仏前結婚式の新たな試み

貞昌院で仏前結婚式がとり行われました。
インターネットで貞昌院を知り、問合せいただいたのが最初ですが、偶然にも新婦のご兄弟が、職場のごく身近なところにいた(当時私の席のすぐ目の前)だったいうことに初まり、様々な面でまさに「縁」を感じさせる結婚式となりました。
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また、結婚式の司会を、職場の同僚のU師にお願いし、差定(式次第)と司会の解説内容を打ち合わせながら、今日の準備を進めてきました。

U師の提案により、式中、 祝寿端坐(瞑想)と、その間のナレーションを行う事とし、その内容から、私の提案で、今年発表された詠讃歌の新曲『まごころに生きる』を「仏教讃歌」として一同で唱和する流れとしました。

ナレーション中、「別れ」とか、「死」という、一般的には結婚式でタブーとされている言葉が出てきます。
しかし、これをあえて用いる事が出来るのが、仏教の寛容性でありますし、楽しい事も悲しい事も、これから一緒に共有する二人へのメッセージとしては一番大切なことであると感じます。

また、南こうせつ作詞作曲の 『まごころに生きる』 にも、同様に「別れ」とか「涙」などのフレーズが繰返されていきます。
実際、式中に、この2つの次第を並べた事により、仏前結婚式の意味を、より深いものに出来たのではないかと思いました。
ナレーションとBGMの相性も抜群に良いです。

お二人の新生活に幸あらんことを心よりご祈念いたします。




【式次第】
一、入  場・・・・・父母、親戚、来賓、新郎新婦、式師
一、開式の辞・・・・・司会者
一、献香三拝・・・・・式師・一同合掌礼拝
一、本尊上供・・・・・読経・般若心経
一、啓白文捧読・・・・式師
一、洒水潅頂・・・・・式師
一、寿珠授与・・・・・式師
一、三帰礼文・・・・・式師主唱・一同唱和
一、盃  事・・・・・三三九度、新郎新婦・父母、親戚固めの盃
一、誓約文 ・・・・・新郎新婦
一、報恩焼香・・・・・新郎新婦
一、式師示訓・・・・・式師 
一、祝寿端坐・・・・・一同端坐 
一、仏教讃歌・・・・・まごころに生きる・一同唱和
一,祝三拝 ・・・・・式師・一同合掌礼拝
一、閉式の辞・・・・・司会者
一、式師退場 

 

 

【祝寿端坐】 瞑想3分間 (BGM:まごころに生きる・インストロメンタル)
幾重にも幾重にもつながる存在の、その連なりの中で、お二人は出会われました。
<中略>
生きるということは、私たちにとって最も基本的な願いです。しかし、全てが移り行くこの世のなかでは、その願いのことごとくが裏切られます。老い、病、そして死。それは「人間の悲しい重荷」ということができるかもしれません。
しかし、人は悲しみを分かち合うことで、慈しみを持つことができます。そして、慈しみを、相手に求めるだけではなく、お互いに与え合うことができるのです。
人は慈しみを与えることで、「悲しい重荷」を共に背負うことができるのです。
出会い、分かち合い、与え合う。そのような人のことを仏教では「よき友」と呼びます。
お釈迦さまは「よき友と出会うことは、人生の初めでも、半ばでもない。それは人生のすべてである。」と教えてくださいました。
お釈迦さまの前で結婚式を挙げるということは、夫婦となるというだけではなく、同じ人生を歩む、何ものにも代えがたいよき友を得ることでもあるのです。

   ↓

【仏教讃歌】 一同唱和

まごころに生きる  作詞・作曲 南こうせつ

1、そよ吹く風に小鳥啼(な)き 川の流れもささやくよ
  季節の花は、うつりゆき 愛しい人は 今いずこ
  ほほえみひとつ、涙ひとつ
  出逢いも別れも 抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう

2、広がる海は はてしなく 全ての命 はぐくむよ
  人の心も おおらかに 互いを敬い信じ合おう
  ほほえみひとつ、涙ひとつ 
  出逢いも別れも 抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう

3、幼い頃に 抱(いだ)かれた 温もり今も 忘れない
  この世でうけた 幸せを そっとあなたに ささげましょう
  ほほえみひとつ、涙ひとつ
  出逢いも別れも 抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう



以下、結婚式のスナップ写真です。
合間合間に撮影させていただきました。

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投稿者: kameno 日時: 2006年10月 9日 23:34

コメント: 仏前結婚式の新たな試み

菩提寺をはじめ当地の曹洞宗のお寺では仏前結婚式で般若心経をお読みしますが、お経の中にも「苦」、「離」、「死」という言葉が出てきます。夫婦って生涯苦楽を共にするわけですから、華やかな中にも核心をつく部分があって然るべきですね。結婚するという自覚を持たせるためには「忌み言葉」は不要です。

投稿者 天真 | 2006年10月23日 19:12

全く同感です。
人生における四苦八苦をも分かち合うことが、夫婦の絆を強くしていくのですから。

投稿者 kameno | 2006年10月25日 06:51

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