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2019年10月 3日
横浜市から下記のような調査書類が届きました。
寺院などの古い建築物は、現在使用禁止されているポリ塩化ビフェニル︵PCB︶を含む電器機器を設置してある可能性があるので、その調査票を送付しているのでしょう。
PCBについての詳細は、経済産業省のサイトをご参照ください。
古い工場やビルをお持ちの皆様へ︵チラシ︶︵PDF形式‥1,662KB︶
ポリ塩化ビフェニル︵PCB︶は、その優れた絶縁性能から、昭和40年代まで、主に電気機器の絶縁油として使用されていました。その後、1968年︵昭和43年︶のカネミ油症事件をきっかけに、人の健康及び生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質として、国内での生産・輸入が禁止されるとともに、PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法︵PCB特措法︶が制定され、これに基づいてPCB廃棄物の確実かつ適正な処理を推進することとされました。
特に高濃度PCB廃棄物の処理については、中間貯蔵・環境安全事業株式会社︵JESCO︶の全国5箇所の処理施設において、地元関係者の皆様の御理解と御協力の下、PCB廃棄物の処理が行われており、その処理期限は、北九州事業エリアのトランス・コンデンサが最も早く平成30年度末に到来します。この計画的処理完了期限内での処理を確実に完了させるため、環境省の﹁PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会﹂において、高濃度PCB使用製品の使用の確実な廃止と高濃度PCB廃棄物の処理促進について検討され、平成28年2月8日に﹁PCB 廃棄物の期限内処理の早期達成に向けた追加的方策について~確実な処理完了を見据えて ~﹂がとりまとめました。この検討結果を受けて、PCB特措法が改正され、平成28年8月1日に施行されています。
また、低濃度PCB廃棄物については、無害化処理施設認定事業者等での処理が可能であるところ、処理事業者の増加による処理体制の充実や処理料金の低減に向けた取組みを進めるとともに、平成29年3月には、使用中の微量PCB含有機器についての新たな処理方法として平成27年3月に策定・公開した﹁微量PCB含有電気機器課電自然循環洗浄実施手順書﹂を改正するなど、処理方法の多様化を行っています。
PCB機器の処理促進について︵経済産業省のサイトより︶
PCBがなぜ禁止されたのかというと、昭和43年に起きた﹁カネミ油症事件﹂などにより、脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、様々な症状︵吹出物、色素沈着、目やになどの皮膚症状のほか、全身倦怠感、しびれ感、食欲不振など︶を引き起こすことが報告されたからです。
なお、貞昌院では、すでにすべての照明機器をLEDに変えています。→ 蛍光灯LED化備忘録(2013.1.26のブログ記事︶
この時に、一番古そうな照明機器のラベルには﹁PCBを使用していない﹂ことが明記されていましたので、貞昌院ではPCBに関する該当機器は無しということになります。
冒頭の調査票には、PCB機器無しと回答して返送しました。
このブログ記事をご覧いただいているご寺院様で、古い照明機器を使用している可能性がある場合は、一度点検されることをお勧めいたします。