高品質のミネラルウォーター

名水に負けぬ「不老の水」 飯田の「観音霊水」

飯田市南信濃にある龍淵寺(りゅうえんじ)のわき水「観音霊水」が、カルシウムやマグネシウムを多く含むミネラルウオーターとして注目されている。
観音霊水の水源は、霊場がある盛平山の山頂付近。南アルプスの池口岳の水脈から秩父帯の石灰岩をつたい、何十年もかけて水源地にたどりつくという。
戦国時代から江戸時代まで地域を支配した遠山氏の時代から、1度も枯れることなくわき続けているとされる。 地元の陸水に詳しい泰阜南小学校長の浅野清志さん(56)が1996年に成分調査したところ、水は弱アルカリ性のやや硬水と分かった。カルシウムイオン、マグネシウムイオン、炭酸水素イオンの濃度は、環境省選定の名水100選より、2倍以上も高かったという。 地元では、昔から「不老の水」として親しまれ、住民は「歯科医師にかかったことがない」と話す。ミネラルやカルシウム補給、便秘解消やダイエットにも効果的とか。フランス産ミネラルウオーター「Contrex」と成分が似ているともいい、新たな観光資源として期待もされている。(中日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060811-00000001-cnc-l20

南信濃の名水「観音霊水」  

 飯田市南信濃和田の盛平山(723?)の麓にある龍淵(りゅうえん)寺境内にある湧き水 の成分がカルシウムとマグネシウムを多く含んだ硬水であることがこのほどわかった。
「観音霊水」と名付けられたこの?おいしい水″の成分は、名水百選にひけをとらない高い値をもつ。 地元の新しい観光名所・観光資源として地域の活性化につなげたい―と住民は大きな期待をかけている。 下伊那教育会の元陸水委員・浅野さん=泰阜南小校長=が十年ほど前、郷土調査として 飯田下伊那の調査を行った際、水の成分調査でカルシウムを多く含む弱アルカリ性であることがわかった。 「カルシウムを多く含んだ天然水としては非常に稀」と希少価値が高い水であると説明。 また、汚染の状態を示す塩素や硝酸は低い値を示しており、「おいしい飲料水の値としては申し分ないもの」と評価している。  
戦国時代から江戸時代にかけ一帯を治めた遠山氏の居城跡に建つ龍淵寺。 遠山氏の時代以降、400年にわたり一度も水は枯れることなく、今日に至る。 水量はほぼ一定。水温は14?15度を保ち、冬でも凍ることはない。無色無臭。 すでに地元住民の生活水としては定着しており、毎日ペットボトル片手に汲みに訪れる人もいる。  水場周辺の整備は龍淵寺副住職が12年前に樹齢一千年ほどのサワラの流木をくり貫き水桶を作るなどし、環境を整えた。 観音霊水の名は、盛平山山頂付近に霊場があることから三年前に命名。
副住職によると、同寺周辺は中央構造線、遠山赤石構造線、赤石断層三つの断層が絡み合う 複雑な地形にあり、湧き水は南アルプス池口岳(2392m)を水脈に、秩父帯の石灰岩層を長い年月をかけて流れ出しているらしい。 生活水として利用している盛副住職をはじめ家族は、これまでほとんど歯医者にかかったことがなく、 カルシウムが多く含まれているためでは―と分析している。 盛副住職は今度の発見について、「地域にとって新しい財産になると思う。広く周知し、観光PRに つなげれば」と期待を込めた。  
観音霊水はスポーツ後やダイエット時のミネラル補給に適し、同じく飯田市にある猿庫の泉 (上飯田)は逆に軟水で、お茶をたてるのに適している。 今後、さらに詳しい水質調査を実施する予定で、現在の正確な成分値が明らかになる。 飯田市は天然の軟水と硬水の二つの名水を手に入れたことになるが、飯田市環境課は 「非常に興味深い天然資源。今後の調査の推移を見守りたい」としている。  
成分表は浅野校長がおよそ十年前に作成したもの。環境省選定の名水百選のほとんどは軟水。
硬水の代表的存在は「龍泉洞」(岩手)だが、表から観音霊水はカルシウムの含有量が倍以上 あることがわかる。 また、きれいな水の目安となる炭酸水素の量は196.1。 龍泉洞の3倍以上あり、龍泉洞の透明度がおよそ42mあることから、観音霊水は100m以上の透明度を誇る。  観音霊水は現在、市販中で女性に人気のミネラルウォーター「Contrex」(原産・フランス)の成分値と似ている。Contrexは、ナトリウム0.91、カルシウム48.6、マグネシウム8.4 であることから、体にほぼ同様の効果があると思われる。 (信州日報社)




この記事での龍淵寺は、南アルプスの西側に位置する曹洞宗盛平山龍淵寺さんです。

【地図】 http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=all&nl=35/19/25.331&el=137/56/25.991&scl=25000&bid=Mlink




龍淵寺の開基は和田城主遠山遠江守景廣、大永元年(1521)に創建されました。 天然記念物を含む見事な杉林の境内が印象的な寺院です。

日本には、硬水は珍しいと言われていますが、ここ、龍淵寺の名水「観音霊水」は、フランスのコントレックスにも負けず劣らずの良質の名水であることが成分分析で明らかになりました。
それにしても透明度100m以上は凄い値です。


水は、その水源の地層も重要なポイントですが、それを涵養する広大な森林も重要な要素です。

この名水がいつまでも残されていくよう、心より願うところです。



【参考】
 
pH
Na+
K+
Ca2+
Mg2+
Cl-
HCO3-
硬度
分類
観音霊水
7.8
4.5
0.7
47.0
12.2
1.0
196.1
166.3
硬水
クールマイヨール
7.4
0.08
0.2
53.0
7.0
<1
16.8
161.2
硬水
コントレックス
-
0.91
0.32
48.6
8.4
0.86
40.3
155.1
硬水
ヴィッテル
7.3-
0.73
0.73
9.1
1.99
-
40.2
30.7
軟水
ペリエ
-
0.9
-
14.73
0.34
2.15
39.0
38.2
軟水
エビアン
7.2
0.5
0.1
7.8
2.4
0.45
35.7
29.1
軟水

なお、ここ、貞昌院の湧き水も、軟水としてはかなり高品質の水となっています。
数年前に横浜市の保健所で水質検査した結果は以下の通りです。
(水質検査の内容が、飲用に関する項目ですので、観音霊水などと一概に比較は出来ませんが、参考までに掲載いたします。

 
pH
硝酸
亜硝酸
性窒素
塩素イオン
過マンガ
ン酸カリ
消費量
一般細菌数
大腸菌群
臭い
色度
濁度
貞昌院の湧水
6.5
1.9
10.2
1.2
0
不検出
異常なし
異常なし
1未満
0.1未満
投稿者: kameno 日時: 2006年8月12日 09:49

コメント: 高品質のミネラルウォーター

私は親戚が飯田にいますので、南信濃の近くまでは行った事がありますが、名水があるというのは初耳です。我が家の菩提寺も、母方の菩提寺も美味しい水が出るという事で近所の人が汲みに来ます。良く静岡方面から来るようです。(吉方位の名水はご利益があるらしい)。先日大雄山にお参りした時に金剛水を飲みました。美味しかったです。

投稿者 ikuo | 2006年8月12日 18:16

飯田近辺は南アルプスの麓に位置するため、美味しい水を生み出す絶好の条件を備えているようです。
環境省の名水百選にも猿庫の泉が選定されています。
http://mizu.nies.go.jp/meisui/list/index.html

投稿者 kameno | 2006年8月13日 07:56

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