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2013年1月13日
全国のカップルが注目 京都社寺での結婚式なぜ人気
東京の友人から結婚式の招待状が届いた。場所は京都の上賀茂神社、披露宴は老舗料亭だ。新郎新婦とも京都にゆかりはない。尋ねると﹁世界遺産で式を挙げたくて﹂。最近、京都の挙式が人気なのかも。調べてみた。
■上賀茂神社の挙式数、5年で5割以上増加
上賀茂神社で挙式する新郎新婦は5年で5割以上増えた(京都市北区)
式当日。紋付き羽織はかまの新郎と、色打ち掛けの新婦に続き、重要文化財の細殿へ。祝詞奏上、三三九度、指輪交換が、雅楽の生演奏の中で執り行われる。神職の先導で、普段は入れない本殿も参拝。張り切って着物姿で参列した友人たちは大はしゃぎだ。
◇ ◇
上賀茂神社の挙式件数は2011年度約700件。5年で5割以上増え、府外のカップルも多い。﹁和婚ブームで、婚礼業者がPRした効果﹂という。同神社の指定業者の1つ、エルエスティ︵京都市︶に向かった。
同社が﹁京都の和婚﹂をテーマにした婚礼サービスを始めたのは約10年前。谷口聡社長は﹁当時は明朗な価格設定で、和装、神社仏閣での挙式、料亭での披露宴を丸ごと提供している業者がなかった﹂。
上賀茂神社︵挙式料10万円︶、下鴨神社︵同8万円︶、知恩院︵同20万円︶などでの挙式サービスを提供。白無垢︵むく︶なら20万円、色打ち掛けなら26万円で、衣装レンタル、着付け、ヘアメーク、移動車をセットにしたプランが受け、今では年間約500組の挙式を手掛ける。09年には東京にも出店した。
■観光にも便利、京都は絶好のリゾート地
一方、全国をターゲットにしたのが大手のワタベウェディング。竹本啓太・京都本店支配人は﹁京都は絶好のリゾート地﹂と話す。
同社は約40年前、ハワイなど海外リゾートの挙式を提案、広めたことで有名。国内では沖縄、軽井沢などでサービスを手掛けていたが、和婚人気の高まりを受け、05年に京都も加えた。
観光に良い、和装が絵になる、などの理由で選ぶ例が多く、約6割が京都府外在住のカップルだ。親族を中心に20人前後の会が一般的で、費用は披露宴も含めて100万円程度。会場は世界遺産の上賀茂神社や下鴨神社が人気だ。
海外を選ぶカップルの中心は20代半ばだが、京都は30歳前後が中心。﹁ドレス姿の女性はかわいい印象。神社で着物を着た女性はしっとりと美しい。大人の女性に似合います﹂と竹本支配人。﹁京都の神社仏閣は別格。本格志向の方が好みます。晩婚化で人気はさらに高まるでしょう﹂
法事や葬儀の印象が強く、神社よりハードルが高そうなのが寺院。動向を知るため、10年以上前から寺院での婚礼サービスを手掛ける京鐘︵京都市︶を訪ねた。
■9割が京都府外、30~40代が中心
同社の提携先は延暦寺、泉涌寺、清水寺など約20寺院。挙式料は神社が3万~15万円程度だが、寺院は10万~50万円程度だ。式次第は宗派により若干異なるが、念珠の授与や参列者による般若心経の読経などがある。﹁人生の大切な儀式ととらえ、静かに挙式したいカップルが選ぶ﹂と辻順子社長。9割が京都府外のカップルで、30~40代が中心。宗派より、建物や庭のたたずまいを気に入り、申し込むケースが目立つ。
檀家でないのに式をお願いするのは気が引けるが、寺院はどう考えているのか。浄土宗の大本山、金戒光明寺に疑問をぶつけると、執事長の芳井秀教さんが答えてくれた。
﹁仏様とご先祖様に結婚を報告するのが仏前式。人の苦しみを取り除くのが我々の使命で、安らかで幸せな生活の手助けができるならうれしい限り。寺院はそんなに堅苦しいところではありません﹂。現在は春と秋を中心に、年10組弱が利用する。CMにも使われた見事な庭で写真を撮ったら、さぞ映えるだろう。
結婚情報誌﹁ゼクシィ﹂の調査では11年度の挙式形式は、キリスト教式が58%、人前式が24%、神前式が16%、仏前式が1%。ここ10年でキリスト教式が減り、神前式などの人気が高まっている。未婚の女性は、京都観光のついでに、理想の会場を探してみてはいかが。︵大阪・文化担当 佐々木宇蘭︶
﹇日本経済新聞大阪夕刊いまドキ関西2013年1月9日付﹈
当ブログでも折に触れ採り上げ、テーマの一つとしてきた﹁仏前結婚式﹂が人気上昇中であるという記事です。
今回の記事では神社での結婚式を含めての話題ですが、時々このような話題が挙がってきますね。
人気となっている理由として、冒頭の記事では
・和婚ブーム
・本格志向
・婚礼業者によるPR・・・・
などを挙げています。
記事にもあるとおり、神社での結婚式よりも寺院での結婚式のほうがハードルが高いと捕らえられていることは否めません。
・法事や葬儀のイメージ
・価格を如何に明確に提示できるか
・衣装レンタル、着付け、ヘアメーク、移動、食事などを如何にスムーズに連携できるか
・婚礼業者に如何にアピールできるか
・法事や葬儀との行事との調整をどのように図るか
・随喜僧侶、スタッフをどのように確保するか
などなど、
このハードルを如何に払拭することができるかが課題ですね。
しかし、折角一般世間の眼が仏前結婚式に向けられつつあるこの機会に、きちんと対応、受け入れができるような環境を整えておく心構えも寺院側には必要でしょう。
貞昌院でも、これまで何組もの仏前結婚式を行ってきました。
今年も年賀状で近況を何通もいただきました。何よりの楽しみでもあります。
﹁仏様とご先祖様に結婚を報告するのが仏前式。人の苦しみを取り除くのが我々の使命で、安らかで幸せな生活の手助けができるならうれしい限り。寺院はそんなに堅苦しいところではありません﹂
このことばは、まったくその通りだと感じます。
仏前結婚式の良さを少しでも多くの方々に知っていただきたいと考えています。
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