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2日後の夜に出発します・・・・今回の被災地入りの呼びかけを曹洞宗神奈川県第二宗務所として管内僧侶に呼びかけたところ、14名の若手僧侶の参加と各方面からの生活物資が寄せられました。
被災地の状況は一日一刻変わっていきます。
その求めにしたがい臨機応変に対応できるということも重要なことです。
人的な支援として何が出来るのか、何を必要とされているのか、何度と無く現地とやり取りしながら、行動計画と予定表、宿泊場所の確保、ボランティア保険の準備など、短い時間の内に何とか最低限の体制を整えることができました。
出発は10日夜。
宗務所に集合し、ワゴン車に乗り合い出発。
夜の出発にも関らず、宗務所長、物資を届けてくださった方、多くの見送りを受けて出発しました。
やはり高速道路は部分的に路面の亀裂やうねりがあり、余震の影響で途中から50キロ制限がかけられていました。
11日早朝、仙台南インター到着。
ここで、同じく10日夜に出発している東京宗務所の皆様(9名)と合流。
東京宗務所の皆様は南三陸の別方面に向かいますので、今後の連携と情報交換をさせていただきました。
朝には仙台市内の御寺院様を拝登させていただき、仮眠を取らせていただきました。
夜通し車の中ということも、この仮眠と朝の暖かいお味噌汁で一気に疲れが取れました。
心より感謝いたします。
午前9時より宮城県の僧侶の皆様と合流し、海岸近くの御寺院様へ。
仙台市内の様子は、仙台東部道路より西側から東側(海側)に入った途端大きく変化します。(被災地域は検問があり災害支援車両以外は通行止めです)
地盤より高い位置に盛土で作られている仙台東部道路が「防波堤」の役割を果たし、内陸部の被害がかなり低減されていることがよく判ります。
津波の際は、この盛土の上に逃げて助かった方も少なくなかったそうです。
逆に、海側の地域は、ようやく主だった道路の瓦礫が撤去されているという状況で、手付かずのまま残されている所も多くみられます。
とにかく最低限お寺にお檀家さんがお参りできるように、ということで、地元の僧侶の皆様は震災発生直後から活動されています。
その活動への合流です。
最初にミーティングを行い、班分けを行い、それぞれの場所で作業を進めていきます。
一日目の御寺院様は、↑写真のように高さ約2メートルのあたりまで水の跡が残されています。
建物の中のものは運び出し、境内では土砂、重油などさまざまな残留物を取り除いていきます。
このように、残留物の下には重油の層が境内のいたるところに約10センチほど堆積しています。
これを取り除いていかなければなりません。
4月11日午後2時46分
大震災発生から一ヶ月を迎え、皆、1度作業の手を止め、本堂にて慰霊法要を営みました。
東序側には宮城県僧侶、西序側が神奈川県僧侶。
導師はこの御寺院住職様。
全員長靴・作業着での法要です。
本堂外側にはいつの間にか檀家さんが参列されていました。
作業も一段落。
食事や休憩も皆で取ります。
この時間の情報交換・意見交換がとても大きな意味を持ちます。
それぞれの御寺院様がそれぞれのネットワークを持っています。
寺院・僧侶の持つネットワークは、行政の手の行き届かない部分を埋める重要な役割を果たします。
一日の作業を終えて。
境内の桜は蕾が大きく膨らんみ、今にも咲き出しそうです。
<一日目の速報です。なお、被災地の直接的な写真の公開は控えさせていただきます>