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2011年4月 5日
| 〔雨ニモマケズ〕 宮澤賢治 雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野原ノ松ノ林ノノ 小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ 東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニツカレタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ 北ニケンクヮヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイヒ ヒドリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ 南無無辺行菩薩 南無上行菩薩 南無多宝如来 南無妙法蓮華経 南無釈迦牟尼仏 南無浄行菩薩 南無安立行菩薩 (青空文庫より引用) | |
粉雪が舞う被災地を、祈りをささげながら歩く僧侶=4日午前、岩手県山田町
︵2011/4/04 配信のニュースより︶
見送る家族なき集団埋葬 被災者、遺体確かめられず
東日本大震災で、発見されながらも身元が判明しない遺体をめぐり、自治体の対応が揺れている。遺体の損傷が激しく、警察は﹁これ以上放置はできない﹂と自治体への引き渡しを決め、宮城県石巻市や岩手県大船渡市では5日、集団埋葬や火葬が始まった。﹁家族の体をこの目で確かめたい﹂と遺体安置所に通い続ける被災者。一方で家族に見送られず埋葬される犠牲者。自治体にとってもぎりぎりの判断だった。
身元不明犠牲者のひつぎに敬礼する自衛隊員︵奥︶=3日午後、宮城県東松島市︵産経新聞より︶
5日午前11時ごろ、石巻市の総合体育館。防災無線から﹁総合体育館の遺体安置所を閉鎖します﹂と放送が流れた。この日、身元が判明しないまま仮埋葬されることになった23体の遺体を収めたひつぎが葬儀会社の職員によって次々体育館そばの墓地に運び出された。ひつぎは墓地にうがたれた縦長の穴に下ろされていく。僧侶による読経が行われ、職員や埋葬を受け持つ土木作業員が焼香する。本来、見送るべき家族の姿はそこにはなかった。
県警は、遺体の検視を終え、特徴や服装などの資料をそろえた上で発見から7~10日で自治体に引き渡す方針だった。それがずれ込んだのは家族の姿を捜し、連日安置所に通う被災者らの思いを考慮してのことだった。
仮埋葬に踏み切ったことについて石巻市の担当者は﹁遺族の思いを考えると、苦渋の決断だが、震災から3週間以上たっていることを考えると、ぎりぎりの期限だった﹂と漏らした。
岩手県大船渡市でも5日、身元不明遺体の引き渡しを受け、7体について火葬が行われた。住民に周知されることもなく、市の職員たちだけに見送られた。
宮城県内で身元が分からなかったり、家族がまだ引き取らない遺体は約1300体。岩手県内では約880体に上る。身元不明のまま仮埋葬や火葬される遺体はさらに増える見通しだ。
︵産経新聞デジタルニュース 2011/4/5より︶