仏教情報センター研修会・総会

伝統仏教宗派僧侶100名余がボランティアで主にテレフォン相談などの活動を行っている一般社団法人「仏教情報センター」の相談員研修会・定例総会が開催されました。

仏教情報センターとは
今日の世相を見ますと「 物豊かにして心貧し 」といった、物や金だけを信じる傾向がある反面、霊障とかたたりといった人の弱みにつけこむ宗教の横行によって、多くの人が惑わされ、その弊害は益々激しくなっております。
こうした世情に対し、仏教理念のもと、人々の不安や苦悩を軽減する糸口になろうと、有志僧侶100余名が宗派の垣根を越えて集まり活動を続けております。

平成25年度は創立30周年事業、そして事務所の移転など様々なことがありました。
新年度を更に進めるべく平成26年度の総会が開催され、それに先立ち相談員研修会が行われました。

日時 平成26年5月30日
会場は曹洞宗檀信徒会館(東京グランドホテル)桜の間です。


■相談員研修会

『祈力』と病苦研究会の活動
講師 瑞應山 蓮華院 弘明寺住職・真言宗病苦研究会運営委員長 美松寛昭師

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美松寛昭師は弘明寺の他、高野山真言宗福正寺住職を兼務しており、神奈川県内の各種団体で活躍されています。

横浜市南部に位置する弘明寺は、いわゆる信者寺であり、護摩修行を主としていますが、その御祈願の約7割は病気の悩みということです。
病気を苦にされている方がいかに多いかということを実感する反面、宗教系の病院はキリスト教系が殆どです。

なぜ仏教系の病院は無いのか。
人々にどう差し伸べたらよいのか。
一番多い悩みの病気にどう応えるのか、ということが契機となり、平成13年に病苦研究委員会として立ち上げました。

緩和ケア病棟での活動事例では、
家族が居ない人も多く、一人も見舞いに来ないまま死を迎える人も多いという事例や、僧侶と話がしたいという欲求を持つ患者さんの事例など、考えさせられるものが多くありました。

また、池口恵観師とも親交をお持ちで、加持で病気を治すことについての持論や、行によって、加持によって病気が治癒するという事例について紹介いただきました。
単なる「病は気から」ということではなく、科学的に検証する学者も多く、癌研有明病院から患者を紹介されることもあるそうです。
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その他、けいゆう病院癌疼痛治療研修会や、ビハーラ病棟ホスピス病棟老人療養施設などとの交流を持ち活動を行っています。

がん治療を数回行いがん治療の経験をもつ神奈川県立がんセンターコスモスの会代表の緒方真子氏の事例では、

「一緒によりそって祈れるのは、あなたたち僧侶だけ」という言葉を受け、それ以来弘明寺に「祈りの寺」という看板を立てました。

信仰をもつものの方が、癌治療の予後が良いという研究結果や事例も多く、その関連性も今後の研究の対象となることでしょう。

映画『祈り』の紹介もありました。
監督の白鳥哲は自ら脳腫瘍になり、西洋医学を棄てて、世界中の祈りを研究した。
そうしているうちに、慶應大学病院で検査したところ、腫瘍が消えた、という体験に基づいてこの映画の制作を考え付きました。

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~サムシンググレートとの対話~というサブタイトルが付いている通り、遺伝子の研究で有名な筑波大学教授 村上和雄教授が関わっています。 

例えば、難しい講義とお笑いを見せた後の血糖値の変化と同様にして護摩行・加持祈祷の際の変化をみるということも検証しています。

「祈り」について科学的に検証する映画という位置づけです。
「祈る」という行為は、祈る本人にも、祈られる人にも影響がある。
そして「心」と「遺伝子」は、非常に密接につながっており、精神状態や意識の作用によって、遺伝子のスイッチをON/OFFにすることが可能となります。
そのことが癌治療の予後の違いにも現れてくるのでしょう。

 

病苦研究会では、「祈力」を充実させることを目標に掲げています。
人と共に祈る、一緒に祈ること。
いかに「苦」を「楽」に近づけていくことが出来るか。
そして、僧侶が医療と連携することで、如何に治癒率を高め、予後の改善を図ることができるかということが提起されました。

 

病院の「院」は寺院に由来するといいます。
本当の「院」の復活に寺院の存在は大きな可能性を持つということを感じさせる講演でした。

 


■第2部 定例総会
総会に先立ち、曹洞宗中野人事部長よりご挨拶をいただきました。

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平成26年度の総会議案は慎重審議の中、無事承認されました。
参加されました相談員の皆さま、お疲れ様でした。

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また、多大なるご協力を賜りました曹洞宗の関係諸師の皆さまに心より感謝申し上げます。

投稿者: kameno 日時: June 2, 2014 1:19 AM

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