貞昌院には、二つの本尊様が祀られています。一つは、寺の建立当初からの 十一面観世音菩薩、もう一つは、曹洞宗の本尊様である釈迦牟尼仏です |
曹洞宗の本尊は、お釈迦様です。光背を含めた高さは約1.3メートル、彫刻家 長谷川雅宣先生(故人)により九州産の楠でつくられました。平成3年に開眼供養法要が営まれたばかりです。 雅宣先生は、東京美術学校彫刻科にて、高村光雲先生の指導を受けました。卒業後は、彫刻家として活躍され、 数多くのすぐれた作品を残されております。制作には実に5年もの歳月がかかっています。自分の作品に厳しい 先生ゆえ、たとえ体調が芳しくなくても、他人の手助けを欲しなかったからです。貞昌院の釈迦牟尼仏像は、 図らずも先生の生涯最後の作品となりました。 |