8月盆の時節を迎えました。
新盆をお迎えの方を中心に棚経で回らせて頂いておりますので、よろしくお願い致します。
さて、2005年のブログ記事 まごころに生きる で、2006年の梅花流全国奉詠大会(北海道大会)に合わせて発表された新曲「まごころに生きる」について書きました。
当時、宗務庁に勤務しておりましたので、幸運にも宗務庁に来庁された南こうせつ氏の新曲完成披露に立ち会うことができました。
(写真は「まごころに生きる」新曲披露の南こうせつ氏 2006年12月)
曲名の「まごころに生きる」は「平成16年度布教教化に関する管長告諭・布教方針」に示されたテーマです。
管長告諭・布教方針をコンセプトにした御詠歌の新曲が「まごころに生きる」です。
南こうせつ氏は、大分県の曹洞宗寺院で生まれ育ちました。
その機縁もあり、曹洞宗の基本的な教えである<無常><同事><利行>をわかりやすい歌詞と親しみやすい楽曲で表しています。
「まごころに生きる」 作詞・作曲 南こうせつ
1.<無常>
そよ吹く風に小鳥啼き 川の流れもささやくよ
季節の花はうつりゆき 愛しい人は今いずこ
ほほえみひとつ涙ひとつ 出逢いも別れも抱きしめて
生きてる今を 愛して行こう2.<同事>
広がる海ははてしなく 全ての命はぐくむよ
人の心もおおらかに 互いを敬い信じ合おう
ほほえみひとつ涙ひとつ 出逢いも別れも抱きしめて
生きてる今を 愛して行こう3.<利行>
幼い頃にいだかれた 温もり今も忘れない
この世でうけた幸せを そっとあなたにささげましょう
ほほえみひとつ涙ひとつ 出逢いも別れも抱きしめて
生きてる今を 愛して行こう
詠讃歌は拍速40-50程度のゆったりした曲がほとんどですが「まごころに生きる」は拍速70位、実際は80程度で歌われます。
詠讃歌としては「速い」曲ですね。楽譜には「明るくおおらかに」という指定があります。
とても良い曲なのですが、一般の方には聴く機会があまり無いと思いますので、初音ミクver.を作成してみました。
お盆のこの時期に、歌詞に込められた意味と合わせて「まごころに生きる」を味わってみては如何でしょうか。
梅花(梅花流詠讃歌=御詠歌)は、昭和27年、道元禅師700回大遠忌に創立され、以後、日本全国はもとより、海外でもその根が広がっています。