福岡佐賀研修旅行6

旅程の最後に、九州国立博物館(福岡県太宰府市)に寄りました。
この博物館は2005年に開館。太宰府天満宮のすぐ裏の丘陵地に建てられています。
「国立博物館」を称する博物館としては京都国立博物館以来、108年ぶりに新設されたもので、国立博物館の中では最大の敷地面積を誇ります。
それにしても大きい!

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西日本鉄道創立100周年記念・九州国立博物館開館3周年記念

『 国宝 天神さま 』 - 菅原道真の時代と天満宮の至宝 -


平成20年9月23日(火)?11月30日(日)
特別展示室


盛りだくさんの展示物が一堂に集められていますが、特に目を引いたのが 国宝 十一面観音菩薩立像 (平安時代・9世紀大阪・道明寺・伝菅公御自作の観音像)です。


国宝 十一面観音菩薩立像(じゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう)
木造 平安時代・9世紀 大阪・道明寺所蔵

大阪府藤井寺市に所在する道明寺の本尊で菅原道真公自作の観音像との伝承を有する。道明寺は、菅原氏の祖先である土師氏(はじし)の氏寺として飛鳥時代に創建された寺である。同寺の縁起には、道真が三尺の観音像を制作し、その叔母である覚寿尼(かくじゅに)に与えたとする説話を伝える。道真は幼い時、母の願かけで命を救われたことから観音様を深く信仰しており、天神さまの本地仏(ほんじぶつ)が十一面観音とされたのはそのことに由来するともいわれる。本像は、当時の中国彫刻の強い影響を受けた9世紀木彫像の優作である。
(九州国立博物館のサイトより、下線部はkameno付記)

現在は、寺院と神社は全く別物という概念が植えつけられてしまっていますが、江戸時代までは神社の境内の中に仏堂があったり、社殿内に仏像が祀られることは普通に見られました。
貞昌院も永谷天満宮の別当でありましたし、そのような寺社は現在でも多く見られます。

日本古来の神道と、外来宗教である仏教が融合し「神仏習合」を形成されたのですが、平安時代には仏教の側面が強くなり、神の本体は仏であるという「本地垂迹説」のような考えも盛んになりました。

天神様の場合は十一面観音と大いに関わりがあります。

「大宰府安楽寺者、贈大相国菅原道真公喪葬之地、十一面観世音大菩薩霊応之処也」 『菅家御伝記』「北野文叢 巻十二」所収

との記載もありますし、『天満宮安楽寺草創日記』には延喜5年(905)道真公四十九日法要の際に観音堂を建立したと記されています。

菅原道真公は幼少の頃病弱であり、大病で重篤に陥った際にお母さんが病平癒を観音様に祈ったところ、一命をとりとめたそうです。母は貞観14年(872)に亡くなりますが、道真公は母の遺言により観音像を建立し、篤く信仰しました。

道明寺の十一面観音菩薩立像は、その際造られたものと伝えられています。

この観音様に対面することが出来ました。
それが今回の博物館を行程に組込んだ一番の理由でもあります。

 

なお、永谷天満宮には、菅原道真公が、自分の姿を鏡に映して自分で刻んだ、日本に三つしかない木像のうちの一体をもつ神社として知られています。
他の二体の道真像は、福岡県・安楽寺と、大阪府・道明寺に祀られています。

『 国宝 天神さま 』は開催期間が今月一杯でしたので、終了間際ということもあり、かなり大勢の人が訪れておりました。


■補記
企画展示・天神様研究所として「みなさまから頂いた天神さま」情報が展示スペースの一角にパネル展示されていました。
永谷天満宮と、なんと貞昌院の情報まで寄せられています。

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投稿くださった かざみどり さん、ありがとうございました。

「みなさまから頂いた天神さま」情報は、インターネットでも閲覧できます

投稿者: kameno 日時: November 29, 2008 12:33 PM

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