« 紅霞簇々露滾々 |
最新記事
| コメントスパムには困ったものだ »
2006年6月 4日
問題 ‥ エレベーターの中で、一番押される回数の多いボタンは何でしょう
ほとんどの人は一階から乗り込み、一階に戻るから、一階のボタンかな??
いえ、正解は﹁閉﹂ボタンです。
エレベーターに複数の人が乗っている場合、同乗している人を観察していると、停止階ごとに必ずといって良いほど﹁閉﹂ボタンを押しています。
時間を無駄にしたくないという気持ちもあるでしょうし、同乗者に対する停止階あたり数秒間の心使いかもしれません。
ところが、欧米では、この日本で一番使われている﹁閉﹂ボタン自体、付けられていないことが多いのです。
また、﹁閉﹂ボタンがあったとしても、余程のことが無い限り使用することはない。
時間に対する考え方の違いなんでしょうね。
まあ、﹁閉﹂ボタンを押すのと押さないのでは、最終目的階に到着するまでどれだけの違いがあるのか・・・・といえば、一分も違わないでしょう。
操作盤にしがみついてタイミングよく﹁閉﹂を押していくことに集中したり、余計な神経をつかうのなら、のんびりいった方がいいのかと感じます。
エレベータの﹁閉﹂ボタンは不要だと思う理由がもう一つあります。
それは、﹁開﹂﹁閉﹂ボタンのデザインが紛らわしく間違えやすいということ。
例えばドアが閉まる間際にエレベーターに乗ろうとした時に、﹁開﹂ボタンを押すべきところを間違えて﹁閉﹂ボタンを押されてしまい、ドアに挟まれたことがしばしばあります。
いろいろ研究室
http://www.geocities.jp/shuuchan56/kaiheibutton.html
によると、
Q: 三角形を組み合わせた開閉ボタンは紛らわしいと思いますか?
に対して、54%の人が﹁そう思う﹂と回答しています。
押し間違いを防ぐために
大きさに差をつけた開閉ボタン。
開閉ボタンの大きさを違えて、開ボタンを大きくしました。また、﹁日本人はピクトグラム︵絵文字︶より文字表記﹂が、﹁外国人はピクトグラム﹂の方が分かりやすいという調査データを反映して、それぞれに﹁ひらく﹂﹁とじる﹂の文字を表記しました。
Hitachi, Ltd
﹁開﹂﹁閉﹂ボタンのデザインについては、判りやすいデザインを工夫したり、大きさを変えたりしているようですが、抜本的な解決策として、﹁閉﹂ボタンを無くしてしまうというのも良いのではないでしょうか。
それは極論としても、少なくとも﹁閉﹂ボタンを押したとしても、数秒間押し続け、かつドア部分に障害物が無い状態をセンサーで確認できなければ動作しないよう工夫して欲しいものです。
﹁閉﹂ボタンは無くても困らないボタンなのですから。
︻蛇足トリビア︼
■間違って押してしまった階のボタンを取消す方法
⇒取消したい階数ボタンを連続数回押すか、数秒押し続ける
エレベーターの到着時間短縮の上で、安全性を損なわず有効性の高い豆知識です。
覚えておいて損は無いでしょう。
・・・・・・・76閉︵へェ︶
︻蛇足トリビア2︼
■大本山永平寺には日本で2番目に古いエレベーターが現役で稼動している
大庫院の地下1階から4階までを貫くエレベーターは昭和5年当時のもので、日本で2番目に古いエレベーターです。現在でもしっかりと稼働中なのです。
・・・・・・・82閉︵へェ︶
そんな記事をまとめているうちに、痛ましい事故がおこってしまいました。
ドアに人が挟まったまま籠が上昇するなんてありえない。
心より哀悼の意を表します。
エレベーター突然上昇、高2男子挟まれ死亡…区民住宅
少年がエレベーターに挟まれ死亡した区民向け住宅︵3日午後10時20分、東京・港区で︶ 3日午後7時30分ごろ、東京都港区芝1、区民向け住宅﹁シティハイツ竹芝﹂︵地下2階、地上23階建て︶の12階で、エレベーター出入り口の天井部分と、エレベーターの床部分との間に少年が挟まれた、と119番通報があった。
少年は、救急隊員によって約40分後に救出され、近くの病院に搬送されたが、頭の骨を折るなどして、間もなく死亡した。
警視庁捜査1課と三田署の調べによると、少年は、同住宅12階に住む都立小山台高校2年︵16︶。同課は、エレベーターの設計や管理などに何らかの過失があったとみて、業務上過失致死容疑で捜査を始めた。
1階からエレベーターに乗って、12階で、自転車と一緒に後ろ向きで降りようとしたところ、エレベーターがいきなり上昇を始め、前かがみの状態で自転車とともに挟まれたという。市川さんと一緒にエレベーター内にいた女性︵57︶は﹁エレベーターが勝手に動き出した﹂と話しているという。
同課は、エレベーターがドアを開けたまま、何らかの原因で上昇、エレベーターとともに持ち上げられ、挟まれたとみている。
エレベーターは定員28人乗りで、﹁シンドラーエレベータ﹂︵本社・江東区︶が1997年に製造。複数の住民によると、数年前からエレベーターが途中で停止したり、ドアが開かなくなったりするトラブルが相次いだという。20階に住む主婦︵40︶は﹁これからはエレベーターを使うのが不安です﹂と話した。
エレベーターは、今年4月から﹁エス・イー・シーエレベーター﹂︵同・台東区︶が管理しており、﹁4、5月の点検では、異状はなかった。原因はわからない﹂としている。
同住宅は、区が所有しており、一般住宅のほか、区の福祉施設などもある。区によると、事故を起こしたエレベーターについてはトラブルの報告はなかったという。武井雅昭・港区長は﹁心からご冥福︵めいふく︶をお祈りする。事実関係を含めて、情報を早急に把握したい﹂とコメントした。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060603i113.htm
便利さと引換えに失っているものも多いのかもしれませんね。
投稿者 kameno | 2006年6月 5日 22:14