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島原よりフェリーにて熊本に渡りました。
熊本では、まず大慈寺様に拝登させていただきました。
大慈寺は、大本山永平寺の四門首(代表的な末寺4か寺=宇治の興聖寺、大野の宝慶寺、加賀の大乗寺、そして肥後の大慈寺)の4大末寺の一つであり、弘安元(1278)年、寒巖義尹禅師によって開創された名刹です。
寒巖義尹禅師は、道元禅師の高弟であり、宋に二度渡り研鑽を積まれ、帰国後、安国山聖福寺に住した後、肥後の地に如来寺、大慈寺を開創され、九州地方における曹洞宗の基盤を築かれました。
また、順徳天皇の第三皇子でもあったために、明治時代初期の廃仏毀釈の影響はさほど受けず、境内には神仏混合のまま現在まで受継がれています。
但し、伽藍は正平、永正年間、その後天文9(1540)年の戦乱、明和年間と度重なる火災に見舞われました。
一時荒廃しまった時代もあったそうですが、大正時代には澤木興道老師が講師として入られ、また昭和60年にはかつての伽藍様式にて再建されています。
仏殿に鎮座されます釈迦牟尼佛。
見上げると天井絵が見事です。
十大弟子の残り8人は現住職により建立され、佛殿正面(一枚目の写真)に祀られています。
法堂。本尊様は釈迦三尊佛です。
稲荷堂にて。
なお、愛知県の豊川稲荷妙厳寺は、大慈寺の流れを汲む寺院です。
戦時中供出から免れた梵鐘1287年のもので、重要文化財に指定されています。