世界でたったひとりの大切なあなたへ

20061219.jpg

誰も気づかず ただひとり

あの子は 昇っていく

何もおそれない そして舞い上がる

空に憧れて

空を駆けていく

あの娘の命は

ひこうき雲



今日、ふと空を見上げると、晴れ渡った冬空に、一条の飛行機雲が冬空を貫いていました。
それはそれはみごとな飛行機雲で、東の地平線から西の地平線までずっと続いていました。


冒頭の詞は、言わずと知れた荒井由美の「ひこうき雲」です。

身近に起きた若い女の子の飛降り自殺という重いテーマでありながら、無表情で、かつ無感情で、淡々とした表現方法により、逆に鮮烈な感情を沸き起こさせる名曲です。
本当に悲しいことに直面した時には、人はただ呆然と立ち尽くすだけで、何の感情表現もできないのかもしれません。

最近になって、自殺のニュースをよく耳にするようになりました。

日常的ないじめを受けて、それを誰にも相談できず思い悩み、自らの命を絶つ子も少なからずいるでしょう。
「ひこうき雲」の女の子のように、理由なんか誰にも、もしかしたら本人にさえもわからないこともあるでしょう。

けれども、ただ、一つだけはっきりしていることは、たとえどんなことがあったとしても、いのちは簡単に捨ててはならないということです。

自殺は決して美化されるものではないのです。




今悩みを抱えている人にも、そうでない人にも、お薦めの本があります。
シャリーン・コスタンゾさんが、自分の生まれてくる子どものために書いたメッセージ。
心温まる絵本です。


あなたが生まれた日、


あなたがはじめて小さな息をした瞬間、

世界中が喜びでいっぱいにみたされました。

あなたの誕生日をいわって、生きとし生けるものすべてのものが、

あなたに12の贈り物をさずけました。

あなたがその贈り物を必要とする日のために・・・・・・

(中略)

これらがあなたにおくられた12の贈り物です。

そして、最高の贈り物がもうひとつあります。

それはあなた自身です。

そのことに気づいたとき、

あなたは出会ったことのない数多くの仲間と

むすばれていることに気づくでしょう。


あなたに贈られたものは、

すべての人に等しくあたえられた宝物であり、

それは人々とわかちあえばあうほど、

ゆたかな宝物だということに。

すべてを生かし、生かされ、よろこび、感謝する人生が

あなたのものになりますように・・・


『世界でたったひとりの大切なあなたへ?12の贈り物』 
        (シャリーン・コスタンゾ作 黒井健訳) より一部引用

投稿者: kameno 日時: 2006年12月19日 19:48

コメントを送る