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住宅用太陽光売電価格、2025~27年度に11円/kWh目標
経済産業省は9月12日に開かれた総合資源エネルギー調査会の専門委員会で住宅用太陽光発電の売電価格について、2025~27年度までに11円/kWhとする考えを示した。これまで「できるだけ早期に」としていた時期を明示した。システム費用は20万円/kW相当を目指す。
既に設定されている2019年度の住宅用太陽光発電の売電価格は24円/kWh。この売電価格の算定にあたって想定されているシステム費用は約30万円/kWで、2017年設置案件の上位25%の水準となっている。一方、市場では既に20万円/kW台前半で取引されている事例も見られる。2025~27年度をめどに、システム費用20万円/kWの実現を促す考えだ。
11円/kWhという売電価格は、卸電力市場での取引価格と同程。現行の買い取り制度に頼らずに、住宅用太陽光発電の設置を促していくという想定だ。
住宅用太陽光発電については、2019年11月から買い取り期間が終了する設備が出始めることから、自家消費も含めて買い取り制度によらない普及モデルのあり方が検討されている。
(2018年9月13日 新建ハウジングDIGITAL)
先日開催された経済産業省・総合資源エネルギー調査会専門委員会で、2025~2027年までに売電単価を11円/Kwhとする方針が明示されました。
通常、電力会社から一般家庭に電力が共有される場合の売電単価は24円/Kwhくらいですから、その半値程度。
おおむね電力の仕入れ価格に近い価格まで下げられることになります。
2012年に書いたブログ記事 発電事業は「製造業」 で述べましたが、おおむね新エネルギーの発電電力買取価格は、20年で回収できる価格にて設定されていました。当時の具体的な買取単価と買取り期間は次のようなものでした。
なお、買取価格は年度ごとに見直しがされますが、本年度契約する場合には太陽光発電設備10KW以上の場合、向こう20年間に亘り、発電電力総量に対し42円/KWhの対価が支払わることとなっておりました。風力発電の場合は、20KW以下では実に57.75円/KWhです。
新エネルギー普及促進のための価格設定のため、発電事業者が新規参入しやすいよう、採算が合う設定となっています。
ソフトバンクやローソンなど、発電には無縁と思われる事業者がが早々と参入を表明し、展開を進めてきた理由もここにあります。
確かに、太陽光発電の発電電力を電力会社が電力の仕入れ価格よりも高い価格で買取る場合、その上乗せ分は電力会社ではなく、国民全体で負担することになっていますので、電気料金が値上げされます。
高い仕入れ価格を狙って、メガソーラーが乱立するという状況も生み出しましたので、売電単価を仕入れ価格に近い価格にするということは至極当然のことだと思います。
もう一点、発電買取り価格が高い時期に、設置認可申請を出し、許可が降りたメガソーラー設備のうち、いまだ稼働していない設備があるとしたら、それは投機目的と判断し、買取単価を強制的に引き下げる施策も必要でしょう。
今後の動向に注目したいところです。