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文部科学省から放射線量分布等マップが公開されました。
このマップは、東京電力(株)福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の影響が現状どのようになっているかを示した現時点で最も詳細なものです。
放射性物質の飛散状況が斑状態であることが、これまで以上に明確にわかる分布図です。
さらに、この地図では表記しきれない「マイクロスポット」と呼ばれる局所的に線量が高い場所もあるということに留意する必要があります。
今後調査の進捗により、様々なマップが追加されるそうですので時折アクセスしてチェックしていきたいと思います。
このほか、横浜市でも他の東日本地域と同様に小中学校の放射線量の測定が行われています。
近隣の学校からも放射線量を検査した結果が届きました。
更に子どもたちが総合学習で使用している町内の花壇、そして貞昌院のサツマイモ畑についても測定が行われ、結果が保護者に配られました。
放射性物質の影響を正しく理解し、把握することは大切なことです。
無用な心配や風評被害を拡大させることは望ましくありません。
その際にも、冷静に線量の高い場所を集中的かつ早期に除染することによって効果的に線量の低下させることが可能です。
国、地方自治体、地域住民が一体となって取組んでいくことが求められています。
■関連ブログ記事
生活空間における放射線量低減対策について
■文部科学省の放射線量等分布マップの概要
1.放射線量等分布マップ
放射線量等分布マップは、地表面に沈着した放射性物質による住民の健康への影響及び環境への影響を将来にわたり継続的に確認するため、東京電力(株)福島第一原子力発電所から80km圏内は2km×2kmメッシュに1箇所の地点で、80km~100km圏内及びこの圏外の福島県は10km×10kmメッシュに1箇所の地点で、空間線量率を測定するとともに、各箇所で最大5地点の表層5cmの土壌を採取し、核種分析した結果をマップ上に示したものです。
2.放射線量等分布マップ(走行サーベイマップ )
走行サーベイマップは、道路周辺における放射性物質からの影響を詳細に把握するため、東京電力(株)福島第一原子力発電所から概ね100km圏内の国道や県道を中心に走行サーベイ※を実施し、連続的に空間線量率を測定した結果をマップ上に示したものです。
※走行サーベイは、走行している道路周辺の空間線量率を連続的に測定するため、車内に放射線検出器を搭載し、地上に蓄積した放射性物質からのガンマ線を詳細かつ迅速に測定する手法。なお、本調査では、京都大学が独自に開発した走行サーベイシステム「KURAMA」を福島県の協力により使用した。
3.航空機モニタリングマップ
航空機モニタリングマップは、平成23年4月6日以降、文部科学省が米国エネルギー省等と連携して実施してきた航空機モニタリング※の結果等に基づき、各時点における地表面から1m高さの空間線量率及び地表面への放射性物質の沈着状況をマップ上に示したものです。地表面に沈着した放射性物質の影響の概要を知ることが可能です。
※航空機モニタリングは、地表面への放射性物質の蓄積状況を確認するため、航空機に高感度の大型の放射線検出器を搭載し、地上に蓄積した放射性物質からのガンマ線を広範囲かつ迅速に測定する手法。■注意事項
放射線量等分布マップ:各測定箇所における時間あたりの地表面から1m高さの空間線量率(μSv/h)は、市販のGPSを活用して測定地点を特定した上で、時間あたり30μSv以下の空間線量率の場所においては、校正済みのNaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータを使用し、時間あたり30μSvを超える空間線量率の場所においては、校正済みの電離箱式サーベイメータを使用して、測定しています。
また、各測定箇所におけるヨウ素131やセシウム134,137の単位面積あたりの地表面への沈着量(Bq/m2)は、各測定箇所で採取された最大5地点の複数の土壌試料をそれぞれ攪拌した上で、校正済みのゲルマニウム半導体検出器を用いて、核種分析を実施して、それらの結果を平均化したものを使用しております。
放射線量等分布マップ(走行サーベイマップ ):車内に設置したNaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータと接続したKURAMAシステム(Kyoto Univ. RAdiation MApping System)を用いて、道路上(車内)における、時間あたりの地表面から高さ1mの空間線量率(μSv/h)を算出しています。マップ上に示す値は、車内に設置したサーベイメータで計測した空間線量率について、測定車の構造による遮蔽効果やサーベイメータの設置高さ等を考慮した上で、車内及び車外で測定した空間線量率の補正係数として1.3を乗じて算出しています。
航空機モニタリングマップ:ヘリコプターに搭載した高感度の放射線検出器を用いて、1秒間に1回、飛行軌跡直下の地上の地点を中心とした、飛行高度(目標高度:150m~300m)の概ね2倍の直径の円内に沈着した放射性物質から放出されるガンマ線を測定しています。その上で、各地点の時間当たりの地表面から高さ1mの空間線量率(μSv/h)は、上空で測定されたガンマ線の値と地上で測定したサーベイメータの値から、専用のソフトウェアを使用して算出しています。
他方で、単位面積あたりの地表面への放射性セシウムの沈着量(Bq/m2)は、地上で測定されたゲルマニウム半導体検出器の測定結果と地表面から高さ1mの空間線量率の関係から、専用のソフトウェアを使用して算出しています。なお、飛行していない箇所(飛行軌跡上にない箇所)の値は、飛行している箇所で得られた測定値から、内挿法により、算出しています。
なお、自然界には元々宇宙線や地下鉱物、建物、食品などによる放射線があることも知っておく必要があります。
すなわち、放射線がゼロであるということはありえないこと、これまでも私たちはある程度の自然放射線に囲まれて生活しているということです。
図:計算で求めた自然放射線量(地上1m, 今井ほか(2004)の元素分布データ、計算式はBeck et al.(1972)による)(海と陸の地球化学図より)
ベータ線とガンマ線の場合には、全身に均等に吸収されたとき 1グレイ(Gy)=1シーベルト(Sv)と換算できる。
ご無沙汰しております。
現在、「正しさ」を支える根拠の確認作業に追われています。
これだけ専門家の間でも意見が分かれる現状に、素人は振り回されっぱなしです。
こういう情報を頼りにこれからも頑張ります!
投稿者 叢林@Net | 2011年10月26日 17:21
叢林@Netさま
詳細な放射線量分布マップ(外部被曝)の公開と、食料品の全量検査(内部被曝)、特にこの2つを行政主導で進めて欲しいと思っています。
投稿者 kameno | 2011年10月28日 05:36