仏教学部禅学科を卒業後、29歳で出家、大本山永平寺にて安居修行。福島県龍泉寺住職から、大本山總持寺の参禅講師となる。
宗派の垣根を越えて「仏のものの見方」を広めるべく、さまざまな活動を展開している。
總持寺の坐禅会「禅の一夜」は多くの参禅者を集めている。

投稿者: kameno 日時: 13:13 | | コメント (0)

現職徒弟研修2日目

大雄山最乗寺で開催されている現職徒弟研修2日目。

最乗寺の周囲は樹齢数百年もの杉林に囲まれています。
昨夜の雨は上がりました、今日は昨日以上に蒸し暑い一日となりそうです。

朝課

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課罷、御真殿法要

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小食飯台の後、2日目の講義が始まります。

講義4「人々の心に向き合うために」
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講義5『正法眼蔵』行持(上)
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2日間の日程は無事終了しました。

参加された皆様、お疲れ様でした。
また、講師の皆様、大雄山の皆様、ありがとうございました。


追伸

お寄せいただいた物資は、特定非営利活動法人かながわ・女のスペース「みずら」(女性の権利擁護活動に取り組むNPO)へお届けいたします。

投稿者: kameno 日時: 06:37 | | コメント (0)

現職徒弟研修1日目

神奈川県第二宗務所主催 平成24年度現職徒弟研修が大雄山最乗寺を会場に開催されました。

人権研修、法式研修、座談会、墨蹟講義、正法眼蔵講義と盛りだくさんの内容が続きます。
寺院の住職、副住職、徒弟は、定期的に集い、宿泊を共にし、学びを深めています。

 

日程 平成24年9月3日~4日 場所 大雄山最乗寺

開講式(導師・所長老師)、管長告諭

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講義1「洞門墨跡解説(4)」
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講義2「東日本大震災避難所となって」
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講義3「施食会法要について」
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薬石(夕食)も作法に則り戴きます。

一日目は雨が降ったりやんだりの天気。
鬱蒼とした杉林からの香りが境内を包み込んでいます。

投稿者: kameno 日時: 06:19 | | コメント (0)

宗務所のホームページができました

曹洞宗神奈川県第二宗務所(神奈川県東部の曹洞宗寺院を管轄する事務所)のホームページができました。
URLは http://kana2.jp です。

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先日のブログ記事、複数の住所を地図にプロットする を応用して、管内寺院一覧も作って組み込んでいます。

神奈川県第二宗務所管内曹洞宗寺院一覧

今後、必要な情報を順次発信していきますので宜しくお願い致します。

投稿者: kameno 日時: 09:27 | | コメント (0)

梅花流検定会・講習会

宗務所主催・梅花流検定会および講習会が大本山總持寺瑞応殿を会場に開催されました。

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開講式
導師・所長老師(検定委員長)
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検定課題曲が発表され、諸注意事項など。
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検定を受ける方、今回は受検しないかたを対象に、講堂にて講習会が開かれました。

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検定会には、検定委員諸老師・師範会・詠範会の皆様、そして会場となった大本山總持寺様の多大なるご協力をいただきました。
心より感謝申し上げます。

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お昼のお弁当は、震災復興弁当(希望・梅花かまぼこ入り)でした。

投稿者: kameno 日時: 08:52 | | コメント (0)

梅花流特派布教巡回

宗務所管内の梅花流特派巡回も中盤を迎えました。
特派講師先生2班に分かれて同時進行にて、10教区を5日間で巡回する行程となっています。

本日は、横須賀・慈眼寺様の教場です。
大雄山最乗寺の直末・別院であり、山号も大雄山となっています。
開祖は了庵慧明の実妹、慧春尼。
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導師・教区長老師、教区寺院随喜により開講式が行なわれ、一日の講習が始まりました。

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元庄屋のお屋敷を本堂に改築したということで、質実な造りです。
見事な天井の龍が講員さんたちを見守っていました。

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涼しく過ごしやすい天気で何よりでした。
講師先生、教区長老師、皆様、お疲れ様でした。

投稿者: kameno 日時: 00:24 | | コメント (0)

