« ZENの持つ力強さ |
最新記事
| 数値地図5mメッシュデータ »
2010年6月25日
岡田JAPAN 決勝トーナメント進出おめでとう!
<南アW杯>日本2大会ぶり決勝T進出 デンマークに3−1
サッカーのワールドカップ︵W杯︶南アフリカ大会第14日は24日、1次リーグ4試合があり、E組の日本はデンマークを3−1で降して2勝1敗︵勝ち点6︶とし、自国開催だった02年日韓大会以来、2大会ぶり2回目の決勝トーナメント進出を決めた。オランダ−カメルーンはオランダが勝ってE組1位となり、2位の日本は、29日午後4時︵日本時間午後11時︶の決勝トーナメント1回戦で、F組1位のパラグアイと対戦する。
日本は前半17分、ペナルティーエリア右角前の位置、ゴールまで30メートル超のFKから本田が直接、無回転で不規則に変化したボールをゴール左隅へ突き刺した。前半30分には、ゴール中央20メートルの位置で得たFKから遠藤が直接シュート。右隅に絶妙にコントロールされたボールがゴールに吸い込まれた。後半36分には、トマソンのPKをGK川島が止めるが、こぼれ球を押し込まれ1点を失った。しかし後半42分、岡崎がダメ押しのゴールを挙げた。
︵毎日新聞6月25日5時22分配信︶
それにしても歴史に残る凄い試合でした。
日本決勝トーナメント進出おめでとうございました!
前半本田、遠藤のフリーキックが見事に決まり2点差で終え、後半のデンマークの正面からのPK、これも点を取られるも最初は川島がよく止めました。
そしてラストは岡崎の3点目のゴール!
これで試合は決定的となりました。
岡田監督は試合後に次のようにコメントしていました。
本当に最後まで集中切らさずに終えることが出来た。
いつもどおり勝ちに行った。
間あいだでやられていたが、システム変更したことがうまく行き、流れが変った。
うちは個々でなく27名の選手、スタッフ・・・チームで行なう、サッカーがチームスポーツであるということを証明した。
我々は次の山に向かって一つひとつチャレンジしたい。
この岡田監督の拘ってきたチームスポーツということについて、2007年、岡田監督が野田大燈老師のもとを訪ねたことが喝破道場の巻頭言の中にに記されています。
自然石に学ぶ---ブロック積み社会から石組み社会に
先日開催された﹁喝破会﹂夜の懇親会では、多士済々のメンバーだけに話題も縦横無尽で尽きるところがなかったが、横浜マリノスの岡田前監督もおられたことからサッカー選手の話となった。試合中には選手たちは水も漏らさぬチームワークでの試合展開だが、試合が終了すると試合中とは打って変わって選手同士の会話が少ないと云う。
皆それぞれが一騎当千のつわもの揃いでそれだけに個性が強い。その選手たちを適材適所に配置して試合に臨むのが監督の仕事だと言うのだ。
私はその話を聞いて、道場草創の頃を思い出した。自分の庵を作ろうとしていた頃だが、建物には基礎が必ず必要なので、常識としてコンクリートかブロックを使用しようと思ったが、資材を購入する資金がない。
仕方がないので最も原始的な方法だが、山林に散在する大小様々な石を集めてブロックの代用にしようと考えた。しかしどの石一つを取ってみても凹凸変形して同じ形のものがないので安定性がなく、ブロックのような単純な積み上げができない。
出来ない、と言って諦めてしまっては念願の庵が作れない。
なんとか石が上手く積み上げられないものか、と多様な形の石の面と面を添わせてみた。そして気付いた。石の凹の部分と凸の部分が上手く噛み合えば石はがっちりと組み合って動かない。
凸の部分と凸の部分がぶつかり合っては安定しないし、凹の部分と凹の部分でも安定を欠く...。そう考えて共に異なる形の右手の石と左手の石が噛み合う位置を動かしながら探してみた。あるある、必ずがっしりと噛み合う場所がある。やっているとまるでゲームのように石組みが面白くなってきた。
考えてみると日本の城の石垣も同じ形に細工したブロック積みではない。だからこそ大小様々な形の石が噛み合って地震にもびくともしない頑丈さと造形美を備えている...。
