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2006年10月 7日
CSRという用語をご存知でしょうか。
CSRは、Corporate Social Responsibility の略であり、企業の社会的責任と訳されます。
近年は、CSRの関心が高まっており、社会人としての基礎用語として定着しつつあります。
企業は、当然、売上高や利益追求など経済的な目的を持っていますが、企業の価値はそれだけで量れるものではありません。
いくら売上高や利益が高くても、法令を守らなかったり、自己中心的な活動をしていると、社会的な信頼を失い、消費者からは、いずれそっぽを向かれることになるでしょう。
CSRとは、企業が、市民や地域、社会の顕在的・潜在的な要請に応え、より高次の社会貢献や配慮、情報公開や対話を自主的に行うべきであるという考えをいいます。
企業の価値は、単純に売上高や利益だけだはなく、企業がどれだけ法令を遵守しているか、環境保護に取組んでいるか、人権擁護、労働環境、消費者保護、社会貢献等で社会的責任を十分に果たしているかによって量られる時代となっているのです。
︻主な企業のCSR の例︼
アサヒビール
東芝
資生堂
NTTドコモ
また、CSRは、企業︵営利法人︶だけに当てはまるものではありません。
行政、民間、非営利法人全てに当てはまるものです。
特に、公益法人は社会の中で、非営利部門の活動を担う代表として重要な役割を果たしています。
公益法人の﹁公益性﹂の意味を考えると、営利法人以上に法令遵守、環境保護への取組み、人権擁護、労働環境、消費者保護、社会貢献等で社会的責任が求められる事は明白です。
そのために、公益法人には、基本的なガバナンス︵法人統治︶の確保や体制、運営や事業の透明性、コンプライアンス︵法令遵守︶を積極的に取組むことが求められています。
公益法人、特に宗教法人は、宗教的側面という聖域が有り、また、宗教法人法設立以降、所轄庁による許可・監督・指導下におかれ、監督行政の中でぬるま湯に浸かってきた面があります。
それゆえ、営利法人に比べてCSRの明確な提示を行うという点で遅れがあることも否めません。
宗教法人が公益法人として、如何に社会的責任を果たす事が出来るのか。
貞昌院でCSRに取り組むとしたら具体的にどういう取組みができるのかをまとめてみました。
貞昌院のCSRに対する取組み
■檀家さんのために
檀家さんの要望に応え、満足いただけるように、寺院として出来ることを追求し、それらを一つ一つ着実に実現していきます。
⇒例1
■地域のために
地域の中の寺院として、共存共栄をめざした取り組みを推進していきます。
⇒例1
■情報公開・開示
寺院を安定的に運営し、地域に還元するとともに、公平かつ迅速な情報開示に努めていきます。
⇒例1
■社会貢献
文化支援活動や社会貢献活動を通じて、豊かな社会をめざします。
⇒例1
■コンプライアンス
宗教法人法などの関連法規、曹洞宗宗制などの包括関係規則を遵守します。
■人権擁護
人間一人一人の人権を尊重し、差別のない社会をめざします。過去帳調査や人権侵害に反対します。
■環境保護
自然の恵みを次世代に受け継いでいくために、境内に緑地保存地区を設定したり、太陽光発電など、さまざまな環境負荷の削減に取り組んでいきます。
⇒例1 例2
︻蛇足︼
・宗教法人には宗教的側面と世俗的側面がある
・宗教法人が公益法人たる根拠となる宗教法人法は、宗教法人の世俗的側面だけを取り扱う法律である。
・したがって宗教的側面については、認証庁であっても一切介入できない。
・公益法人制度改革案?原則非課税、設立は準則主義︵または要件をはっきりさせた上で認証主義︶、残余財産分配不可の3点。
・公益法人制度改革案?公益性判断の要件として、ガバナンスの整備と情報開示の充実を求める。
・ただし、ガバナンスの整備と情報開示が政教分離の原則に反する可能性の整理が必要
追伸
コメント欄にリンクを貼って頂いた記事を、目立つようにウォールにアップさせて頂きました(^^;
もし、差し支えあるようでしたらご一報下さい。
投稿者 叢林@Net | 2011年12月 8日 01:30