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プリウスPHVを10日間試乗する貴重な機会を得て、無事試乗期間を過ごすことが出来ました。
順次レポートを書いて参りましたが、10日間の記録をまとめてみます。
表は、e-Connectに記録された1日ごとの記録です。
行末に記事リンクがありますので、当該日の詳細はリンク先をご参照ください。
日にち | 走行距離 | 燃費 | ECO運転スコア | 給油 | 充電 | 主な走行ルート・行先 | 記事リンク |
第1日 | 146 km | 35.9 km/l | 71/100 | △ | ゲートブリッジ・首都高湾岸線 | (1) (2) (3) | |
第2日 | 184 km | 31.5 km/l | 66/100 | ○△ | 東名高速・箱根・西湘バイパス | (4) | |
第3日 | 70 km | 34.5 km/l | 74/100 | ○ | 横浜横須賀道路・佐島 | (5) | |
第4日 | 139 km | 30.0 km/l | 68/100 | ○ | 浅草・ソラマチ・ゲートブリッジ | (6) | |
第5日 | 199 km | 30.1 km/l | 64/100 | ○ | 東名高速・御殿場 | (7) | |
第6日 | 130 km | 33.7 km/l | 78/100 | ○ | 東京グランドホテル・東京タワー | (8) | |
第7日 | 597 km | 26.7 km/l | 28/100 | 20 liters | ○△ | 新東名・大井川鉄道・豊橋 | (9) |
第8日 | 94 km | 48.0 km/l | 84/100 | ○△ | 海老名・横浜市内一般道 | (10) | |
第9日 | 37 km | 660.7 km/l | 99/100 | 10 liters | ○△ | 横浜市内一般道 | (11) |
第10日 | 108 km | 42.3 km/l | 77/100 | 27 liters | ○ | 海ほたる・アウトレットパーク | (12) |
合計 | 1,704 km | 57 liters | 38kWh |
充電の凡例 ○=自宅での夜間フル充電 △=外出先での一部充電
10日間で1,700km以上の運転をすることが出来ました。
その中で、気づいた点を列挙します。
■好印象を持った点
・街中走行の燃費が想像以上に良い。
・普通の車、ノーマルプリウスでさえもブレーキにより捨てられているエネルギーを、きちんと回生・充電し再び使うことができるということは素晴らしい。
・トルク感のある力強い走りは、横浜のように坂の多い街では特に威力を発揮します。
・HEMSとの併用よって、PHVの価値はさらに高まるでしょう。(スマートハウスとPHVのハイブリッド化)
・EV走行、HV走行をスイッチ一つで切替えることができるので、条件にあった走行モードを気軽に選択できる。
・なんと言っても、走行距離の制限から開放されるということで、ストレス無くドライブが楽しめます。
PHVは、万人向けの万能車と感じる。
電気自動車としても、ハイブリッド車としても、どのような運用方法も可能。
特に、エンジンを積んでいることにより、走行距離の制限から解き放たれているということは、気軽に遠出しようという気分にさせてくれる。
■改善してほしい点
(1)視界に関して
・フロントガラスが曇りやすい。特に外側下部に水滴が付着する。 これは早急に改善する必要があると思う。
・普段ノアに乗っているため、最初は運転席の視野が狭く感じた。
・サイドミラーの視野角が狭いように感じる。
(2)充電に関して
・充電容量がもう少し欲しい
満充電でEV走行可能距離は19~21kmの間だった。
バッテリーは経年劣化も心配されるため、EV走行可能距離があと10kmほどあると嬉しい。
(急速充電が採用されていればなお良かった)
・外出先での充電設備設置を増やすこと、運用方法に課題が残る。
PHVであるがゆえに、ロングドライブの途中で充電ができなくても支障はない。
開発時のコンセプトとして、夜間の自宅での充電、外出先では宿泊先での充電さえきちんと行えればPHVとしての役割を果たせると想定しているのではないかと思える。
