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2009年3月15日
横浜市開港150周年記念関連事業として整備改修がすすめられていた﹁旧住友家俣野別邸﹂が全焼してしまったという残念なニュースが入りました。
重要文化財の﹁旧住友家俣野別邸﹂全焼 放火の可能性も
15日午前4時55分ごろ、国の重要文化財に指定されている横浜市戸塚区東俣野町の﹁旧住友家俣野別邸﹂が燃えているのを付近の住民が発見し、119番通報した。神奈川県警戸塚署と消防によると、木造2階建ての建物約650平方メートルと敷地内に仮設されていた工事用プレハブ2棟が全焼した。けが人はいなかった。
同署によると、俣野別邸は昨年1月から平成23年3月まで全面改装中で、14日夜まで工事が行われていた。周囲は高さ約3メートルのフェンスで囲まれ、警報装置が設置されていたが反応はなかったという。火の気がないことから、同署は放火の可能性もあるとみて出火原因を調べている。
文部科学省のホームページによると、俣野別邸は昭和14年、住友家第16代当主、住友吉左衛門友成の東京別邸として建設された。昭和前期モダニズムの意匠を伝える洋風折衷建築で、平成16年に重要文化財に指定された。
︵産経新聞2009.3.15︶
﹁旧住友家俣野別邸﹂は、昭和前期モダニズムの意匠を伝える邸宅として国重要文化財に指定されている建築物です。
国道一号線沿い、横浜市と藤沢市の境に広大な敷地を有し、住友家第16代住友吉左衛門友成の別邸として昭和14年に建設されたものです。
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建物は佐藤秀三により設計され、主屋棟、子供室棟、サービス棟がY字形に配置され、ハーフティンバー ・スタイル︵柱や梁、筋交いを外部に露出させ、その間をモルタルで埋める中世以降のヨーロッパ北部の建築様式を基調とした洋風折衷建築︶としてその意匠的の秀逸さと歴史的価値が高かっただけに本当に残念です。
敷地は建物がある上段の庭と下段の園地から構成され、周囲は広大な森で囲まれていますので、まもなく公園として市民に公開する直前の出来事でありました。
平面図は横浜市のサイトより引用‥上の航空写真とは南北が逆です
まだ一報が入ったばかりです。
今後、この建物が再建されるのかどうか分かりませんが、もし放火だとしたら貴重な文化財を一瞬で失わせてしまったことの罪は非常に重いと言わざるを得ません。
■関連リンク
文化遺産オンライン
佐藤秀三作品集:旧住友家俣野別邸
︵仮称︶旧住友邸庭園の整備を進めます!