« 春の味わい | 最新記事 | Time Laps ;Takeshiba Passenger Ship Terminal ,Tokyo »
この時期、曹洞宗の行政機関である宗務庁と宗務所の連絡会議である「実務担当者会議」が2日間の日程で開催されます。
全国に1万5千ある曹洞宗寺院は、20か寺程度の「教区」、都道府県単位の「宗務所」、中央行政機関である「宗務庁」それぞれの行政機関を通して事務的な処理が行われています。
事務処理の実際については、毎年変更事項もあり、また各行事の連絡調整のために、一年に一度全国から宗務所の実務担当者が集まって、このような「実務担当者会議」が開かれるわけです。
今年は3月6-7日の日程で開催されました。
事務のカテゴリーごとに、担当部長、担当課長による説明と質疑が行なわれていきます。
今年の全国梅花奉詠大会は、宮城県仙台市で開催されます。
神奈川県第二宗務所からも、予定人数を大幅に上回る約170名の参加申込みがありました。
マスコットキャラクターの「ばいかまさむね」くんが、スクリーン上でご挨拶をしています。
そのほか、宗制変更に基づく事務処理実務の変更点や、今後の要望事項などをもとに日程が進んでいきました。
人権擁護推進本部からは、本年度の宗侶向け人権学習の素材となるビデオの上映が行なわれました。
本年のテーマは、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴うさまざまな問題を浮き彫りにしています。
チャプターが4つに分けられていて、それぞれのテーマごとに考えていく内容です。
まもなく全国寺院に配布される予定です。
思い返せば、一昨年の実務担当者会議終了の日が3月11日でした。
その日に発生した東日本大震災は、多くの方々の日常を一変させることとなりました。
まもなく震災発生から2年。
亡くなられたかたにとっては、3回忌を迎えます。
まだまだ復旧復興が進まない現状や、放射性物質の影響によってふるさとに帰ることすら困難となっている方々がたくさんいらっしゃるということを忘れてはならないとつくづく感じます。
■追記
この春、浪江町の現状を記録するGoogleの新しい試みがスタートしました。
公開は数ヵ月後ということです。
先日貞昌院で開催された「ふるさと福島を語る会」では、避難を余儀なくされ、ふるさとに帰ることが困難になった方々の話をたくさん伺いました。
その際に、警察・自衛隊の方々が撮影された「ふるさとの現状」の映像を、参加者一同食い入るようにご覧になっていたことが印象に残っています。
東京電力福島第一原子力発電所周辺地区の今の様子を記録することは、故郷を離れて暮らしていらっしゃる多くの住民の方にとってはふるさとの様子を知ることができ、そして災害の記憶を継承し震災の記憶の風化を防ぐための大切な試みだと感じます。