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松本仙翁(マツモトセンノウ)というちょっと珍しい花です。
真っ赤な色が鮮やかに境内のアクセントとして引き立ちます。
原種は阿蘇山の草原に生える筑紫松本(ツクシマツモト)とされますが、京都・嵯峨の仙翁寺で最初に発見されたのが名前の由来とされています。
花の形が松本幸四郎の紋所に似ていることから松本仙翁と名付けられたとの説もあります。
「仙翁花。嵯峨仙翁寺、始めて此の花を 出だす、故に仙翁花と云う」 『下学集』
松本幸四郎の定紋、四ツ花菱
・・・花弁は4枚ですが似ているといえば似ているかも。
ただ、筑紫松本+嵯峨仙翁寺のほうが、由来としてはしっくり来そうですね。
【関連リンク】
『仙翁花 ―室町文化の余光― 』 (禅文化研究所、2002年)
http://iriz.hanazono.ac.jp/k_room/yoshi0300.html
>紅霞簇々露滾々
の美しい響きが気になり、『仙翁花 ―室町文化の余光― 』を読んでいました。
このような美しい言葉を、方丈様はどこで覚えられたのですか?マツモトセンノウを調べているうちに覚えられてのですか?茶花によく使われるとのことですから、そちらの方面でお知りになられたのでしょうか。
いずれにせよ、方丈様の博識多才には驚愕するばかりです。
投稿者 usagi | 2006年6月 5日 20:20
簇々(ぞくぞく)も、滾々(こんこん)も、美しい言葉ですよね。
花簇々錦簇々という『碧巖録』の言葉も大好きです。
毎日花々の写真を撮ったり眺めたりしていると、野の花それぞれに仏の教えが満ち溢れているのだと実感します。
投稿者 kameno | 2006年6月 5日 22:12