« 高品質のミネラルウォーター |
最新記事
| 東京で大規模な停電 »
2006年8月13日
墓参り代行業、新たなビジネスに 高齢者に人気
墓の清掃から合掌まで。墓参り代行サービスの利用が、高齢者を中心に広がりつつある=神戸市北区山田町下谷上、市立鵯越墓園 盆の墓参りシーズン。神戸市では一風変わった﹁墓参り代行サービス﹂が注目を集めている。雑草をひき、墓石をふいて供花を取り換え、最後には﹁心を込めて﹂合掌する。利用者は高齢者が中心。寝たきりで何年も墓参りに行けない人や入院中の人たちからは、﹁ずっと気にかかっていた。きれいになってほっとした﹂と喜ばれている。進む高齢化が、新たなビジネスを後押ししている。
同サービスは兵庫県内ではまだ参入が少ないものの、全国的にみると五年前には既に始まっていたという。石材会社や花屋などが副業として始めるケースが多いが、全国展開する専門業者もある。
同市須磨区の石材会社﹁四国石材﹂。価格競争が激しい石材業界にあって、﹁昔ながらのやり方ではだめ。代行サービスで社名をアピールしたい﹂と、二〇〇四年夏に参入した。
当初、﹁墓参りは他人が行くものではない﹂と冷ややかな目で見られることもあったが、認知度は徐々にアップ。今年は八月一日から七件の申し込みがあった。
価格は墓地の大きさやサービス内容によって六千円から一万三千円。利用者は希望日を指定でき、一-三人のスタッフが墓参りへ向かう。清掃後は墓の写真を届ける。線香や花を供えるサービスもある。
家の中を歩くのが精いっぱいで何年も墓参りに行くことができない高齢の女性は、きれいになった墓の写真を目にして﹁心のつっかえがとれた﹂と笑顔を見せたという。
一方、同市中央区の設計会社﹁工研設計﹂は、今年一月に参入。墓とは関係のない業種ながら、﹁確実に需要はある﹂とみた。阪神間や播磨地域にも出張し、八月に入ってから八件の申し込みがあったという。
事業責任者の中川友和さん︵45︶は﹁墓を残して遠方に引っ越した人たちの利用も見込める﹂と話している
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000088672.shtml
NTT-MEとアットナヴィングがテレビとインターネットを活用した在宅墓参サービスを開始
エヌ・ティ・ティエムイー︵NTT-ME︶とアットナヴィングは8月15日,テレビとインターネットを利用した在宅法要サービスを発表した。
これは,高齢化が進む檀家からの墓参要望に応えるためのもの。テレビで簡単にインターネットを利用できるNTT-MEの﹁わくわくステーション﹂を活用したシステムで,9月より試験提供を開始し,2001年1月より本格提供を目指すという。寺院内に中継カメラを設置し,檀家からインターネットでのアクセスにより,自動搬送システム納骨システムに収納されている各檀家の位牌などをリアルタイムでの画像または蓄積された映像で見ながら墓参ができる。
http://www.itmedia.co.jp/news/0008/17/nttme.html
今日からお盆の入りです。
貞昌院墓地にも、お盆の時期の前後にたくさんの方にお参りをいただいております。
なお、貞昌院では年間5・6回の墓地清掃を行っていますが、このお盆の時期に合わせて草刈・清掃を行いました。
棚経も本格的に始まります。
この地域では、7月盆と8月盆がちょうど半分くらいに分かれています。これから棚経に出かけてまいります。
さて、今日は、この時期ならではのニュースをご紹介しました。
墓参に何らかの事情でこられない方のために代行して墓参したり、インターネットを通じて墓参が出来るシステムです。
インターネット上のリアリティーは、一見すると造られた作られた仮想のものであると思えてしまいますが、実際には私たちはメディアの構築する﹁リアリティー﹂に信を置いて行動しています。
この前提によって、特定の場、自分の周囲の実際に触れ、見ることのできる範囲の世界から、より広い世界に属することが可能になった訳です。このあたりに、今日紹介したサービス、すなわちインターネットを介した宗教行事の成否の鍵があると言えそうです。
1980年代においては、﹁電脳空間﹂は、エキゾチックなパラレルワールドというイメージでとらえられていました。
しかし、現在は、きわめて日常的なもう一つの出会いの場所となっており、人々は、電脳空間と日常との間に厳密な線を引かなくなっています。
今日ご紹介した記事のように、今は宗教分野におけるのインターネット・CMC利用に関しては新しいメディアに対して試行錯誤を行っている段階であると推測される。
時と実績を重ねるにつれて、これが定着して、日常化することによって、現在ではやや違和感をもたれるようなCMC上の宗教行為は、当然のこととして受け入れされていく可能性もありますし、そうでないかもしれません。
2001年に、私自身で仮想墓地︵バーチャル墓参︶についてアンケート調査した結果がありますのでご紹介します。
調査対象は︻注︼参照
﹁人間の仮想墓地﹂について
効果的でない 58件 (68.2%) ・・回答件数、割合の順
やや効果的でない 13件 (15.3%)
どちらでもない 8件 (9.4%)
やや効果的 1件 (1.2%)
効果的 5件 (5.9%)
上記のように、効果的と見る回答が極端に少なく、アンケート項目として用意した全14項目の設問中最低でした。
日本においては、先祖供養は宗教意識の重要な部分を占めていると言えます。遺骨に対する信仰・思い入れも大きいのでしょう。
時代の変遷により、遺骨そのものにはあまり執着が無くなっていくとするならば、墓地に対する考えも変化していくかも知れません。
しかしながら、拝む対象 ︵客体︶までバーチャルに造られた、完全なネット上のバーチャル墓地は寛容しがたい面が大きいのでしょう。これを裏付けるように、一時期小さなブームになり、多数作られたヴァーチャル墓地の多くは、運営が苦境に立たされています。
今回ご紹介したシステムは、あくまでも、﹁現実の墓地﹂があり、何らかの事情があって墓参できない方々へのサービスという位置づけです。ですから、私個人の意見としては、こういうサービスも有りだと思います。
墓参という行為は、拝む対象 ︵客体︶に対して、参拝者︵主体︶がもつ究極的な関心であって、それはメディアを通して︵媒体︶表現される
という構図の中において、拝む対象 ︵客体︶=遺された縁のある方々の心の拠り所は、まだまだ﹁現実﹂の墓地にあると言えそうです。
拝む対象 ︵客体︶が﹁現実﹂のものとしてあるのならば、それを媒体を通して遠くから拝んでも、実際に墓地に足を運んで拝むこととあまり変わりは無いだろうと思うのです。
とはいえ、お墓参りやお盆のご供養は、可能なかぎり、是非家族親族そろって行ってください。
同一体験をみんなで共有するということは、バーチャル参拝では出来ないことですから。
︻注︼
調査対象は、2001年9月1日現在Yahoo 及び、寺院コム に登録されているサイトとした。
なお、今回調査においては、伝統仏教を対象とし、その範囲を文化庁の日本の宗教集団類型 に基づき、伝統宗教型・・・・寺院型に対象を絞った。この中で、全サイト約600件の内、メールアドレスを公開している338件を対象に、2001年9月24日、全数調査の形で行なった。調査の性格から判断してアンケートの送付及び回答受信は電子メールを使うこととした。