梅花流特派講習会

神奈川県第2宗務所主催、平成24年度梅花流特派講習会が始まりました。
初日は西有寺様を会場に開講式が厳修されました。

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導師・第5教区長老師
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お誓い
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開講式の後、休憩を挟んで各教場に分かれ、
師範・詠範、第1・2・5教区梅花講の講習が行なわれました。

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以降、5日間の日程で、宗務所管内各教場を巡回し、梅花講習が行なわれます。

検定会は7月2日、大本山總持寺瑞応殿を会場に行われる予定です。

投稿者: kameno 日時: 07:45 | | コメント (0)

岩殿観音と武州鼻緒騒動

曹洞宗関東管区役職員人権啓発研修のために熊谷へで出かけておりました。
宗務所の役職員、人権委員は、定期的にこのような研修を行なっています。

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座学だけではなく、実地研修も重要なカリキュラムに位置づけられています。
一日目、最初の行程は、阪東十番観音札として知られる、「岩殿観音」(正式名称:真言宗智山派・巌殿山正法寺)でした。

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創建は養老2(718)年とされ、逸海沙門が、自ら造った千手観音像を祀るお堂を建立したのが起源とされています。
岩殿観音へ向かう見晴らしの良い参道は、茶店が並び活気に満ち溢れていたそうです。
現在でも、その雰囲気が残されています。
仁王門には立派な阿吽の仁王像が祀られています。

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長い石段を登ると

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登り切った右手に茅葺きの鐘楼堂、

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正面奥に観音堂があります。
周囲を岩肌に囲まれた堂々たる建物です。

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建物の前には天水桶台座が残されています。
この台座は、天保13(1842)年、入間郡を中心とした長吏(被差別部落の人々)が寄進奉納したことを示す名前が刻まれています。
願主は18か村200名が刻まれ、寄進者は500名ともされています。
台座石は真鶴産の小松石。
天水鉢の直径は110センチ程もあり、相当高価なものであったことがわかります。

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天保年間は、洪水や冷害が度々起こり、全国各地で大飢饉が発生した時代です。
そのため、百姓一揆や打ち壊し等が多発し、さらに天保の改革の失敗も重なって、百姓たちの生活は困窮しました。
しかし、長吏たちは、農業以外の他の生業があったため、経済的に伸長し、百姓たちの農地を買い上げたりするなど、百姓たちとの軋轢は高まっていく一方でした。

岩殿観音の天水桶は、経済的に伸長した長吏の象徴でもあります。

天水桶寄進の翌年、「武州鼻緒騒動」が発生します。
発端は長吏・辰五郎と、日野屋喜兵衛との、下駄の鼻緒の売買をめぐったトラブルですが、連帯を強めた長吏たちが、周囲の村落から駆けつけ、騒動は大きくなります。
日野屋はこの件を村役人、さらに東取締出役へ届出ることとなり、一方的な取り調べにより、さらに江戸幕府の厳しい弾圧により、長吏側のみ多数の犠牲者が出てしまいました。
長吏たちには、はりつけ獄門、死罪、重追放などの重罪が課せられ、一方、百姓側は罰金など軽い罪が言い渡されました。
長吏たちの寄進した岩殿観音の天水桶は、仁王門の外に放り出されてしまいました。

この「武州鼻緒騒動」は、幕末の身分制度を揺るがす事件となりました。
繰り返される飢饉と年貢に追われる百姓と、相対的に経済的に豊かになっていった長吏とのあいだに、農地などの資産の差は殆どなくなり、むしろ長吏のほうが豊かになりさえした時代背景が、「武州鼻緒騒動」のきっかけとなったということも知っておかなければなりません。

この事件は、人権権利意識が芽生えるきっかけとなり、人間の尊厳をかけて長吏たちが闘っていく発端となった大きな出来事となりました。

投稿者: kameno 日時: 23:53 | | コメント (0)

アイヌとして生きるエッソコソイ人生

「日本は一国家、一言語、一民族といっていい。北海道にはアイヌ民族がおりますが、今はまったく同化されておりますから」
「小さな国土に、1億2600万人のレベルの高い単一民族できちんとしまっている国。日本が世界に冠たるもの」
「日本国籍を持つ方々で差別を受けている少数民族はいない」・・・・・等々・・・・

どれも国会議員や閣僚による発言です。

日本は決して単一民族国家はありませんし、民族差別の無い国でもありません。
なぜそのような発言が繰り返されるのでしょうか。

 

