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2008年10月27日
アオサギが本堂の屋根の上にとまりました。
じ?っと周りの様子を伺っています。
恐らくアオサギの目的は眼下にある池の鯉でしょう。
こちらとしても鯉が食べられてしまっては堪りませんから池の上にワイヤーを張っています。
アオサギは、﹁アオ﹂なのに青くありませんね。
ここに私たちの色彩感覚の原点を見ることができます。
古来の色彩表現は、﹁明︵あか︶、暗︵くろ︶、顕︵しろ︶、漠︵あお︶﹂の4つしかありませんでした。
漠︵あお︶は、白から黒までの中間色を含む広い範囲の色をさします。
いろいろな例を調べてピックアップしてみると
・中国の故事成語の﹁青牛﹂は黒に近い灰色の牛
・正月の慶事として行われる﹁青馬を見る﹂儀の﹁青馬﹂は芦毛馬
・ヨーロッパの家畜﹁青牛(Bleue du Nord)﹂は、灰色
というような具合になります。
この基本的な色の概念が世界共通であるということも興味深いことです。
そんなことを考えているうちに、アオサギは、どこかに飛んで行ってしまいました。
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