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2013年2月22日
空港や駅のホームで、行き先や時刻を伝える、パタパタ表示板︵フラップ式表示板・パネル式表示板︶が次々と姿を消しています。
先月は、ついに新幹線の最後のパタパタ表示板が撤去されてしまいました。
消えるパタパタ音 新幹線駅のパネル式表示板撤去
東海道新幹線の駅ホームで、行き先や発車時刻を伝えるパネル式の表示板が姿を消す。唯一残っていた三河安城駅︵愛知県安城市︶で23日深夜、最終列車が通過した後に撤去される。﹁パタパタッ﹂という軽快な音で乗客に発車時刻を伝えてきたが、複雑なダイヤに対応するため発光ダイオード︵LED︶を使ったデジタル表示に全面移行することになった。
23日の最終列車後に撤去される東海道新幹線最後の回転式列車案内(18日午後、三河安城駅)
﹁こだま649 13‥32新大阪 自由席1―7、13―15号車﹂。黒いパネルに白い文字で発車時刻や行き先などを表示。列車が走り去るとパネルが回り、次の列車を知らせる。﹁懐かしい﹂とカメラを向ける利用客も少なくない。
﹁数字が切り替わる様子が見ていて味があった。なくなるのは少しさみしい﹂。18日午後、出張で三河安城駅を利用した福岡県筑紫野市の会社経営、大島康正さん︵45︶は名残惜しそうに話す。
JR東海によると、同駅の﹁フラップ式ホーム発車標﹂と呼ばれる表示板は1991年、東海道新幹線の東京駅に初めて導入。名古屋駅や新大阪駅、京都駅など全16駅の99カ所に設置された。
ただ2002年秋には現行のLED式が登場。03年10月には品川駅が開業、全列車の最高時速が270キロとなり、﹁のぞみ﹂の運行本数も大幅に増加。﹁ひかり﹂﹁こだま﹂を含めダイヤが複雑になり、多くの情報を瞬時に伝える必要が高まったことも背景にあった。
デジタルでは遅れの原因や再開見込みまで同時に伝えられるうえ、フルカラー式で文字が大きく視認性が向上。のぞみ停車駅を中心に切り替えが進み、最後となった三河安城駅でも設備更新の時期を迎えた。JR東日本、西日本、九州管内の新幹線駅もフラップ式の発車標はなく、新幹線駅からは完全に姿を消すことになる。
JR東海の須田寛相談役は﹁フラップ式は仕組みは単純だが自動で表示が変わるなど、アナログからデジタルへの移行期を象徴する表示だった。撤去は一つの時代が終わったということ。今後は携帯電話に自動的に遅れの情報を流すなど、さらなる進化が求められる﹂と話している。
︵日本経済新聞 2013/1/22配信︶
そういえば、身近な駅や空港でも、ほとんどがLED電光表示板になってしまいました。
特に首都圏では、路線相互の乗り入れが複雑に絡み合っていて、アナログ式のパタパタ表示板で臨機応変に対応することは難しいのでしょう。
表示板から出るパタパタ・・・という音が消えてしまうということは本当に残念です。
それでも、京浜急行の横浜駅、京急川崎駅などでは未だパタパタ表示板が現役で活躍しています。
京浜急行は、改札の駅員さんが、改札鋏をリズミカルに音を鳴らしている光景も、他の路線よりもかなり遅くまで見られました。
アナログ機器に理解があるか、こだわりを持っているのでしょうね。
人間味のある光景が存続されることを願います。