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宗務所主催の人権研修では、首都圏アイヌとして活動されている島田あけみさんを講師としてお招きし、改めてこの問題について考えてみました。

テーマとなった「私のエッソコソイ人生」の「エッソコソイ」とは、負けるもんか!というアイヌ語です。

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アイヌには、神様を崇め、先祖を大切にする風習が受け継がれています。


カムイノミ
・火の神様 (アペフチカムイ) を通してカムイに祈りを届ける儀式
・アペフチカムイは煙とともに祈りを他のカムイに届ける
・アペフチカムイはアイヌにとって一番身近なカムイ。おばあさんの格好
をしていて、いろりのなかに住んでいると言われる。

 

アイヌの葬儀とカソマンテ
・アイヌは死期を悟ることができる。自分の死期を自覚したときに、それまで住んでいたチセ(家)の隣りにポンチセ(小さな家)を建て、ひとりで生活をしながら死を迎える準備をする。
・亡くなると、カムイの国に行き、そこで生活する。そのために、住んでいたポンチセと生活用具一式をカムイの国へ持って行く。
・葬儀においては、ポンチセも生活用具一式ごと燃やし、それがカムイの国に送り届けることを意味する。
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(写真は2005年に行われた島田さんのおばあちゃんの葬儀)

 

チャルパ(先祖供養)
・ふつうはカムイノミに続いて行われる。
・先祖に捧げる供物(イ)を地面に広げて置く(→散らばらせる、チャルパ)ことからイチャルパと呼ばれる。
・供物は先祖の世界に到着することには何十倍、何百倍にも増えていると言われる。

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アイヌに受け継がれる伝統、思想、風習について詳細に解説いただきました。
チャルパの思想は、施食会のこころと通じるものがありますね、

 

しかし、そのような伝統も、開拓民の流入により危機にさらされます。

島田さんは、子供のころの体験として、その頃はアイヌの伝統は残っていたが、親の世代は子供たちに受けつがせようとはしなかったといいます。
その理由は、アイヌ文化を受けつがせることによって子供たちが差別されることを怖れたということです。
結果として、子供たちは親の態度からアイヌという言葉を口にしてはいけないと思うようになり、伝統文化、風習は衰退していってしまうのです。


マイノリティ問題は、日本においても大きな問題となっています。

宗務所では、秋に北海道での実地研修を予定しています。
今回の事前学習を踏まえさらに深めていきたいと考えています。

投稿者: kameno 日時: 08:44 | | コメント (0)

梅花流創立60周年記念奉讃大会

曹洞宗に梅花流が創立されて60年目を迎える記念大会が千葉県・幕張メッセを会場として開催されました。
昨年は東日本大震災により大会が中止となったため、2年ぶりの開催となりました。

日程は2日間に亘り、神奈川県第二宗務所管内(神奈川県東部地区)からは30日(2日目)に約550名が参加いたしました。

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2日目だけでも8千人近い方々が全国から集まりますので大変な人並みです。
写真ブースは8箇所。
このブースは、3年前にSOTO禅インターナショナルで僧堂飯台を展示披露した思い出の場所です。
改めてその広さを感じます。


到着順で撮影し、会場となる幕張イベントホールに入ります。

神奈川県第二宗務所のエリア。
緑色のバンダナを首に巻いています。

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第1部 開会式

大梵鐘が会場内に響きわたり、舞台中央に設置された巨大バルーンから開会宣言をされる伝道部長老師が登場し、金銀の散華が舞い降りました。
散華には、震災復興祈願の文字が刻まれています。

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開会式法要・東日本大震物故者慰霊法要・梅花講員物故者追悼法要

・御垂示
大本山永平寺貫首福山禅師・大本山總持寺貫首江川禅師
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第2部 記念式典

佐々木宗務総長老師の御挨拶、続いて「奨励賞」「年功賞」の各賞が代表者授与されました。
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お誓い
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第3部 新曲発表 「道心利行御和讃」
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第4部 奉祝登壇

神奈川県第二宗務所は、1番目の登壇。
ステージ上の代表登壇、自席での放詠、ともに心ひとつにしての奉詠です。

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会場には、復興支援ブース、SVA出展ブースもあります。

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龍泉洞サイダーをいただきました。
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第5部 清興

