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誰も気づかず ただひとりあの子は 昇っていく
何もおそれない そして舞い上がる
空に憧れて
空を駆けていく
あの娘の命は
ひこうき雲
今日、ふと空を見上げると、晴れ渡った冬空に、一条の飛行機雲が冬空を貫いていました。
それはそれはみごとな飛行機雲で、東の地平線から西の地平線までずっと続いていました。
冒頭の詞は、言わずと知れた荒井由美の「ひこうき雲」です。
身近に起きた若い女の子の飛降り自殺という重いテーマでありながら、無表情で、かつ無感情で、淡々とした表現方法により、逆に鮮烈な感情を沸き起こさせる名曲です。
本当に悲しいことに直面した時には、人はただ呆然と立ち尽くすだけで、何の感情表現もできないのかもしれません。
最近になって、自殺のニュースをよく耳にするようになりました。
日常的ないじめを受けて、それを誰にも相談できず思い悩み、自らの命を絶つ子も少なからずいるでしょう。
「ひこうき雲」の女の子のように、理由なんか誰にも、もしかしたら本人にさえもわからないこともあるでしょう。
けれども、ただ、一つだけはっきりしていることは、たとえどんなことがあったとしても、いのちは簡単に捨ててはならないということです。
自殺は決して美化されるものではないのです。
今悩みを抱えている人にも、そうでない人にも、お薦めの本があります。
シャリーン・コスタンゾさんが、自分の生まれてくる子どものために書いたメッセージ。
心温まる絵本です。
あなたが生まれた日、
あなたがはじめて小さな息をした瞬間、世界中が喜びでいっぱいにみたされました。
あなたの誕生日をいわって、生きとし生けるものすべてのものが、
あなたに12の贈り物をさずけました。
あなたがその贈り物を必要とする日のために・・・・・・
(中略)
これらがあなたにおくられた12の贈り物です。
そして、最高の贈り物がもうひとつあります。
それはあなた自身です。
そのことに気づいたとき、
あなたは出会ったことのない数多くの仲間と
むすばれていることに気づくでしょう。
あなたに贈られたものは、すべての人に等しくあたえられた宝物であり、
それは人々とわかちあえばあうほど、
ゆたかな宝物だということに。
すべてを生かし、生かされ、よろこび、感謝する人生が
あなたのものになりますように・・・
『世界でたったひとりの大切なあなたへ?12の贈り物』
(シャリーン・コスタンゾ作 黒井健訳) より一部引用