| 1998/10/12 |
1998年出雲全日本大学選抜駅伝
出雲大社前をスタートし、島根県立浜山公園陸上競技場までの6区間、43.1キロのコースに21チームが参加して行われ、昨年優勝の駒大が2時間4分48秒のタイムで2年連続2度目の優勝を果たした。
出遅れた駒大だったが、3区で1年の揖斐︵いび︶祐治が区間賞の力走を見せて差を詰め、4区の北田初男がトップに立つと、5区で差を広げてアンカーの佐藤裕之か楽に逃げ切った。
2位は、アンカーのソロモン・ワチーラが4位から追い上げた山梨学院大が入り、昨年の全日本大学、今年の箱根に続く3大駅伝連続優勝を狙った神奈川大は調整不足で3位。
最後まで首位争いに加わった京産大が4位に入った。
︻評︼最近のスピード駅伝への対応として各チームとも前半に好選手を集めている。駒大は1区6位、2区を終えて4位と出遅れたが、3区から5区まで連続区間賞でトップを奪い、最後も余裕で逃げ切った。選手層の厚さ、充実ぶりがうかがえた。
山梨学院大は1区で準エース古田の5位が誤算。ワチーラが最後に懸命な追い上げを見せたが、中盤までに差を付けられては勝負にならない。
神奈川大は明らかな調整不足。箱根を目指しているためで、出場外に好選手がおり、それでも3区でトップに立つなど優勝争いを演じたことから、手ごたえをつかんでいるはずだ。
11月の全日本大学駅伝でも、この3校が核となるのは間違いないが、今回4位と健闘した京産大がここに照準を合わせ、箱根を目標とする関東勢の一角を崩すことも考えられる。また、初出場の拓大が昨年3位の中大を上回り、好調さを見せた。
︵産経新聞1998/10/11より︶
