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2014年11月29日
葬祭マネジメント学科のある専門学校で講義をさせていただきました。
︵各宗派の講義があり、今月は曹洞宗︶
2011年度から受持っており、今年度が4年目に入りました。
﹁仏教と葬儀﹂
概ね次のような内容で行なっています。
内容
1.紹介
2.各宗派の教義の基本と死後感、本尊、荘厳、法具の配置など
3.曹洞宗の特徴
4.曹洞宗︵貞昌院︶の葬儀の考え方と構成
5.戒名、法名、法号等の意味
6. 葬儀・法要の意味、享年と満年齢の違い、六曜について
7.葬祭事業者として働く方へのお願い
8.これからの葬祭事業に思うこと
年々、若い世代が増えています。
頼もしい限りです。
この中で、特に未来の葬祭業を担う方にお願いと思いを時間を掛けてお話させていただきました。
今回は特に、寺院と葬祭業者との普段のコミュニケーションの大切さに重点をおきました。
■葬祭事業者として働く方へのお願い
︵1︶人の最大の出来事︵生老病死︶として、故人と喪家に対して心を込めて対応して欲しい。
︵2︶宗教性︵各宗派の教義、地域の風習︶への理解と、司祭者︵導師︶とともに厳粛な葬儀執行をお願いしたい。宗教性の中心に入り込むことは避ける。
︵3︶正しい情報の提供とアドバイス。
喪家が菩提寺を持っているかの確認を確実に行い、早期に菩提寺に連絡を行って欲しい。
近年、寺院を持たない、葬儀だけを執行する僧侶があり、その後の法事や埋葬の面倒を見ないということによるトラブルが多くある。
葬儀の意味を捉え、むやみに簡略化しない。
︵4︶信頼のおける関係業種との絆を大切にして欲しい。寺院、住職との普段からの意思疎通など。
■これからの葬祭事業に思うこと
従来の死に臨んでの告別披露、弔問外交、格式の誇示などのような葬儀の形態は消滅しつつあります。
また、かつて近所、講中などで世話役を中心に行ってきた葬儀、葬列などもほとんど見られなくなりました。
その役割を担っているのが葬祭業です。
これからは合理的に、かつスリムに経費を削減した質素な形式の葬儀が増えていくことが予測されます。
通夜無しの一日葬、炉前のみ、戒名無し、無宗教、散骨など、時代の変遷により様々な選択肢が増え、加速化される中で、生前に関ってきた家族、親族、職場、地域社会との縁を簡単に省略してよいものかどうかも考えなければならないでしょう。
魂としての﹁いのち﹂について学び、遺された者へのグリーフケアをどのようにするべきなのかを考える必要があります。
葬祭に関係する業種に従事する人は真の安らぎを求める道について真摯に取り組んでいって欲しいと思います。
これから資格取得に向けて学びをすすめていってください。
いつか現場でお会いしました際にはよろしくお願いいたします。