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川の水がなくなると…コンクリートの橋を木の棒が支えていた!戦時中に日本人が建設―中国6日、中国のインターネットユーザーは自身のミニブログで、中国・河南省信陽市羅山県にある道路橋について、「川の水が干上がったことで姿を現した橋の全貌をみると、鉄筋コンクリート製のこの橋が木の棒で支えられていることが分かった」と書き込んだ。このブログに投稿された写真では、コンクリート橋の橋脚のうち、少なくとも2本が木の棒であることが分かる。
6日午前9時(現地時間)現在、このブログは1200回ほど転載された。フォロアーのコメントは、施工業者の手抜きを指摘する内容が多く、「橋が存在するのは奇跡だ」といった声もあった。
2011年9月15日、西安晩報が陝西省商洛市の南秦河大橋について同様の問題を報じた。この記事では商洛市道路監査設計所の元技師である王浩彬氏の話として、「この橋は1960年代に建設された。こうした施工方式は橋の荷重能力不足を考慮し、木の棒を使って密度を増やし、橋の沈下速度を緩めるようにするもので、手抜き工事ではない。当時は全国的にこうした建設方法が用いられていた」と説明している。
6日夜、羅山県宣伝部の副部長は、「各方面から確認したところ、ネットユーザーが指摘した橋は旧国道312号線にある獅河橋であることが確認された。この橋は抗日戦争時期に日本人が建設した。当時の建設方法であり、現在の施工技術によって評価することはできない」と語った。
信陽市道路当局も実態調査を行った結果として、「この橋は羅山県と平橋区の境界を流れる獅河に架けられた橋で、1938年に建設された。312国道のパイパスが完成した1979年以降、使用されていない」と発表した。
(【新華網】2012/12/7配信)
70年以上前に、日本によって建設された橋の基礎構造が、川が干上がったことに露出し、基礎が木の棒で支えられている状態に驚いているというニュースです。
写真を見る限り、この杭は、基礎杭として一般に用いられている松杭ですね。
木の杭は、一見、脆く数年でボロボロになってしまう先入観がありますが、決してそのようなことはありません。
日本では、丸の内の旧丸ビルの基礎をはじめ、古くは全国各地の城郭の基礎や、17世紀の玉川上水基礎としても用いられています。
杭の先端部が鉛筆のようにとがらせてあるために、基礎地盤の霍乱や土中水圧の上昇を抑制する効果もあります。
鉄やコンクリートの基礎杭と比べ、特に河川敷のような弱粘土層には、松杭は最適で、現代でも通用する工法です。
いずれにしても、当時の日本の土木技術の優秀さを感じさせるニュースです。
それが分からない中国国民は本当に可愛そうです。橋が存在するのは奇跡でも何でもなく、必然であるのです。
しかし、松杭が永年効果を発揮するためには、常に水に浸かった状態でなければなりません。
70年もの間中国の経済成長を支えてきたこの橋の基礎杭も、上流にある南湾湖ダム等が起因となり川が度々干上がるようになっているのであれば、基礎杭の寿命はそれほど長いものではありません。
早急に別の対策を講じるか、撤去する必要があるでしょう。
亀野さん、こんばんは
イタリヤ ベニスの島(都会)全体は当に松杭の上に出来ています。その松はイタリヤ北部のドロミテの山から運ばれたとの事です。(現在のドロミテは岩山です)
最近修築をした東京駅の基礎も松杭であったとの事、松杭の基礎には驚きです。
投稿者 ちのしんいち | 2012年12月 9日 22:25
ちの様
木材の性質を知り尽くして利用してきた先人たちの智慧ですね。
投稿者 kameno | 2012年12月10日 06:50
おじゃまします。興味深く拝読させていただきました。
長い間に河床が流されてしまったのでしょうかね。
本来は治水工事とセットで土砂流出を抑えるんですが…。
投稿者 チョロ松 | 2014年10月 4日 11:52
チョロ松様
流域全体を考えながら行わないとならないのですが、そのような全体を見渡す力が無かったのでしょうね。
投稿者 kameno | 2014年10月 5日 07:55