清興は新沼謙治さん。
岩手県大船渡市にある曹洞宗寺院の檀家でもあります。
楽しいお話を挟みながらのステージでした。

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瞬く間に時間は過ぎて行きました。
同じ会場を共にするということは貴重な時間です。
多くの方々と久しぶりにお会いすることができました。

大会は無事円成し、それぞれの帰路へ。
準備から大会運営に携われた宗務庁の皆様、師範の皆様、関係の皆様、参加の皆様、お疲れ様でした。

投稿者: kameno 日時: 23:06 | | コメント (2)

心の健康 仏心は歌心

曹洞宗神奈川第二宗務所寺族会総会が本覚寺様を会場に開催されました。

日時 平成24年5月10日
午前11時 開講諷経 導師 宗務所長老師
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引続き 総会
昼食を挟んで午後1時より研修会が行われました。

講師は南こうせつ氏のお兄さん、大分県勝光寺住職・南慧昭老師による歌説法をいただきました。
<心の健康>~仏心は歌心と題して、「仏教の教えを、肩肘張らず感じて欲しい」というコンセプト通り、楽しく分かりやすい内容でした。

慧昭老師はサラリーマン生活の時代当初は横浜、特に新婚当時は總持寺のアパート住宅で暮らしていたそうです。

講演の内容は
・子ども時代に過ごした寺院のこと
・一般の社会人として長く居たことの体験
・東日本大震災被災地を巡回して感じたこと
・子ども時代あまり好きでなかった寺に、曹洞宗の修行を経て住職として入り、今どう思っているか
・寺院の後継問題をどのように考えるか
そのほか、日本は経済大国になったものの、心の問題は置き去りにされてしまった。
慈しみの心、人とつながりを取り戻すためには、やはり家族が一番。親子三代、大家族で育った慧昭さんの体験をもとに、母の偉大さを軸にお話をいただきました。

数日前に発生した竜巻を例に、畏敬の対象である大自然を、人間がやりたい放題にやって天地が怒っているのではないか・・・という話になったところで、窓の外は落雷と雹の荒天に一転し、一時休憩。
その後、落ち着いたところで三分間坐禅を行い、後半の歌説法へ。
このあたりの臨機応変さは流石です。

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・大野川讃歌
・我が家が一番
・Sixty -3回目のハタチ-
・笑顔をもどして~地球のラブソング~
・大きな大きな人の輪~お布施の歌~
・ふるさと(みんなで合唱)
そして最後は南こうせつ氏作詞作曲の「まごころに生きる」を全員で合唱。

「まごころに生きる」は、平成16年度布教教化に関する管長告諭・布教方針に示されたテーマ、「まごころに生きる」をコンセプトに作られた曲です。
仏教のこころが、歌の中に凝縮して盛り込まれています。
人間は表も裏もある、いい事も悪いこともある。
それが人生だ。
それをよく分かった上で一回限りの人生を楽しんでいきましょう、それが「まごころに生きる」を作詞作曲した南こうせつ氏の真意だということです。
まごころに生きる

 

まごころに生きる 作詞・作曲 南こうせつ

1、そよ吹く風に小鳥啼(な)き 川の流れもささやくよ
季節の花は、うつりゆき 愛しい人は 今いずこ
ほほえみひとつ、涙ひとつ
出逢いも別れも 抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう

2、広がる海は はてしなく 全ての命 はぐくむよ
人の心も おおらかに 互いを敬い信じ合おう
ほほえみひとつ、涙ひとつ
出逢いも別れも 抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう

3、幼い頃に 抱(いだ)かれた 温もり今も 忘れない
この世でうけた 幸せを そっとあなたに ささげましょう
ほほえみひとつ、涙ひとつ
出逢いも別れも 抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう

 

寺族会研修会は、多数の参加をいただきました。
楽しく充実した時間はあっという間に過ぎていくものです。


【ご報告】

この日、義援金箱にお寄せいただいた79,638円は曹洞宗東日本災害義援金口へお送りさせていただきました。
また、会場受付で頒布いたしました復興の灯り、宮城県南三陸町の ホタテキャンドル の売り上げ 13,838円となりました。
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併せてご報告申し上げます。

投稿者: kameno 日時: 00:24 | | コメント (0)

