地盤沈下の現状

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ここは、東日本大震災発生前は、海ではなかった場所。

 

木の屋での缶詰の洗浄作業は、この日は午後2時過ぎに終了となりました。
何故まだ日も高いのに作業を終えなければならないのかというと、

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昼過ぎから木の屋の前の道路脇側溝から水が溢れ出してきて

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まもなく道路がこのように冠水し始めました。
この日は午後3時ごろに大潮を迎えるのです。


東日本大震災では、沿岸の広範な地域で地盤沈下が発生しました。
国土地理院のGPS測位による速報では石巻市・牡鹿半島で120cm、女川町で89cm、気仙沼市で74cm、岩手県陸前高田市で84cm、大船渡市で73cmの沈下が確認されています。

「もう、今日の作業は終了なので、象徴的な場所をご案内します」
木の屋の社員Aさんの車で各所を案内していただきました。

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石巻漁港の周辺も地番沈下が著しく、主要道路(それも全車線ではなく一部車線)には砂利が敷かれて嵩上げされています。
砂利が敷かれていない部分は、このように海水の浸水が見られます。
台風と大潮か重なった際にはさらに嵩上げ道路も冠水し、被害が拡大してしまうそうです。

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↑この場所は、かつては中央分離帯付き片側2車線の道路でした。

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木の屋・石巻水産だけではなく、沿岸部の工場群の復興のためには
・工場を一旦更地にする
・敷地全体の土地を嵩上げする。
・その工程が終了してから工場を再建する
という、長い道のりがあります。

 

自治体によって応急の防潮堤が造られ、大型排水ポンプで排水処理を行っているそうですが、抜本的対策としての土地の嵩上げは、ほとんど手がついていない状況です。
地盤沈下による浸水で、工場再建のめども立てられず、マルハニチロ傘下の工場が既に閉鎖されてしまったり、他の工場でも撤退する動きも出始めています。



石巻水産を例にとれば、標高の高い場所にある工業団地に工場用地は確保してあるけれども、水産加工に必須である排水ができない場所であること、港から離れているために完全移転は難しい。
途方も無く長い道のりであるけれども、漁港近くのこの場所に工場を再建することを目指します、力強く語られました。


漁港では、仮設魚市場の建設が始まっていました。

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国により、自治体により、一刻も早い具体的な対策が行われ、復旧復興が進みますことを期待します。
そして長い目での支援が何より求められています。

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投稿者: kameno 日時: 2011年10月28日 05:18

コメント: 地盤沈下の現状

亀野さん、おはようございます。
昨今のマスコミ報道はタイの洪水浸水の事ばかりです。自分達の国内でも大潮の為に今回の地震による地盤沈下により、浸水被害を受けている所があるのですね。今回の地震による地盤沈下は当に子供の身長程の高さに匹敵するのですから、当然と言えば当然ですが、早急な対策処置が一日も早く取られる事が望まれます。タイの浸水被害を他山の石としないで、対応策を講じる事を政治と行政に関わる方々へ期待いたします。

投稿者 ちのしんいち | 2011年10月28日 09:35

ちの様
タイの洪水も外国のことと無関心ではいられませんし、心からお見舞い申し上げ、支援も必要と思います。
三陸沿岸の浸水地域は、その水が海水であるということが厄介です。住宅地では潮見表が必須で、通勤や登下校、日常の生活にも大きな支障をきたしています。
抜本的な対策は地盤を高くすることしか無いのですが、既存の建物があるうちはそれも困難です。
まずは、行政主導で復興の方針を早急かつ明確に打出していく必要があると感じます。

投稿者 kameno | 2011年10月28日 09:56

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