貞昌院のWebsiteには、平素より多くの訪問をいただき感謝申し上げます。
どの検索キーワードでどのくらいの数の方が訪問くださったかということは、サーバーのアクセスログやGoogleConsoleなどで知ることができます。
直近1カ月のGoogleConsoleで"teishoin.net"を見てみると、このように﹁おみくじ﹂関連のワードからの訪問が上位を占めています。
お盆の季節なので、﹁精霊棚の作り方﹂などのワードも入ってきてはいますが、通年をとおして﹁おみくじ﹂関連のワードは安定しています。
貞昌院では、﹁天神おみくじ﹂という江戸時代に貞昌院十四世哲航大賢大和尚︵寛政5年示寂︶の時代に作られたもので、横浜市の指定文化財となっています。
文化財なので、気軽に引いていただけるよう、インターネットを通じて﹁天神おみくじ﹂を引けるようにしております。
なぜこれほどまで多くの方にご訪問いただいているのかを考えてみました。
おみくじは古いものほど凶の割合が多い傾向にあります。
江戸時代の観音籤は全体の三割が凶だった。歌占は四割が凶のものもある。これは、当時は現代に比べてどうにもならないことが多く、今よりもずっと現実意識が厳しかったという事だろう。
それに対して現代のおみくじは凶が少なくなっている。<中略>凶を避ける傾向は現代のおみくじに広く及んでおり、初詣のシーズンには新年から参拝者をがっかりさせたくないという理由から凶を入れない寺社もあると聞く。
︵﹃おみくじの歴史﹄出版年月日 2023/12/20 ISBN 9784642059831 P.247︶
さらに、その凶の説明についても、その表現がストレートなものが散見されます。
その一例︵とある凶の例︶をご紹介すると、次のような感じです。
御籤の左上に布団にあおむけに寝ている人の絵が描かれています。
そして、その説明文が「死したる 人の如し」!!!
添えられている和歌が「何とただ 祈る方なき我が身かな 世に住む甲斐も 涙ばかりに」
●此みくじに当たらば荒神氏神を別けて念ずべし
●願い事 日頃の苦労も無になり事破るる也
●待ち人 来るべき心もなし
●失せ物 尋ぬべき方も無く皆我が損になる
●病事 灸薬針少しの験もなく次第次第に重なる也
●言い分 十分ながら我が非になるべし
●縁の道 調わず
●走り人 見えず
●買い置き物 損を得べし
●産 重し殊に産後難しいからん慎むべし
▲占の心 顕也 何事も我が身ひとつの悲しみとなるべきまま心して慎むべしと也 |