祈りと願いを経木塔婆にのせて

曹洞宗神奈川県青年同志会(曹洞宗の青年僧侶の会)により、東日本大震災から1年目の日に震災慰霊と復興祈願の「万灯供養法要」が予定されています。

20120212-05万灯供養法要については こちらをご覧ください

 

先日、秋保温泉で開催された 宮城県宗務所主催 平成23年度 梅花流特別講習会 「同行同修のつどい」~追悼・復興への祈りに参加させていただいた際に、参加者の皆様に経木塔婆へそれぞれの「ねがい」を書いていただきました。
講習会には、宮城県宗務所管内はもとより、北海道から静岡県まで梅花で結ばれた多くの方が参集しました。
みなさまに一枚一枚、丁寧に書いていただいています。
持参した経木塔婆では数が足りず、一枚に複数の方々に書いていただいたものもあります。

これらの経木塔婆は、万灯供養法要において僧侶により経文が書き加えられ、供養されていきます。

 

神奈川県青年同志会主催 万灯供養法会

日時 平成24年3月11日 午後5時打出し
場所 本覺寺本堂および境内 (横浜市神奈川区高島台2‐1)

みなさまの祈りと願いが届きますように。

投稿者: kameno 日時: 10:29 | | コメント (0)

宮城県研修2日目

宮城県梅花流特別講習会場となった秋保温泉は、夜間降り続いた雪が5センチほど積もっておりました。

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参加2日目は、午前中は梅花講習、そして宮城県沿岸部へ向かう行程です。
日が昇るにつれて天気は回復し、青空が広がってきました。

神奈川県の梅花講員の皆様は、東日本大震災で津波の被害を受けた地域にはまだ行かれたことの無いかたが殆んどでした。
実際に現地で体感することは、テレビや新聞写真を通して見るものとは違った感覚を持たれたと思います。

仙台東バイパスを北上する車窓からは、右側に津波の直接的な被害を受けた仙台市若林区沿岸の様子見えます。
バイパスにより津波が軽減された左側と地域とのコントラストは、震災後一年近く経過してもはっきりと見て取ることができました。

三陸自動車道・鳴瀬奥松島で下り、吉田川沿いに進むと、東松島市野蒜地区に入ります。

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写真の奥に仙石線の線路があります。
この場所には震災発生直後に電車車両が11月まで止まったままでした
半年以上経過してようやく撤去されたため、電車の姿は有りません。
水田の土の入れ替え作業や道路の修復も進んでいるようです。

曹洞宗の御寺院様の本堂前にて宗務所長導師により法要を営ませていただきました。

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野蒜から置く松島へ通じる道路は、嵩上げされて舗装されていました。
昨年までは、宮戸島へ向かう道路は左手に見える自衛隊により作られた砂利の仮道路しか無かったのです。

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宮戸島へ渡る松が島橋は、まだこのような状況です。
復旧復興がいかに時間の掛かるものであるか、深刻な実態を目の当たりにしました。

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仙石線・東名駅付近です。
瓦礫は片付けられているとはいえ、まだ鉄道は復旧しておらず、代行バスが運行されています。

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仙石線はルートを山側に変更して敷設し直すという計画が進められていますので、復旧に時間を要するという心配があります。

今回の宮城県梅花流特別講習会のテーマとなった同行同修のこころを常に持ち続けていくことが大切でありましょう。

投稿者: kameno 日時: 10:18 | | コメント (0)

同行同修のつどい@宮城県

宮城県宗務所主催 平成23年度 梅花流特別講習会
「同行同修のつどい」~追悼・復興への祈り

が宮城県、秋保温泉において2月8日、9日の日程で開催されました。

このつどいに神奈川県第二宗務所管内より 27名参加させていただきました。

一日目(2月8日)日程

■東日本大震災物故者追悼法要
殿鐘三会(追善供養御和讃)/拈香法語/念誦/詠讃歌(追弔御和讃)/独詠(妙鐘)/舎利礼文/地蔵歎偈/回向

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■復興祈願法要
小鐘一会(誓願御和讃)/浄道場/拈香法語/献供(道交独詠)/普同三拝/般若心経(大般若転翻)/消災呪三返/普同三拝/退堂(聖号)

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■同行同修のつどい

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宮城県内にある曹洞宗の梅花講約220講ほどのうち、55講が深刻な被害を受け、59名もの講員の方が命を落とされました。

