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2006年12月14日
北方領土解決へ4島﹁面積で2等分﹂…麻生外相が私案
麻生外相は13日の衆院外務委員会で、北方領土問題について、北方4島︵択捉、国後、色丹、歯舞︶全体の面積を2等分する境界線を日露両国の国境とする新たな解決案を示した。
民主党の前原誠司・前代表が﹁4島を︵二つに︶分けても、4島とも日本の領土に入るという認識が必要だ﹂と指摘したのに対し、外相は﹁北方領土を半分にしようとすると、択捉島の約25%と、残り3島をくっつけることになる。面積も考えず2島だ、3島だ、4島だというのでは話にならない。現実問題を踏まえて交渉にあたらなければならない﹂と述べた。
外相はさらに、﹁ロシアのプーチン大統領は強い権力を持ち、領土問題を解決したい意欲もある。この人のいる間に決着を付けなければならない﹂と語り、大統領の任期が切れる2008年5月までに解決の道筋を付ける意向を強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061213-00000014-yom-pol
領土問題は難しいですね。
日本政府が従来から主張している四島一括返還論をロシア側がすんなりと認めればよいのですが、なかなかそうも行かない。
そもそも、南樺太と千島列島については、確かに日本は権利を放棄していますが、だからといってロシアの領土というわけでもなく、国際法上はどの国の領土でもないというのが日本政府の主張です。
そして、歯舞諸島︵歯舞群島︶、色丹島、国後島、択捉島は千島列島と明確に区分けされており、その4島は日本に主権が残っているというわけです。
︻参考︼
http://www.gov-online.go.jp/publicity/tsushin/200402/topics_a.html
︻北方領土︼
掲載地: A.歯舞諸島︵歯舞群島︶、B.色丹島、C.国後島、D.択捉島
1.色丹村、2.泊村、3.留夜別村、4.留別村、5.紗那村、6.蘂取村
そこで、今回の麻生外相の試案でありますが、四島一括返還論以外の妥協案としてこれまで論議されてきた
︵1︶二島返還論‥日ソ共同宣言に基づき、歯舞・色丹の二島を﹁二島先行返還﹂そして段階的に4島返還へ向かう﹁2+2方式﹂
︵2︶三島返還論‥国後島を日本、択捉島をロシアにそれぞれ分けることで妥協
︵3︶共同統治論‥択捉・国後の両島を日露で共同統治
のうちの、︵2︶案を一歩進めたものといえます。
三島返還論は、別名を﹁フィフティ・フィフティ﹂と言い、中国とロシアが係争地の解決に用いた方式です。
これまでの紛争の経緯は置いておいて、紛争箇所を半分ずつ分割するというものです。
これが、国後島を日本、択捉島をロシアにそれぞれ分けることで妥協ということに結びつくのですが、実現の可能性としてはに比べれば実現する可能性が高いといえます。
また、歴史的な根拠に基づく水掛け論もなくなるので、双方にとってお互いに利益があること︵Win-Win︶という利点があります。
ただ、先の述べたように、日本政府が従来から主張している四島一括返還論からかなり妥協してしまうために、国内の反発は少なからずあるでしょう。
今回の麻生氏の試案は、︵3︶のもつ﹁フィフティ・フィフティ﹂の意味合いをさらに進め、島の数ではなく、面積で考えるというものです。
この根拠となっているのが政治学者・岩下明裕氏の著書﹃北方領土問題﹄︵中央公論新社︶です。
以前中国とロシアがとった﹁フィフティ・フィフティ﹂と名付けられた方式を元に、北方領土を分け合うと、﹁フィフティ・フィフティ﹂としての国境線はどこに引かれるかという試案です。
今年、根室沖で漁船が威嚇射撃を受けて死者が出るという痛ましい事件がおきました。
現在の状況ですと、オホーツクと太平洋の間を船で行く場合は根室沖から歯舞諸島の貝殻島までの僅か数キロの部分で航行しなければなりません。
4島返還が日本としては一番望ましい解決方法なのですが、もしも﹁近年中に両国が合意できる﹂という前提があるのであれば、麻生氏の試案、面積による﹁フィフティ・フィフティ﹂もやむなしかと感じます。
国後海峡が安全に航行できることと、4島近辺で安全に漁ができるということは何事にも変えられません。
ただ、ぎりぎりの妥協案を表に出してしまうのは賢明とはいえないかもしれません。
あくまでも4島全面返還で臨み、会議の場で初めて妥協点で面積による﹁フィフティ・フィフティ﹂を出した方が良かったのではないでしょうか。
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投稿者 Smithd959 | 2014年4月15日 19:40