« さつまいも畑の雑草取り |
最新記事
| 塔婆供養で植林支援中間報告 »
2008年5月22日
SOTO禅インターナショナルですすめている﹁塔婆供養で植林支援﹂に多数のお申込をいただきましてありがとうございます。
植林支援シールが出来上がりましたので、順次発送させていただきます。
お待たせをいたしました。
この﹁塔婆供養で植林支援﹂は、一本の塔婆で一本の苗木がそだつ、というコンセプトのもとに、NPOと協働し、植樹とその木が育つまでの支援を行っていくものです。
実際に一本の苗木がそだつためのコストを計算していただいた数字により、一本当たりの支援金を設定させていただいております。
秋にはNPOによる植林ツアーも行われますので、その報告も後日させていただければと考えています。
さて、﹁塔婆供養で植林支援﹂の記事で、いただいたコメントに対して、まだその場で回答し切れていないことがありました。
その回答の一つとして、今回の記事を書かせていただきます。
それは、﹁塔婆供養で植林支援﹂はさらに一歩進めて、これからご紹介する木質ペレット化と、ペレットストーブの普及とリンクさせることができるのではないかということです。
木質ペレットとは、製材時に出る削りかすや、間伐材、廃材などを粉にして、それを直径6mm?9mm程度、長さ10mm?25mm程度の円筒形に固めたものをいいます。
樹皮のみをペレット化したものがバークペレット、木部をペレット化したものがホワイトペレット、樹皮を含む木全体をペレット化したものが全木ペレットです。
⇒ペレット製造工程の例︵アグリパワー)
ペレットストーブとは、木質ペレットを燃料とするストーブです。
その特長とメリットを挙げると
■ペレットストーブの特長とメリット
木質系バイオマス燃料を使うので環境負担が少ない︵カーボンニュートラル)
国内の再生可能な資源や木屑などの廃棄物から造られる
林業などの雇用を生み出す
上質の燃料である︵品質が安定している︶
石油ストーブのような臭いや刺激が少ない
薪や暖炉に比べて、扱いが簡単︵石油ファンヒータと同等︶
安全性が高い︵石油ファンヒータと同等︶
燃料の取り扱いや貯蔵が容易
煙がほとんど出ない
灰もほとんど出ない
炎を見ながらゆったりした生活ができる
遠赤外線による温かい暖房
と、いいこと尽くめです。
デメリットと言えば、ストーブの価格が高いことと、重量があるということでしょうか。
それゆえ、一般家庭では導入に当たり少し敷居が高いのですが、寺院にはきっとピッタリの暖房装置ではないかと考えています。
価格が高めというペレットストーブですが、定価10万円台のものも発売され始めました。
どうです、この洗練されたフォルム。
個人的にイチオシのストーブです。
やかんを置くことも、調理をすることすらできます。
さらに、普及促進のために、助成金を出す自治体もいくつかあります。
岩手県では一台当たり5万円︵上限設置費用の1/4︶の助成金制度があります。
国レベルでの助成や、例えば曹洞宗寺院には曹洞宗門からの助成制度があってもいいのではないかと思うほどです。
普及が促進されれば、その分、木質ペレットの製造ラインも安定し、価格も安定、低下するはずです。
なによりも、原油価格や食料価格の高騰という影響を受けている日本経済の現状をみるにつけ、トウモロコシや大豆由来のバイオ燃料普及に予算をかけるくらいならば、よほど木質ペレットの普及促進を図るべきものだと考えます。
それにより、日本の林業へ与えるプラスの要素も大きいことでしょう。
国内産の木材・間伐材を積極的に利用する方向に転換していくことにより、国内林業が復興され、ひいては海外で無秩序に伐採される森林面積を減少させることへと繋がっていきます。
﹁塔婆供養で植林支援﹂事業の面から考えると、塔婆供養を行うことにより新たに一本の木が育つわけですが、その塔婆自体が古くなった後どうするべきかという言及まではされていません︵しません︶でした。
ここに、冒頭で述べた﹁木質ペレット化と、ペレットストーブの普及﹂を組込むことにより、資源循環サイクルができあがるわけです。
﹁木質ペレット化と、ペレットストーブの普及﹂の部分については、SOTO禅インターナショナルが主導で行うなどというおこがましいことではなく、そういうものを紹介し、それが普及の一助へと繋がればそれで充分でしょう。