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この写真はなんだか分かりますか?
これは以前西伊豆の海で採取してきた海水をトレーの上で少しづつ垂らしながら結晶化させたものです。
きらきら輝いて美しいですね。
ピラミッド形のものや四角い灰皿のような形もあります。
海水の 3.4% は塩分。
塩分の内訳は、
塩化ナトリウム 77.9%
塩化マグネシウム 9.6%
硫酸マグネシウム 6.1%
硫酸カルシウム 4%
塩化カリウム 2.1%
ということで、様々な塩が様々な条件によりこのような模様を造りだしているのでしょう。
写真に見える主な結晶は塩化ナトリウムの結晶であり、立方晶と呼ばれる結晶の中では対称性が最も高いものです。これを塩化ナトリウム型構造(NaCl-type structure)といいます。
単位結晶は立方晶ですが、必ずしもそのまま相似の形で成長するわけではなく、条件により様々な形を取ります。
まるでどこかの都市のようですね。
きちんと立方体に成長した結晶も美しいですけれど、このように混沌としている結晶状態も美しいものがあります。
立方体の細かい結晶が連なった様子は、まるで密集住居群のようにも見えます。
例えば香港にあった九龍城砦。
そういえば九龍城砦は付近で算出された塩を守るために宋代に建造された砦だそうです。
塩という不思議な共通点がありますね。
蛇足ですが、当時の九龍城砦には約3haの中に5万人の人口があったそうです。
畳1枚分の面積に5人が暮らしていた計算です。
凄いですね。
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