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2011年6月11日
東日本大震災の発生から3か月を迎えます。
警察庁の発表によると、6月10日現在、犠牲となられた方は12都道県・1万5405人、不明の方は6県・8095人。
いまだに避難生活を送られている被災者は21都県・9万109人にのぼります。
今日は近隣寺院で震災発生時刻に東日本大震災被災者物故者慰霊法要が営まれます。
随喜・参列の皆様とともに心より哀悼の意を表し一日も早い復興を願いたいと思います。
東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県で活動するボランティアが、発生当日から3カ月間の延べ人数で、阪神大震災︵95年︶の3分の1にあたる40万人程度にとどまっていることが、内閣府のまとめで分かった。人数はゴールデンウイーク︵GW︶以降急減。被災地で復興の本格化とともにボランティアの需要が高まっており、関係者は東京など主要都市と被災地を結ぶ送迎バスを導入するなど、受け入れに奔走している。
内閣府の震災ボランティア連携室のまとめでは、3県の災害ボランティアセンター︵VC︶に登録して活動したボランティアの総数は、震災当日から6月5日までの約3カ月間で延べ38万7900人。このほか連合や生協、NPOなどがVCを経由せず数万人規模のボランティアを送り込んでいるとみられるが、合わせても3カ月間で117万人︵兵庫県の推計︶という阪神大震災に遠く及ばない。
この差について、同室は﹁被災地域が大都市圏から遠く、面積も広いうえ、新幹線や高速道路などの交通網寸断やガソリン不足などから当初は容易に近づけず、福島県では原発事故も重なった﹂と分析。さらに、被災自治体の多くが当初、県外ボランティアを受け入れなかったことも影響していると見ている。
3県のVCは各地域の社会福祉協議会︵社協︶が設立。震災からしばらくは大部分が、ボランティア登録を地元住民に制限していた。社協や自治体の職員自身も被災し、大勢を受け入れても指示を出すのが困難だったことに加え、岩手県社協の根田秋雄・地域福祉企画部長は﹁自分で何とかしようという東北人気質とともに、﹃県外者を入れたら物が盗まれる﹄という警戒感もあった﹂と説明する。
3県の内訳は、岩手9万9900人▽宮城21万7200人▽福島7万800人。宮城は岩手の倍以上だ。仙台市が被災地とも近接しているのに対し、岩手の被災地は盛岡市から車で2時間以上かかるなど遠いことが影響しているようだ。岩手の被災地には復興から取り残されかねないとの危機感も漂う。福島は原発事故のため立ち入れない区域が広いことが影響している。
1週間ごとの人数の推移を見ると、震災直後から増え、ピークのGWの週は5万4100人だった。ところが、直近の6月5日までの1週間は2万4100人で、ピーク時の45%にまで落ち込んでいる。GW以降、ボランティア供給源となる大学の授業が本格化したことなどが影響しているとみられる。
︵毎日新聞 2011年6月10日︶
3か月を経て電気・ガス・水道などライフラインの復旧がかなり進んでいる反面、復興作業がなかなか進まない被災地も多く、その背景には宮城、福島3県で活動するボランティアが、ゴールデンウィーク以降減少してしまっていることも一因に挙げられるようです。
復興段階において、被災地の求めに従って柔軟な支援体制が整えられると良いのですが、なかなか理想どおりには行かない現実があります。
そんな中、東日本大震災の被災地の記憶・記録を写真や動画といったデジタルデータで保存し、アーカイブ︵記録資料︶化する動きが公的機関や民間で本格化しています。
震災前後の記録と、復興の足跡を後世のために残すのが目的です。
独立行政法人﹁防災科学技術研究所﹂では、自治体やNPOなどと連携し、住民が撮影した津波や被災前の街並みの写真、瓦礫の中から発見された写真、アルバムなどをデジタル化して収集しています。
4月下旬からは、復興の動きを数十年にわたって記録する壮大なプロジェクトを開始、カメラを固定して定点観測を1市町村当たり100カ所前後で行っています。
また、ボランティアにより津波被害を受けた文化財や学校などの現状を撮影、あるいは被災地の子供が大人にマイクを向け避難生活などを記録する活動が展開されています。
インターネットでは、Yahoo!の﹁東日本大震災 写真保存プロジェクト﹂やGoogleの﹁未来へのキオク﹂など、さまざまなプロジェクトが進行しています。
東日本大震災 写真保存プロジェクト(Yahoo!Japan)
未来へのキオク(Google)
一日も早く、被災地の復興が成し遂げられることを願ってやみません。