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今回のブログ記事は 観光立国「日本」の確立へ の続編です。
旅行情報を提供しているサイト「トリップアドバイザー」が、今月上旬に「口コミで選ぶ 行ってよかった! 外国人に人気の日本の観光スポット 2014」のランキングを発表しました。
これは、日本を訪問した外国人の口コミ評価を元に、外国人の満足度を順位付けしたものです。
その結果がこちら。元データはこちらに有ります。
※ランキングはトリップアドバイザーによる。kamenoにより黄色着色を行った。
きっと、日本人が選ぶ国内の旅行先でランキングを行なうとTDLなどのアミューズメント施設が入るなど、全く違ったランキングになることでしょう。
しかし、この海外目線からのランキングはとても参考になります。
特筆すべきは、ランキングに寺社が多く入っているということです。
ランキングの中で、寺院・神社を黄色に着色してみました。
このランキングの傾向は、明治時代に行なわれた神奈川県名勝史蹟四十五佳選とも通じるものがあるような感じがします。
いずれにしても、日本の「アイコン」ともいえる鳥居の光景は、海外からの旅行者にとっては特に印象的なようです。
また、古来から培われてきた信仰や風習を体感できる場所は、日本を理解していただく上でとても重要な場所とも言えます。
特に日本文化の礎ともいえる
・日本庭園
・茶の湯
・坐禅
・精進料理
・木造建築
などに関しては、「寺院」、特に禅宗の寺院がその役割を担うことが期待されているのではないでしょうか。
何と言っても、日本には7万もの寺院、曹洞宗だけでも1万5千か寺もあります。
観光スポッットで有名な寺院ばかりではなく、ごく普通の寺院でも、いや、ごく普通の寺院だからこそきめ細かい受け入れや対応も可能となるでしょう。
例えば、坐禅をしてみたい、お寺の庭を見たい、本堂にお参りしたい、茶の湯をしてみたい・・・・・・
海外からの旅行者のそのような要望に柔軟に対応できる体制づくりを(理想的には)宗門が連携して整えていくことが必要でしょう。
もちろん寺院によって得意な分野や苦手な分野があるでしょうから、その情報発信と共有も必要といえます。
寺院どうしが連携して「日本独自の文化」としての「禅」ブランドを活用していくことも有効でしょう。
まずは「多言語に依る情報発信」と「受入体制」。
この2つを整えることが早急かつ重要な課題です。
日本の貿易収支が過去最悪の赤字を更新する中、2014年4月中の国際収支状況(速報)では、「旅行収支」が44年ぶりに177億円の黒字となっりました。
今後、東京オリンピック開催に向けて、海外からの旅行者はますます増えていくことでしょう。