モニター期間中に、自宅以外で何箇所か充電したが、満充電できたことは一度も無かった。 また、ここに設置されていれば・・・という場所に設置されていないことが多く、G-stationの設置や運用に関してあまり積極的ではないのかという印象も受けた。
充電に時間が掛かるG-stationの場合は、宿泊施設やゴルフ場、アウトレット、遊園地等々に、もっと積極的に設置を働きかける必要があるのではないだろうか。
・充電料金、充電設備の順番待に関するルール付けが必要
現在はPHVの普及がそれほど進んでいないが、今後、急速充電機能を持たないプリウスPHVの充電車が充電器を占有してしまうという事態が起きる可能性がある。
充電希望者と実際に対応できる施設とのバランス、充電の順番待ちへの対応を明確化しておく必要があると思う。
・充電ケーブルを目立つ色に
充電の際に、ケーブルを足に引っ掛けそうになった事があった。
また、充電中は車の傍を離れることになるので、不要な事故を避けるために黄色など目立つ色にする必要があるのではないか。
・充電ケーブルの悪戯、盗難対策
充電の際に、ケーブルを放置して車を離れることに不安が残る。
第三者がケーブルを持ち去ったり、悪戯できないような対策を考えて欲しい。
・電源コードの収納について
掃除機のコードのように、コードが車体本体に収納される仕組みには出来ないだろうか。
(3)インテリアについて
・ルームランプが電球であるので、LEDにして欲しい。
(4)ギヤ比について
・高速道路では100キロ制限の流れに乗った運転をすると、極端に燃費が悪化するので、ギヤ比をもう少し高速走行に適するよう調整して欲しい。。
■その他
・車の接近を知らせる効果音が、家族曰く「ビール瓶を横から口で吹いたような音がする」「お化けが出そうな音」など・・・まあ、気づかせるという役割はきちんと果たしていると思います。
・車に酔いやすい子どもが、プリウスPHVでは全く大丈夫だった。快適な乗車環境というのは非常に嬉しいことです。
・カタログの燃費表記について
PHVのカタログ上複合の燃料消費率 61.0kmという数字は、EV走行部分の電気代がゼロとして計算しているので、誤解が生じるのではないでしょうか。
例えば、プリウスPHVのカタログやサイトには、
Point3「例えば、平日は通勤や買い物などEV走行距離の範囲内を電気自動車として使えば、環境にも配慮でき、ガソリン代も節約できます」「ガソリン代ゼロ」
という表記がありますが、確かにガソリン代はかからないけれど、実際には相当の電気代がかかることを明記する必要があると思います。
通常の電気料金使用した場合、モニター期間の100km走行当たりHV走行でのガソリン代は505円、EV走行での電気代は284円(つまりガソリンの半分以上のコスト)でした。
※今回の試乗記では書きませんでしたが、仮に太陽光発電の余剰電力(買取単価48円/kWh)をPHVの充電に使った場合は、ガソリンのコストよりも高くなります。
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プリウスPHVを現段階で買うかというと、今乗っているノアがまだ最初の車検を迎えていないこともあり、正直なところまだそのようには思っていません。
けれども、来訪者向けの充電ステーションをお寺の駐車場に設置しても良いかな~と感じるようになりました。
プリウスPHVを購入するよりも、充電ステーション設置のほうが現実味を持っています。
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最後に
いろいろと書きましたが、プリウスPHVは、ユーザーのユーティリティーファクターがどのようなパターンでも柔軟に対応できる万能の車です。
プリウスPHV10days試乗キャンペーンは、毎日が新しい体験でいっぱいの充実した楽しい期間でした。
エンジンを積んでいる電気自動車というプリウスPHVは、プリウスと電気自動車の良い所を融合させて、電気自動車の走行可能距離の問題を見事に克服しています。
走行距離の制約が無いことで、ストレス無く安心してロングドライブを楽しむことができます。
もう一歩先へ足を伸ばしたり、もう一箇所回ってみたり、というように行動範囲を広げてくれる楽しい車です。
その魅力を、多少なりともお伝えすることができたら嬉しいです。
すべての方々に感謝の意を表し、試乗記を締めくくります。
ありがとうございました。