坐禅会15年目

貞昌院では毎週木曜日早朝に坐禅会を開催しております。
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定期的に行うようになって15年目を迎えました。
最初の頃は数名での坐禅会でしたが、今ではコンスタントに多くの方に参禅いただくようになりました。

坐禅会に参加されている方より、折に触れ短歌をいただいておりますので、まとめさせていただきました。

参禅の思い出の歌 の続編です。
是非、この画面の上にある「たて書表示」をクリックして閲覧ください。


【参禅の思い出の歌】

生きている 心の底に 欲が住み 可愛くもあり 煩わしくも

朝まだき 参道通る 息白く 既に入りたる 打座の面影

湧き水の 池面を出でて 跳ね上がる 群れなす鯉の しぶきかがよふ

ゆめ観音アジアフェスティバル

炎天下 異国の人も 舞ひ唄ふ ゆめ観音の 岩戸開くも

■貞昌院門前

あかときの 打座へ行く道 森の辺に 月あかあかと 沈みゆく見ゆ

打座の淵 幾重の我の 現はれて 大きく小さく 心を揺らす

吾が独り 始めし打座の 年経りて 十数名 友の目すずし

貞昌院奈良旅行

中宮寺 弥勘菩薩の み前に座して 微笑むみ顔 ただ仰ぎをり

東大寺 阿吽の相の 仁王像 人の心を 透かし見をらむ

幾たびぞ おおきみ仏 仰ぎたり 開けるみ手の 迫り来るらん

興聖寺 道元禅師の 禅の道 萬代かけて つつうらうらに


ダライ・ラマ法王の講演

夢にまで 現れ出でし ダライ・ラマ うつつにみ声 給わるぞ嬉しき


■貞昌院 打座

堂内に 五観の偈頌の とよもせり いただく朝餉 典座のたまを

結びには 打座で唱えし 経典の 秘めたる法を 説き給ひけり

安楽の 法門へ ただ一筋に 壁に向き合ふ 打座の友びと

非思量 不思量底 思量の辺 あらばやとただ あらばやと経る

己なく み堂の床に おおうみの 黄金に映えて うつつにぞ現るる

貞昌院の 無為の行に 導かれ 十年の打坐 一刻のごとし


■平成21年3月26日

元日のみ堂にとよもす打座の鐘 法(のり)の灯(ひ)ともる貞昌院

大寒の打座のストーブ後背(こうはい)に 凍てつく体ほどけゆくなり

あかときの寒風すさぶ座禅会 友みな揃ひみ堂に入りぬ

只管打坐とはの時空に身をひたし 過ぎゆく時も我をも知らず

■平成21年5月16日

かたくなに凍てつく時節ようように ほどける春のいぶき漂ふ

はなまつり誕生佛に合唱し 甘茶を濯ぐ打座のみな人

春おそく忘れず来たり鶯の 朝の読経に合はせ鳴くかも

SZI 總持寺 青山老師講演会

あな尊し聖哲の道を極め 悠久の真理諦めらるる

命に感謝・生に誠を尽くしなむ 光にそひて残るみちをば


■平成21年6月11日

ニューフェイス青年男女堂にみち ともに座するは頼もしか りき
21.6.21

■平成21年12月31日

あけやらぬ貞昌院の座禅堂 大晦日にぞ香の漂ふ

21年貞昌院の座禅会 初(はつ)日に開き大晦日をもや

淀みなく波たたずに流れゆく 時は変われど始原のままに

21.12.31


平成22年2月18日(木)雪 貞昌院

春の雪音なく積もる貞昌院 外はさながら兼六の園

 

平成22年4月8日(木)花まつり 貞昌院

ありがたやこぞ・この年も花まつり ながらへてまた甘茶濯ぎぬ

 

平成22年5月8日(土)花まつり 龍宝寺

芍薬の花の綻ぶ龍宝寺 茶を汲む群れの善男善女

経文の皆立ち上がる龍宝寺 とよもす読経天に届けかし

龍宝寺五百羅漢の見下ろさるる み堂に揃ひ打座に入りけり

22.5.12

■平成24年2月1日

初打坐の 帰路立ちをれば 橋の下 光芒揺らぎ 日の昇りつつ

あかときの 参道凍てつく おほ寒に ソーラ温もる み堂に座して

ひと列の み堂歩む 足裏の 己がなき身の うつつを載せて

言の葉の 命・心と 言ふらめど 形も見えず こころせんをや

鎮もりて よくよく見れば 身のまはり 鳥草木も 生き耀へり

淀みなく 波の立たずに あるがまま 抱き流るる 悠久の大河

 


投稿者: kameno 日時: 2012年2月 2日 07:19

コメント: 坐禅会15年目

   平成二十四年打坐の思い出

   24.3.1
  昇る日に煌めく雪の本堂を白光の庭踏み立ち仰ぐ

   24.4.5
  咲き盛るしだれ桜の内に立つ朝の陽入りて花いぶきの香

   24.9.8 大船ゆめ観音祭り
  ゆめ観音祭りつながり十四回遠つ国よりあまたのお顔

   24.9.11 鶴見大記念講堂
  色見えで汗と涙に露はるる道を説く師の奥底の影

   24.9.27
  あさぼらけ水湧き出づる池の鯉紅・白・黄色と彩り廻る

   24.10.18
  口開き戸口に立てるザクロの実入り来る人を迎ふるごとし

   24.10.11
  彼岸花参道沿ひに白と紅その群れごとに立ちいちしるし

   24.11.1
  さえわたる白き光は本堂の中空にゐるおほき月より

   24.12.6
  鐘楼も庭も銀杏もみぢに埋もれて明け行くみ寺貞昌院かな

   24.12.13
  明けの空揺らぐと見るや火の玉の後背の輪の幾重にも伸ぶ
  
  

投稿者 匿名 | 2012年12月18日 17:43

匿名様
新しい歌の投稿有難うございました。

投稿者 kameno | 2012年12月18日 18:56


   25.1.3
はてもなく鎮もりいゆく打座の堂継ぎてし代代の法の灯の下

   25.2.28
  まどかなる月は昇りて中空に踏む敷石の参道白し

   25.3.21
  打坐終へて仕舞ふ坐蒲のその中に一人一人の影ぞ残れり

   25.4.4
  貞昌院よしの・しだれと咲き継ぎてうつろふ世にぞ花かはらざる

   25.5.23
  あゝみ寺無為の功徳を給ふなり今朝も坐につく尊かりけれ

   

投稿者 Anonymous | 2013年5月24日 13:33

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