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モンゴルを旅行中に幾つかの遊牧民の家・ゲルを訪問する機を得ました。
冷蔵庫が無いために、絞られた乳は火にかけられ、沸騰させます。 このほか、マントウ(蒸しパンのようなもの)などを戴きました。 天窓には干し肉が吊るされていました。 これも冷蔵庫に頼らない自然の智慧ですね。 このようにしてみると、ゲルの生活はかなり地球環境に易しいものであるということがわかります。 ゲルの中から、ドア越しに放牧されている羊やヤギの群れを眺めながらお茶とお菓子を戴いていきます。 旅して情報から隔絶された世界にいて、改めて「幸せ」とは何かということを考えてみました。 幸せを図る指標の一つに
GNH(Gross National Happiness)があります。 この指標はブータンの国王が政治的判断を行う際の指標として考案したものであるといいます。 GNHで定められた国民総幸福度を図る指標は次のとおり。 ・living standard(基本的な生活)
しかし、経済的な発展が経済格差や環境破壊や文化の喪失につながるというのは一理あります。
右にその結果を書いてみました。 日本は残念ながら第90位。 「幸せ」だと感じている人が少ないのですね。 都市難民の増加や経済格差の拡大など深刻な経済問題を抱えるモンゴルのほうが、何故清潔で豊かに見える日本よりも「幸せ」を感じる人の割合が多いのか。 |
Nation SWLS Score |
これは、同じ日に行われる予定の戸塚・善了寺キャンドルナイトと同時刻にモンゴルで行うという約束を実行したものです。
キャンドルナイトの目的の一つが「便利な文明社会にどっぷりつかっている現状をいま一度振り返り、ろうそくの温かくやわらかい明かりに集まった家族、友人、皆と語り合うことによって、日常生活に還元していくこと」であるとするのなら、 SWLS指標の高い国ではあえて必要の無いムーブメントなのかもしれませんね。
亀野さん、こんばんは
この「幸せ」と「ストレス」とは逆相関にあると思います。
最近は「スロ?ライフ」と言う言葉もありますが、人の営み全てに亘って、「幸せ」を実感できる環境を大変に羨ましいと感じます。大変に貴重な5日間でしたね。
投稿者 ちのしんいち | 2009年6月21日 21:53
お帰りなさいませ。
>何故・・・幸せ」を感じる人の割合が多いのか
家族の絆の強さだと思います。
日本では、なぜか近頃親子の情愛が薄いよう感じるのです。
その背景には、戦後の誤った学校教育や家庭における宗教教育の不在があるのではないでしょうか。
核家族化にともない、お年寄りが采配を振るう家庭内の様々な行事がされなくなり、目に見えないものが否定、或いは無視されることにより子供の心の豊かさがなくなる。
その子供たちが大きくなって、心の豊かさを持たない大人が子供を産む。これでは、幸福そのものの意味さえ解らなくなるのではないでしょうか。
投稿者 うさじい | 2009年6月22日 07:57
ちの様
>大変に貴重な5日間でしたね。
まさにその通りでした。
うさじい様
ゲルの中は家族の絆を強める空間でありますし、子どもたちも家族の一員として責任ある仕事を任されています。言い換えれば子どもたちがいることによって遊牧民の生計が成り立っているともいえます。そのことを実感しました。
対し、本文中追記で記載した「キャンドルナイトの目的」を敢えて示さなければならない社会もあるということも考えさせられるものがあります。
投稿者 kameno | 2009年6月23日 04:32