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2014年12月25日
12月21日、23日と立て続けにイベント関連の騒動が続きました。
まずは、12月21日開催予定だった﹁東京・荒川マラソン﹂です。
荒川マラソン中止騒動 主催団体は2013年もずさんな大会運営
東京・江戸川区で予定されていたマラソン大会が急きょ中止になった問題で、主催する団体のさらなるずさんな実態が浮かび上がってきた。
21日、東京・荒川のランニングコースには、立ち尽くす人や、座り込んでしまう人の姿が見られた。
そして、1人の男性が現れるとランナーたちが取り囲んだ。
その男性は﹁(12月)19日の段階で、ここの使用許可を得られていないことが発覚しておりまして。銀行振り込みで、返金させていただければと考えております﹂と話した。
一方で、申し込みしたランナーは﹁信用できないからさ。申込書持っているから、(今)返して﹂と詰めかけた。
荒川の河川敷のコースで開催される予定だった﹁東京・荒川マラソン﹂。
ところが、開催2日前に突然中止となり、スタート地点には中止を知らない100人近いランナーが集まり、現場は騒然となった。
参加予定だったランナーは﹁本当にたった今知りました。ショックですよね、こんなの詐欺ですよね﹂と話した。
21日に開催予定だった東京・荒川マラソンは、平井大橋をスタートして、荒川の河川敷を走るコース設定だった。
現場に1人で現れたのは、主催団体の代表者を名乗る男性。
主催者の男性は21日、﹁申請ができているという認識だったが、直前になって、区から﹃できていない﹄と連絡いただいた﹂と話した。
代表者の男性によると、主催者はわずか3人。
参加費は、フルマラソンで1人4,000円。
およそ1,500人のランナーから、参加費およそ500万円を集めたが、コースの許可申請をしておらず、担当するスタッフとは連絡が取れない状況になっている。
主催者の男性は﹁(金稼ぎが目的?)というわけではない。とりあえず(マラソン)大会を一度開いてみて、どういうふうにできるか、体験してみたかった﹂と話した。
﹁体験してみたかった﹂と話す代表者の男性。
参加予定だったランナーは﹁素人なので、2カ月くらいで(練習)してきた。記録を成し遂げたいということもできなかった残念さも当然あります﹂と語った。
このランナーは、日ごろの練習の成果を見せられなかった無念さ、主催者側の運営態勢にも疑問を投げかけた。
参加予定だったランナーは﹁普通、ボランティアの方とかも、かなり呼んで、100人くらいいるはず。もしかしたら、詐欺ではないかと﹂と語った。
主催者の団体名は﹁NPO団体 黎明(れいめい)﹂。
NPO(民間非営利団体)とあるが、都道府県などの認可を受けたNPO法人ではない。
主催者のウェブサイトに記載された所在地に行ってみると、そこに主催者の団体の名前はなかった。
バーチャルオフィスを借りていたという。
そのバーチャルオフィスの担当者に話を聞いてみたところ、そのNPO団体の関係者に、直接会ったことはないという。
このバーチャルオフィスとは、事務所開設に最低限必要な住所や電話番号などをレンタルできるサービス。
問い合わせの連絡は、携帯電話などに転送される仕組みとなっている。
主催者は、2カ月前の10月から大会を企画したというが、マラソン大会を運営するイベント会社によると、今回の荒川マラソンと同じくらいの規模であれば、通常、遅くとも4カ月前から準備が必要だという。
代表者の男性は、その後のFNNの取材に対し、﹁過去に10回ほど主催したことがある﹂と回答した。
2013年6月には、京都で﹁古都・嵐山マラソン﹂を開催していた。
ところが、参加者がインターネット上に書き込んだレース後の感想では、﹁道幅わずか2メートルほどのサイクリングコースで折り返したランナーと、あわや正面衝突の危機﹂、﹁ゼッケンが普通のコピー用紙。数km走ったら、汗で破れて全く意味がない﹂などと、ずさんな運営状態を指摘する声があがっていた。
東京・荒川マラソンにエントリーしたランナーは﹁マラソンはやりなんでね。安易にやられると...﹂と語った。
