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2013年9月14日
イプシロン、打ち上げ成功…搭載衛星を分離
宇宙航空研究開発機構︵JAXA(ジャクサ)︶の新型ロケット﹁イプシロン﹂が14日午後2時、鹿児島県肝付町(きもつきちょう)の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた。
同3時過ぎ、搭載した衛星を分離し、打ち上げは成功した。
日本の新型ロケットの打ち上げは2001年の﹁H2A﹂以来、12年ぶり。内之浦からの衛星打ち上げは7年ぶり。
イプシロンは、全長24・4メートル、重さ91トン。最大1・2トンの衛星を打ち上げることができる。省力化と低コスト化を徹底し、打ち上げ費用を先代のM(ミュー)5ロケットの半分︵38億円︶に抑えたのが特徴。初打ち上げとなる今回は、世界初の惑星観測専用の望遠鏡衛星﹁スプリントA﹂を積んでいる。先月27日、コンピューターが姿勢異常を誤検知し、発射19秒前に打ち上げが中止されたため、総点検を行って問題点を修正し再挑戦にのぞんだ。この日も、発射直前になって、立ち入りが制限されている海域に船が近づいたため、打ち上げは予定より15分遅れた。
イプシロンは、ゴムの材料や金属を混ぜた固体燃料を燃やして飛行する。日本が半世紀以上にわたって積み上げてきた固体燃料ロケットの最新機だ。
開発に205億円を投じた。H2Aの下部に取り付けられる補助エンジン︵固体燃料ブースター︶や、M5のエンジンなど既存のロケット部品を転用することで、エンジンを新規に開発せずに新型ロケットを作り出した。
これまで人手に頼っていた点検の一部を、機体に内蔵した特殊なコンピューター︵人工知能︶が行う。地上からロケットに指示を送る管制も、パソコン2台で行えるようにした。こうした改良で、従来の10分の1以下の人数で打ち上げに対応できる。
JAXAでは今後、イプシロンを改良して打ち上げ費用を30億円以下にしたい考えで、需要が今後増えると見込まれる数百キロ~1トン級の小型衛星の商業打ち上げを目指していく。
観測所のJAXA職員や、近くの見学場に詰めかけた多くの人が見守る中、イプシロンは白煙と轟音(ごうおん)を伴って上昇していった。
︵読売新聞9月14日(土)15時7分)
新型ロケット﹁イプシロン﹂打上げ成功、おめでとうございます!
日本のロケット打上げ技術も新しい段階に入りました。
固体燃料ロケットの運用は、日本ならではの技術がたっぷり詰め込まれています。
■高性能と低コストの両立
固体燃料により、高性能化と低コストを両立しています。
イプシロンロケットは、ペンシルロケットからからM-Vに至るまでの半世紀にわたり培ってきた日本が世界に誇る固体ロケット技術が込められているロケットです。
革新技術と既存技術の組み合わせ、そして信頼と性能の向上が実現しています。組
ロケットの打ち上げがより身近なものになりました。
■新しい打ち上げシステム
ロケット打上げが知能化され、搭載機器の点検をロケット自身が自律的に行うことができます。
これにより、ノートパソコンでのロケットの管制が可能となります。
世界で最もコンパクト、かつ射場究極の管制システムです。
■ロケットの打上げをより手軽に
イプシロンロケットでは、打上げに向けた準備をわずか一週間で行えるようにコンパクト化されています。
このように数多くの日本の技術が詰め込まれたイプシロンロケット、今後の展開に期待していきましょう。
︵右図はイプシロンロケットの報道資料より引用しました︶