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2011年5月14日
今月の地元の研修組織での研修は
︵1︶被災者でもあり、実地で活動している僧侶の実践リポート
︵2︶社会福祉主事による高齢者相談員としての心構え
の二本立てで行われました。
被災地支援における僧侶のネットワークの強みを改めて感じる研修会でした。
特に︵2︶でお話いただいた﹁高齢者相談員としての心構え﹂などは、普段から心しておかなければならない事項であります。
簡単に資料・メモとしてまとめてみました。
援助について
援助する人、される人・支援する人、される人という関係を超え、ともに支え合うパートナーシップを構成していくことが大切。
援助関係の基本
1.個別化
人の抱える困難や問題は、どれだけ似たようなものであっても人それぞれであり同じ問題は存在しない。この原則によって問題の決めつけやまとめ分類は厳禁となる。
2.受容
相手の考えを決して否定せず、どうしてそういう考え方になるかを理解するよう常に努め、相手の気持ちに寄り添い、共感し、受け止めることが大切である。この原則によって相手の価値観に対してそれを是正したり、自分の価値感を押し付けたり、相手の行動感情を否定することは厳禁となる。
3.意図的な感情表出の原則
抑圧されやすい否定的な感情などを表出させることで相手の心の柳︵かせ︶を取り払い気持ちを軽くしていただくことを目的とする。会話や雰囲気の中で、相手が自らの感情を遠慮なく吐き出すことができるように働きかけることが大切となる。
4.統制された情緒的関与の原則
話を聴く者が、話す人の感情に呑み込まれないようにすることは大切である。聴き手は相手の心を理解し、自分の感情を統制して接していく事が大切。時には相手の大変な状況に対して同情したり涙することがあったとしても、自分の感情を客観視し適切な距離で冷静に対応することが大切である。
5.非審判的態度の原則
相手の行動や思考に対して、自分の常識や世の中の常識をものさしにして善悪を判断してはいけない。相手に対し説教をしたり裁いたりしてはいけない。
6.自己決定の法則
あくまでも自らの行動を決定するのはその人自身である。相手が自己決定が出来ない場合には、出来るように判断材料を可能な限り提示するなどの工夫をし、その人自身が選択した結果を尊重し、選択した方向に沿って必要な支援をしていくことが大切である。
7.秘密保持
個人のプライバシーに関することについて守秘義務は当然のことである。