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2013年10月 9日
風景写真のピントの合う範囲を意図的に変えて、﹁ミニチュア﹂﹁ジオラマ﹂的な錯覚を起こす写真を撮影・作成することができます。
これをチルト︵ティルト︶シフト撮影といい、﹁フェイク・ミニチュア﹂(faked miniatures)と呼ばれる技法です。
通常は、チルトシフトレンズを使って撮影します。
ティルトシフトレンズ︻英︼tilt-shift lens
ティルトシフトレンズとは、カメラのレンズの一種で、レンズを水平方向・垂直方向に移動させることで、いわゆるアオリ撮影を可能にするレンズのことである。 通常、高い建物などを近くから撮影する場合は、遠近法が影響してしまうため、全景を歪みなく撮影することは難しい。このとき、シフト機構と呼ばれるレンズの上下移動が可能なレンズを用いると、レンズの光軸と撮像面︵フィルムや撮像素子の感光面︶を意図的にずらして逆の歪みを発生させ、結果として像の歪みを補正することができる。
また、ティルト機構ではレンズを斜めにすることで光軸を傾け、それによって、ピントの合う範囲をコントロールすることが可能となる。 ティルトシフトレンズは元々、高度なアオリ写真を撮影することができる特殊レンズとして人気を得ているが、最近では、アオリ撮影を逆に利用してピントやパースを意図的にずらし、被写体をミニチュア風の遠景として写す手法が注目を集めている。 ティルトシフトレンズの代表的な製品としては、キヤノンのTS-Eを挙げることができる。
︵IT用語辞典バイナリ より︶
チルトシフトレンズは高価であり、趣味で﹁ミニチュア﹂﹁ジオラマ﹂的な写真を撮影するために購入するには敷居の高いレンズです。
けれども、Photoshopを使えば、比較的簡単にチルトシフトレンズと同じ効果を実現することができます。
例として、貞昌院駐車場の写真を加工してみます。
︻手順︼
︵1︶写真全体をトーンカーブで画像のコントラストをつけ、﹁フィルタ﹂→﹁シャープ﹂でシャープにします。
︵2︶クイックマスクモードに切り替え、グラデーションツールでピントを合わせたい部分にグラデーションをかけます。
︵3︶クイックマスクモードを解除し、選択を反転します。
︵4︶﹁ぼかし﹂﹁レンズ﹂を適用します。
︵5︶選択を解除。
︵6︶彩度を上げて、ミニチュア感を上げます。
すると、このようになります。
人間の目は、風景のように遠くのものを見るときは、全体に焦点があった光景として認識します。
反対に、近くのものを見るときには、対象物のみに焦点を合わせようとします。
この原理を利用して、全体に焦点が合っている写真の一部以外をぼかすことにより、あたかも近くにある光景だと脳を錯覚させるのです。
手軽にこのような写真が作成できるのはいいですね。
今回の事例は、かなり適当に作成したお手軽写真ですが、チルトシフトレンズを使って本格的に撮影すると次のような素晴らしい作品が出来上がります。
darwinfish105さんによる LITTLE TOKYO という動画です。
素晴らしいの一言です。
是非チルトシフトレンズの生み出す世界をご覧ください。