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今回の行程ではフリーの時間が一日半取ってあることで、前回の旅行では回れなかったところ、そして通常の観光ルートでは回ることができない場所へ訪れることにしました。
1920-30年代の日本統治時代には、サイパン、テニアンには広大なサトウキビ畑が広がっていました。
それぞれの集落には神社が祀られておりましたが、現在残されているものは少なく、遺されているものでもジャングルの中に放置されるなど保存状態が良好でないものが殆どです。
この集落にあった「八幡神社」は2003年にアメリカ国立史跡登録されたこともあり、保存状態が一番良いものです。
八幡神社には、玉依比売神・息長帯姫が祀られ、建立年は1924(大正13)年とされています。
当時の集落のあったであろう場所はジャングルで覆われてしまっているので、現在は神社の裏山の民家から入っていくしかありません。
保存状態が良いといっても、このような感じの状態です。
それでも、現地の方々によって草刈がされ、維持管理していただいていることに感謝です。
境内には、かつての生活用品や砲弾などの武器が集められていました。
八幡神社へは、民家の庭先を通っていく必要があります。
番犬をなだめ、鶏たちを眺めながらの道のりです。
それでも、私たちを快く迎え、案内していただきました。
帰りには、庭先にタワワに成っているグアバをご馳走になりました。
甘酸っぱくて美味しいものです。
海外神社のデータベースは、海外神社のデータベースのブログ記事でも書きましたが、神奈川大学21世紀COEプログラム「人類文化研究のための非文字資料の体系化」の中の「海外神社跡地調査」組の成果として纏められています。
今後私たちに出来ることは、住民の方々の厚意に甘んじるばかりでなく、これら日本人の築きあげてきた生活の形跡を後世にきちんと伝え保存していく方策を私たちの手で早急に講じていくことだと思います。
そうでなければ、数十年後には、すっかり記憶、記録から消し去られてしまうということにもなりかねません。
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海外神社のデータベース