それが解かってからは庵の基礎を手始めとして開墾した畑の法面や道路の排水溝まで石組みをした。この組み合わせは決して石組みのみではなく﹁人組み﹂にも共通するものだと思った。人には必ず短所もあるが同じように長所もある。
個々の選手の長所と短所を見抜いて組み合わせて一団となして駒を進めるのが監督であり、企業組織にあっては社長や管理職の任務なのだろう。
しかし人材は素材を活かし切れなければ売り手も買い手も大きな損失となる。今までは組織運営の利便性の為に規格統一された﹁使い易い﹂人材のみを求めようとし、またその要望に応じて人材育成しょうとする傾向があったろうが、今までになかった﹁不登校・ニート・引きこもり﹂と言はれる人たちが居る現代こそ個々のもつ特性を活かす教育の必要性を感じる。
ヒトは完成に向かって日々努力していくものだから現時点が未完成であってよく、その中で長所は更に伸ばし短所を補っていくことこそが素晴らしいことである。
︵四恩の里 喝破道場 2007年巻頭言︶
横浜マリノスは大本山總持寺に毎年祈願のために参拝しています。
その際に当時後堂老師であった野田大燈老師との親交が深まり、野田老師が四国に戻られた後もメールや手紙を欠かさずにやりとりしていたそうです。
岡田監督は数年前、家族の不幸やチームの成績不振が重なり、心身ともに傷ついた時期がありました。
世間は勝手なものです。
成績が不振になれば批判・バッシングを強めていきます。風当たりは相当強かったはずです。
そんな時、四国の喝破道場を訪ね、禅寺で子どもたちと同じ生活をする中で、坐禅を組む中で少しずつ戦う意欲を取り戻していきました。
チームプレイの大切さもきっとこの中で確信されたのでしょう。
秘話!岡田監督、勝利の極意は﹁無心﹂
サッカー日本代表の岡田武史監督︵53︶が、"無心"の境地でW杯に臨む。自身2度目の大舞台に乗り込む直前、曹洞宗の高僧、野田大燈︵だいとう︶氏︵64︶に﹁無心﹂という言葉を授けられた。私情を捨て去ることで、大黒柱のMF中村俊輔︵31︶=横浜M=を先発から外したり、システムの変更、主将交代などの荒療治に取り組んできた。
<中略>
岡田監督が﹁無﹂になった。W杯直前の親善試合で守備的な戦術へ転換。右サイドで、チーム唯一とも言える攻撃の型を持っていた中村俊、DF内田を先発から外した。ゲーム主将もDF中沢からMF長谷部へ変更。07年11月の就任以来、2年半に及ぶチーム作りを根底から覆す荒療治を支えていた言葉があった。
無心‐。5月下旬に日本を発︵た︶つ直前、かねて相談事を持ちかけていた野田氏から授けられた。野田氏は、お茶が入った椀︵わん︶を例に言葉の意味を説明する。
﹁茶わんを水でいっぱいに満たそうと思うと、お茶が邪魔なんですよ。これを捨てなきゃ水は入らない。空っぽになって初めて、100%入るんですよ。無心というのは空ということ。無にならなければ有になれない。色即是空という言葉がありますけど、何もないから変化できる﹂
岡田監督の指揮官としての極意にも繋︵つな︶がる。大阪出身で浪花節の人情家だが、さい配を振るう際、私情に悩むことがある。メンバー選考で、選手の家族や関係者の顔がよぎり、苦しんだことは1度や2度ではない。決断する際に背中を押すのは﹁チームを強くする﹂という点で﹁完全に素の自分になれるかどうか﹂という。
︵デイリースポーツオンライン 2010/6/10︶
昨日のテレビでもこの話が紹介されていました。
今年南アフリカでのワールドカップに臨むにあたり、迷いが生じる度に野田老師にメールが届いていたそうですが、カメルーン戦以降は迷いが吹っ切れたようにメールが届かなくなったそうです。
野田老師曰く、メールが届かないのは﹁平常心を保っている﹂ということ。
﹁きっとデンマーク戦も大丈夫でしょう﹂
その通りの結果となりました。
次はF組1位のパラグアイと29日に対戦します。
次の試合もチームが一体となって平常心で臨んでいけばチャンスは大いにあるでしょう。
■関連ブログ記事
SZI創立15周年記念講演会
世界仏教徒会議日本大会2
おはようございます。
そういう秘話があったとは初めて知りました。
良いお話ですね(^^;
投稿者 叢林@Net | 2010年6月25日 09:45