人を育てる活動

ウランバートル市内のGNCとかかわりのある施設を3つ訪問いたしました。

■エコロジー教育センター

政府により設立された施設でしたが、民主化に伴い1997年に政府から国立大学へ移りました。
あえて日本で喩えるなら東京大学大学院理学系研究科附属植物園といったところでしょうか。

ここには、300種以上の植物があり、これだけ多くの植物が一つの場所に見られるところは市内には他に無いそうです。

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ところが、実は昨年この植物園が存続の危機にさらされてしまいました。
市役所を盾にした権力者の1人が、個人の営利目的のためにこのエコロジーセンターの場所を買い取ろうとして立入禁止にしてしまったそうです。

⇒そのあたりの経緯はこちに詳しく書かれています
 エコロジー教育センター(GNCモンゴル)

不条理な行為に対して、国立大学やGNCではメディアを通して市民に、首相、文部科学省大臣、市長への直談判とあらゆる抵抗を図りました。

その地道な努力が実をむすんだのでしょう、私たちが訪れたときには存続の危機から一段落している様子を伺うことができました。
日本からの緑の募金により整備されたこの植物園は、自然教育、小中学校の課外授業、エコ教室などに利用され次世代を育てるばかりでなく、日本とモンゴルの友好の架け橋としての役割も果たしていくことでしょう。


■モンゴル国立音楽舞踊学校

2006年よりGNC植物園、公園づくりプロジェクトの一環としての公園づくりが行われています。
ナランフー学長先生もわざわざ私たちを迎えてくださいました。

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■第108学校(Mongeni complex school)
2005年よりモンゴル桜をはじめ、様々な植物が植えられています。
この学校は国立の教育施設であり、モンゴル人の英才教育の場として6歳から17歳までの1,600人が学んでいます。(学校名のMongeniとは、モンゴル人の天才を生み出すということ)
特に環境教育にも力を入れていて、GNCモンゴルのツオゴさんの農場へのエコロジー体験教育など、様々な活動を行っている学校でもあります。

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一番驚いたことは、108というのは通し番号ではなく、数珠の数ということで仏教的な数字を示しているということ、そして校門に法輪がデザインされているということ。
公立の学校の中に、仏教的思想が根付いているのです。
日本ではまず考えられないでしょう。
夏休みにもかかわらず、ミガー先生からご丁寧な説明をいただきました。


ご案内くださったどの方も、植林を行うこと、環境に関心をもつこどもたちを育てることに心から誇りを感じていることが感じられました。
一つひとつの施設が有機的に繋がることで、モンゴルの、いや地球全体の環境保護活動がうまく進んでいくのでしょう。

投稿者: kameno 日時: 2009年6月22日 16:29

コメント: 人を育てる活動

kameno様
 無事にお帰りでお疲れ様でした。素晴らしい報告、知らなかったことをITによっていち早く伝えてくださる感謝です。
塔婆供養で一本の植樹(使ったら育てるかな?)そして何でモンゴルなのか。などよく分かりました。のどかなモンゴル遊牧民のゲルでの生活私たちの日常に忘れられたものがあるように思います。失われた環境破壊はもちろん一人一人が正さなければならないと思いますが、情報化時代の中でいかに生き生きできて、今日に感謝出来ればどこにいても幸せなのではないでしょうか。きれいな写真をありがとう!!

投稿者 ゼラニウム | 2009年6月23日 18:17

ゼラニウムさん
今回の旅行で一番印象に残ったことは、モンゴルでインターネットを活用してより良い農業の情報を取り入れ工夫している若者たちの姿です。
実践行動の大切さをひしひしと感じました。

投稿者 kameno | 2009年6月23日 21:27

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