主催者側は、参加費について、1月中旬ごろから返金するとしているが、返金方法については検討中としている。
︵フジテレビ系︵FNN︶ 2014年12月22日)
実に胡散臭い話ですね。
これだけの規模のマラソン競技なのに運営スタッフは僅か3名。
さらに、運営団体も﹁NPO﹂という名前がつく﹁任意団体﹂とのこと。
公式サイトを見ても、胡散臭さがあふれています。⇒公式サイト 東京・荒川マラソン
こういう競技は、事前にお金を払ってエントリーすることが普通ですから、陸上競技サイトに掲載されていた情報を信じて多くの方が申し込んだようです。
参加費はフルマラソンで1人4,000円で、約1,500人のランナーからおよそ500万円が集められていたそうですが、競技の準備はもちろんのこと、道路使用許可申請もしておらず、担当するスタッフとは連絡が取れない状況になっていそうです。
主催者をつぶさに調べてみると
•サイトが稚拙なつくり
•競技名や団体名が誤解を招く
•過去にきちんとした開催実績が無い
•競技定員が異常に多い
•締切が競技間際である
•ゼッケンや参加者への参加通知が無い
•ボランティアの募集が無い
•主催団体の住所がレンタルオフィス
など、よくよく注意すれば気づくようなことが多いのですが、それにしても困った話ですね。
さらに、もう一つの話題です。
東京の街をサンタで埋め尽くすはずだった﹁サンタクロースミュージックフェス﹂、事前の告知イメージと内容があまりにも違いすぎて炎上中
12月23日にお台場で開催されたイベント﹁サンタクロースミュージックフェス﹂が炎上しています。参加者からは﹁酷すぎる﹂﹁金返せ﹂といった声も。
﹁サンタクロースミュージックフェス﹂は﹁最大10,000人のサンタが集まる!!﹂﹁東京の街がサンタクロースで埋め尽くされる﹂などとうたったラン&パーティイベント。参加者はサンタのコスプレで仲間たちと約1~2キロを移動し、ゴールした後は音楽を楽しみながら、ダンスや食事、交流が楽しめる――というものでした。
しかし実際に参加してみると、集合場所からゴールの公園までは約1時間︵推定約5キロ︶。しかも行き方は参加者まかせで、途中にイベントやチェックポイントなどはありませんでした。また﹁ミュージックフェス﹂とうたいながら、ゴールの公園にあった音響機材はMacBookと小さな外付けスピーカーのみ。これではあまりにひどい――と、ゴールした参加者は唖然︵あぜん︶としたそうです。
主催団体によると、実際の参加者は500人ほど。ネットで騒がれている点について聞くと、移動距離については﹁そこは突っ込まれても仕方ない﹂と認めつつ、﹁音楽フェスではなかったのか﹂という声については﹁フェス=お祭りという意味であって、何万人も集まるようなイベントという意味ではなかった﹂﹁︵ゴール会場が︶公共の公園なので、大きな音を出すと迷惑になってしまう﹂との回答でした。また食べ物についても、﹁もともと無料とも有料とも書いてなかった﹂としています。
︵ITmediaねとらぼ 2014/12/24︶
こちらは、実際に開催はされたものの、その内容や運営があまりにもひどすぎて、騒動になっているというものです、
公式サイトをご参照ください。⇒サンタクロースミュージックフェス 実行委員会
こちらも、公式サイトをよくよく注意深く見れば、胡散臭いものであるということが分かるのですが、それでも500人も事前に料金を払って申し込んでしまったんですね。
とすると、やはり100万円前後のお金が動いている訳ですね。
﹃日経Woman﹄なんかも、事前にこんな紹介記事なんかを書いてしまっています・・・・・
1万人のサンタがお台場を走る! 話題の﹁サンタクロースミュージックフェス﹂︵日経woman 2014年12月18日︶
しかし、こちらの﹁サンタクロースミュージックフェス﹂の方については、掲げた理想と大きくかけ離れていたとはいえ、一応予定通り開催されたわけですから、後で騒いでも返金は難しいかもしれないですね。
今後は、このように運営主体がよくわからなかったり、未熟だったりというイベントがインターネットやSNSなどで告知されることも増えていくでしょう。
それ故に、よくよくイベントの内容を吟味する姿勢が必要だということを学ぶ事例でありました。