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いよいよ本題に入ります。
ある不明確な命題を考えてみましょう。
「あした雨が降る」
これは今日という時点においては真偽の判定が不可能です。
しかし、明日という時点においては真偽が明確になります。
そこで、1/2と矛盾関係にあるもう一つの不明確な1/2を導入し、それぞれをa,bとします。
つまり、
b = ?a 、 a ∨ b = 1
となる関係です。
ここで本質的に、現在時点と将来(不明確な事象が明確になる時点)時点とで考えた時に、
( a = 1 ∧ b = 0 ) ∨ ( a = 0 ∧ b = 1 )
すなわち、a = 1 となりかつ b = 0 となるか、または a = 0 かつ b = 1 のいずれかに帰結されるということになります。
このことから、将来時点に於いては四値問題も二値問題に帰結されるということになります。
四値問題における a ∨ b = 1 というのは将来時点における
( 1 ∨ 0 ) ∧ (0 ∨ 1 ) = 1
と同値であると考えられます。
なぜならば、将来的には雨が降ったか降らなかったかのいずれかの結果がでているからです。
将来的には p1 か p2 のいずれかになるのです。
p(現在時点) |
p1(将来時点1) |
p2(将来時点2) |
1 |
1 |
1 |
a |
1 |
0 |
b |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
これを整理すると、現在真偽不明値 a は、将来真偽値 1 or 0 に帰結され、結局のところ二値論理を考えればすむという話になります。
この理由は、四値論理学が二値論理学と同様にブール束構造をもつからであり、二値論理学の延長線上に位置するからなのです。
「あした雨が降るか降らない」
という命題を考えると、「雨が降る」と「雨が降らない」の間には、互いに否定関係にあることは明白です。
p = a ∨ b において、a と b との間には、相関係数 -1 が成り立ちます。
つまり、次のようなベン図を見ると明白な様に、全ての可能性を網羅しているがゆえに、命題は真であることがいえるのです。
この事は確率論的に考えると更に明白になります。
(以下続く)