雨の呼び名にもたくさんあります

前線を伴なった低気圧が、日本海と本州の南岸沿いを北東に進んでいる影響で、午後から本格的な雨模様となりました。

雨は、人間にとって鬱陶しく感じることが多いのですが、春を待ちわびる植物たちにとっては、まさに恵の雨でもあります。

【↓是非拡大してみてください。雨筋が見えます】
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春、花が一斉に咲く時期に降る雨は、華雨(かう)と呼ばれます。
また、咲き出した花々に勢いを与える力を与える 育花雨(いくかう)など、今の時期の雨にも様々な呼び名が残されています。

御降り おさがり 元日、または三が日の間に降る雨や雪のこと。
天泣 てんきゅう 晴れわたった空から降る雨。遠くに流れた雲からの雨が蒸発しながら降る。
華雨 かう 花がいっせいに咲くころの雨
育花雨 いくかう 咲き出した花々に力を与える雨。
草の雨 くさのあめ 山野に萌える草たちに降りそそぐ春の雨。
蛙目隠 かえるめかくし 春、農作業の始まる頃に降る雨のことを、新潟県。
青梅雨 あおつゆ 初夏の梅雨で、木々を鮮やかに濡らす雨
山廻り やまめぐり 向こうの山に雨を降らせていた雲がこちら側に廻って雨を降らせる山の時雨。
催花雨 さいかう 菜の花のころに、花が咲くのを催促するようにしとしと降り続く雨。
銀竹 ぎんちく 矢ではなく、竹のように見える大粒の激しい夕立。
秋霖 しゅうりん 秋の長雨。
猫毛雨 ねこんけあめ こまやかな雨を猫のやわらかな毛にたとえたもの。 佐賀県、宮崎県。
軽雨 けいう 小糠雨のような、雨脚もこまかく静かにそそぐ雨。
化雨 ばけあめ 晴れているのに降ってくる雨。天気雨。島根県隠岐。
親方雨 おやかたあめ 夜の間だけ降り、朝はからりと上がる雨。 京都府。 
秋さづい あきさづい 稲収穫のころに降り続く長雨。新潟県。
虎が雨 とらがあめ 陰暦五月二十八日に降る雨のこと。曽我物語に由来。

日本人は雨を単なる気象現象として捉えるのではなく、特別な愛着を持っていたのでしょう。
自然現象に対してこれだけ豊かな名前がつけられている国は他にはありません。

境内に咲く梅の花にとっても、まさに育花雨となっています。


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足元にはふきのとうが次々と芽を出しはじめました。
瑞々しく雨粒を湛えています。

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おすすめの本

『雨のくに』 佐藤秀明(著)
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雨のことば辞典』 倉嶋厚(著)
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『雨の名前』 高橋順子 佐藤秀明(著)
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投稿者: kameno 日時: 2006年2月26日 17:43

コメント: 雨の呼び名にもたくさんあります

耳よりな情報、いつも有難うございます。とてもタイムリーです。

投稿者 tera | 2006年2月28日 17:48

teraさん、コメント有難うございました。
いよいよ春を実感できるようになりました。
今年の桜は少し早くなるとのこと。一気に華やかになりますね。

投稿者 kameno | 2006年3月 2日 07:16

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