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2013年7月10日
私たちが食事の際に自然に出てくることば、﹁いただきます﹂、﹁ごちそうさま﹂。
これらは、日本古来から良き習慣として、私たちの誇るべき言葉であり、すばらしい文化であると思います。
日本以外の国では、﹁いただきます﹂﹁ごちそうさま﹂に該当することばが無かったり、皆が揃ってから食べ始めるという習慣を持たないところも多く、外国の方が日本の幼稚園や小学校で、皆が﹁いただきます﹂と言って食べ始める光景を見ると、とてもびっくりするそうです。
﹁いただきます﹂﹁ごちそうさま﹂の言葉には、﹁いのちをいただく﹂ことへの感謝と、﹁馳(は)せ走(はし)って(=馳走(ちそう))、懸命に食べ物を作ってくれた多くの方々のこころをいただきました﹂という感謝の気持ちが詰まっています。
その感謝のこころは、食事の際の食べ物に対する感謝のこころに限らず、﹁すべてのもの、あらゆることを大事にできているか﹂ということにも繋がっていきます。
これから朝ごはんの食卓につかれる方も多いことでしょう。
﹁いただきます﹂﹁ごちそうさま﹂
その言葉の中に包まれているたくさんの感謝の心を、いつも忘れないように心がけてみましょう。
テレビ朝日系列﹃やじうまテレビ!﹄きょうの説法より
例えば、食卓にある食事を前にしたときに、直接は目に見えないけれども、その向こうに、生物の﹁いのち﹂であったり、作物ををつくってってくれた人だったり、収獲してくれた人だったり、それを運んでくれた人、調理してくれた人、調理場から食卓に運んでくれた人・・・というように、いろいろな姿が隠されています。
ご馳走の馳走も、﹁馳(は)せ走(はし)って・・・﹂という語源をもちます。
食事に限らず、どのようなものでも、どのような事柄でも同じです。
直接は目に見えないことまで思いを馳せることばが﹁いただきます﹂です。
自分の目の前に届くまでに、どれほどの時間・空間・人の手がかけられているのかを考えれば、それを粗末にすることはできません。
■関連リンク
五観の偈︵ごかんのげ︶ -曹洞宗 貞昌院 Teishoin temple
﹁いただきます﹂って言ってますか?