市指定文化財の「六地蔵」破砕処分

誤って「六地蔵」破砕処分 にかほ市象潟町の市指定文化財

にかほ市象潟町の市指定文化財「六地蔵」が、昨年度に市が斎場を整備した際、誤って破砕処分されていたことが11日、分かった。同日開かれた12月定例議会本会議で横山忠長市長が報告し、「市の貴重な財産を市自ら滅失したことは弁解の余地もない」と陳謝した。

 「六地蔵」は、表面に3体の地蔵の姿を彫った石(高さ93センチ)2基から成る文化財で、江戸時代のものとみられる。同市象潟町の市象潟斎場の入り口付近に、別の地蔵や石碑と並べて設置されていた。昭和47年に旧象潟町教育委員会が文化財に指定、合併で同市文化財となった。

 報告などによると、市は平成17年6月から18年3月にかけ、老朽化していた斎場を敷地内で移転改築。その際、宗教色をなくすという考えから、市の工事担当者が、計4基あった石像、石碑のうち1基を移設、「六地蔵」の2基を含む3基は破壊処分するよう業者に指示した。

 付近に文化財であることを示す看板はなく、担当者も「六地蔵」が文化財だとは知らなかったという。今秋になって市民から「地蔵はどこへやったのか」との問い合わせがあり調査したところ、既に石材業者が破砕処分し、破片はリサイクル業者に渡っていたことが分かった。
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20061212f


後味の悪いニュースですね。
記事タイトルに「誤って」とありますが、記事をよく読むと、偶発的に破砕処分されたというのではなく、市の工事担当者が「意識的に」破砕するように指示していた訳ですね。

それにしても、やみくもに宗教色を排除という考えもどうかと思いますし、市の文化財で有る無しに係わらず、仏像を平気で破壊する神経が判りません。

少し前は、町のいたるところに石仏があり、身近な存在でした。
それが町が整備されていくにしたがって、一箇所に固めて移設されたり、何処かに持って行ってしまったり、段々と見かける数が減っているのが少し悲しいです。

そういえば、上永谷近辺の石仏を10年ほど前にざっと調べた事がありました。
http://teishoin.sakura.ne.jp/sekibutu/sekibutu.html

今でもきちんと継承されているのか、再度調査してみようと思います。


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投稿者: kameno 日時: 2006年12月13日 01:38

コメント: 市指定文化財の「六地蔵」破砕処分

秋田県の象潟ですよね。あの松尾芭蕉の「象潟や・・・」の
驚きました。
地元にいながら指定文化財に気がつかないとは、呆れるばかりです。ましてや、お仏像を破砕するなどもってのほか。

裏金作りと言う名の「横領」と言い、公務員のモラルなどと言う言葉もはや死語。中にはまじめな方もいらっしゃる事とは思いますが、やはり、そのずれた感覚を直さない限りこう言った事象はなくならないのでしょう。

今日は、地方公務員法の公布記念日でもあることですし、公務員の方々も遵法精神を自ら見直してほしいところです。

特に京都市役所の方は、公務員である前に社会人としての基本的な遵法精神を学んでください。

投稿者 usagi | 2006年12月13日 15:32

usagi様
タリバンが行ったヴァーミヤンの石仏破壊と比較するのは大げさかもしれませんが、実に悲しいニュースです。

投稿者 kameno | 2006年12月13日 21:55

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