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2日目の朝、大震災で被害の大きかった沿岸部の埋葬場をお詣りしました。
この地区では、修行仲間のお兄様も御遷化されています。
私たちが訪れた時には、埋葬場にお参りしているご家族もいらっしゃいましたが、他の宗教者はいらっしゃいませんでした。
プレハブの焼香場で慰霊法要を営ませていただき、その後、埋葬されている場所を一箇所づつ読経しながらお線香を供養させていただきました。
埋葬区画には身元不明で番号のみという方もたくさん埋葬されていました。
その場にいらっしゃった市の職員の方に伺ったところ、ここは火葬場建設用地として整地していた場所で、今回の大震災発生後に埋葬場所として変更となったそうです。
新しい区画には、新しく掘られた溝に整然と板が並べられています。
未だ行方不明者が1万人を越えるという現実が、ここにあります。
津波で.児童の7割が死亡か行方不明となった宮城県の石巻市立大川小学校の校庭で13日、犠牲になった児童と教員を供養する集まりがあった。
地元の住職ら僧侶8人がお経をあげるなか、保護者ら約200人が焼香をして冥福を祈った。
遺族から供養を頼まれた住職が、仲間の僧侶に声をかけて催した。
供養を知った多くの保護者も集まった。柏葉照幸校長や市教育委員会の職員も参加した。
卒業間近の孫娘を亡くした女性は「心の区切りはなかなかつかない」と言って涙をふいていた。
児童108人のうち遺体で見つかったのは64人。10人は今も行方不明で、校舎の周辺などでは、この日も捜索が続いた。
(朝日新聞 2011/4/14朝刊社会面)