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「同行同修のつどい」では寺族さん、講員さん方によるお話
・東日本大震災の体験、辛いと感じたこと、ありがたいと感じたこと
その言葉一つひとつは非常に重いものでした。
それにしても、御詠歌の結びつける絆は、なんと太く強いのでしょうか。

 

500名近い参加者により、同行御和讃を全員でお唱えして、一日目の行事を終えました。
この後の夕食会では、宮城県内、そして他県から参加した皆さんが順不同の席でありましたので、参加者それぞれ懇親をさらに深めることができたのではないかと感じます。

法要、シンポジウムの準備から当日の実施にたるまで綿密な準備をされてきた宮城県宗務所、関係の皆様方に心より敬意を表します。

 

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※追記
「同行同修」とは、「他を受け入れながら同じ修行をともにする」ということです。
梅花講の仲間のように、同じつながりをもった人たちが、それぞれ良い縁に結ばれながら良い関わりを持ち、仲良く学んでいくことは、同行同修の一つのすがたといえます。

投稿者: kameno 日時: 08:17 | | コメント (0)

第39回梅花流大管内奉詠大会

神奈川県第2宗務所主催の梅花流管内奉詠大会が開催されました。

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今年は大本山總持寺御移転100年にあたり、大本山總持寺様の多大なるご協力をいただき、大祖堂を会場とさせていただきました。

第39回 梅花流大本山總持寺御移転100年記念管内奉詠大会

■法要
一、開式の言葉  大会副会長
一、三宝御和讃奉詠 (一同唱和)詠題・詠頭  3教区詠範
一、導師入堂  
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一、拈香法語
一、普同三拝
一、諷経      般若心経(一同唱和)
一、奉詠     「紫雲」一仏両祖(一同唱和)詠題・詠頭  3教区詠範
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一、回向
一、普同三拝
一、追悼奉詠  「追善供養御和讃」(3、4番) 献花  3教区講員(一同唱和)
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一、回向
一、導師退場  「聖号」(一同唱和)3教区詠範
一、大会会長挨拶
一、祝辞
一、祝電披露

■記念奉詠
一、お誓い (一同唱和)挙唱司3教区詠範 
一、奉詠    (1~4組)

1組目 (1教区・2教区・5教区・總持寺講)
修証義御和讃
修証義御詠歌(伝心)
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2組目  (3教区・4教区・6教区)   
大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御和讃
大本山總持寺二祖峨山禅師讃仰御詠歌(永光)   
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3組目 (7教区・10教区)
四摂法御和讃
太祖常済大師瑩山禅師第一番御詠歌(梅花替節)
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4組目 (8教区・9教区)
太祖常済大師瑩山禅師修行御和讃(菩提)
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全員にて奉詠
慶祝御和讃
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一、閉会の言葉 大会副会長(梅花主事代)

 

晴天に恵まれ、また師範会、詠範会、青年同志会の皆様のご協力により、時間通りのスムーズな進行となりました。
また、大本山總持寺様には言葉に尽くせないほどのご配慮をいただき、心に残る素晴らしい大会になりましたことを改めて感謝いたします。

投稿者: kameno 日時: 05:25 | | コメント (0)

雲仙・長崎・熊本研修旅行

神奈川県第二宗務所主催檀信徒研修旅行として長崎、熊本方面へ管内寺院、寺族さん、檀家さん43名で巡って参りました。
順次報告記事を書かせていただきます。

8日朝、羽田を出発して長崎空港へ。
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雲の多い天気ではありますが、雨は大丈夫そうです。
見事な「黒富士」が雲の合間から頭を覗かせていました。

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広島上空を通過。
機体はちょうど広島市上空。窓からは呉の港が見えます。
今回の旅行では長崎平和公園への慰霊法要という行程も含まれれています。
昭和20年8月6日、広島へ原爆が投下され、その3日後の8月9日に長崎に原爆が投下されました。

私たちの飛行機は広島を通過してから30分足らずで長崎に到着します。

投稿者: kameno 日時: 10:02 | | コメント (0)

神奈川県第二宗務所と宗門の予定

Googleカレンダーに曹洞宗第二宗務所の公的行事予定表(カレンダーの青い表示)を公開しています。
また、曹洞宗の公式サイト「曹洞禅ネット」では曹洞宗宗門の公式行事(カレンダーの桃色の表示)が公開されています。
なお、曹洞禅ネットイベントカレンダーの「坐禅会」「写経会」は、宗務庁主催により東京グランドホテルで開催されているものです。詳細はこちらをご覧ください
貞昌院の坐禅会等の予定は 貞昌院坐禅会をご覧ください

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これらのカレンダーは自分の予定表に組み込むことが出来ますのでとても便利です。
なお、自分のカレンダーにスケジュールを書き込む場合は、公開すべきスケジュールと、公開すべきでないスケジュールの区分けに注意する必要があります。

Googleカレンダーの使い方はこちらをご参照ください。

投稿者: kameno 日時: 23:55 | | コメント (0)

宗務所主催特派会@鶴見大学

神奈川県第二宗務所主催の檀信徒研修会が開催されました。

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これまでは大本山總持寺三松閣大講堂を会場としておりましたが、本年は鶴見大学記念講堂での開催となりました。
開催にご配慮いただきました鶴見大学様、總持寺様に感謝申し上げます。

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開講諷経
導師 所長老師、両班教区長老師

特派布教会第一部は、栃木県西方寺御住職 櫛田充道老師により、曹洞宗平成23年度 布教教化に関する告諭、曹洞宗管長より被災者の皆さまへ(お見舞)を元にお話をいただきました。

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平成23年度 布教教化に関する告諭 曹洞宗管長 大道晃仙

私たちをとりまく社会は、今、混迷を深めています。地球温暖化をはじめ、戦争、貧困などの諸問題、国内では「格差社会」「無縁社会」とも言われ、年間三万人を超える自死者、いじめや虐待など、いのちの尊厳が失われ、人びとは不信と不安の中にあります。

曹洞宗は、これまで「人権の尊重、平和の確立、環境の保全」を願い、「絆」を深める取り組みを進めてまいりました。本年度は日常生活の中でより具体的に展開するため、「向き合う」「伝える」「支えあう」という三つの柱を立て、四摂法の「利行(利他行)」を目標に掲げました。
道元さまは、「利行は一法なり、あまねく自他を利するなり」と示されました。
瑩山さまは、「常に大慈大悲に住して、坐禅無量の功徳、一切衆生に回向せよ」と論しておられます。
み仏とご先祖さまのみ前で、姿勢を正し、呼吸を調え、ひととき心静かに坐りましょう。大慈大悲の坐禅はおのずから「利行」に力を与えてくれます。
「あなたと向き合い、あなたと正しい教えを伝えあい、あなたと共に支えあう」ことで、一人ひとりのいのちを生かす社会がひらかれます。

日々、他を思いやり共に生きる「利行」の実践を重ねましょう。

南無釈迦牟尼仏

曹洞宗管長より被災者の皆さまへ(お見舞)

3月11日に発生した平成23年東北地方太平洋沖地震、翌12日の長野県北部の地震、また、これらの余震により尊いいのちを失われた方がたのご冥福を心からお祈りするとともに、被災された方がたに対して心からお見舞申し上げます。
いまだ被害の全容は明らかではありませんが、この未曾有の大災害のなか、行方不明になっている方の安否が気遣われます。仏祖の御加護により一人でも多くの命が救われること念じてやみません。復興の道は非常に険しいものと推察されますが、全宗門人をもって支え、被災者とともに歩んでまいりたいと思います。

2011年3月14日 曹洞宗管長 大道晃仙


休憩を挟んで 慶昌院御住職磯田浩一師による津軽三味線と法話。

「魂を受継ぐ」~津軽三味線法話演奏会~
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磯田老師は、今年貞昌院本堂で力強い三味線の演奏をいただいた津軽三味線奏者でもあります。
所属されている「津軽三味線 小山会」は 日本で始めて津軽三味線に家元制度を取り入れた社中で、日本で一番大きな津軽三味線の団体です。 
今日は般若心経が刺繍されたお袈裟で力強い三味線の演奏と、伝灯を大切に受継ぐことの大切さを分かりやすくお話しいただきました。

実りある一日となりました。
参加された皆様、お疲れ様でした。


■昨年の様子はこちら

宗務所主催檀信徒研修会

投稿者: kameno 日時: 05:22 | | コメント (0)