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2008年5月10日
私たちの身の回りにはたくさんの木材製品があります。
その多くは海外から輸入されています。
日本は、米国、中国に次いで世界でも有数の木材輸入国です。
︵丸太輸入量に限ると、日本は断トツで世界一位です︶
その輸入相手国は
アメリカ、カナダ、ロシア、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、チリ、パプアニューギニアなどの太平洋沿岸各国が中心となっています。
対し、国内の林業について見てみると
国土の66%を占める森林面積を誇る日本ではありますが、1960年の木材輸入自由化以降、木材自給率は減少を続け、自由化以前は 86.7%だった自給率は 2005年には20.0%と激減しています。
このため、国内の木材生産量は約3分の1にまで減少し、林業就業者数に至っては約6分の1に減少し、しかも高齢化が急速に進行しています。
我が国では、国策として、戦後にスギやヒノキなど針葉樹の大規模植林が行われました。
しかし、その膨大な面積を誇る人工林も、先に述べた国内産木材需要の激減により、下草刈りや間伐、枝打ちなどの維持管理すら、ままならない状況となっています。
そのため、材木としての商品価値が失われてしまうという悪循環が発生しています。
木材の消費は、必ずしも環境に悪影響を与えるわけではありません。
適切な箇所から適切な方法で供給されることにより、木材資源は持続可能なサイクルで循環していくことが可能となります。
日本の木材需要は安さと安定性という経済的判断のみにより、安い外材を大量に消費する構造となっています。
しかし、政策面から、あるいは消費者一人ひとりが意識をもち、国内産の木材・間伐材を積極的に利用する方向に転換していくことにより、国内林業が復興され、ひいては海外で無秩序に伐採される森林面積を減少させることが可能です。
森林をとりまく状況を分かりやすいデータで解説してるサイトをご紹介します。
併せてご紹介します。
⇒ みんなの森
さて、寺院では、本堂や庫裏などの寺院建築物をはじめ、多くの木材を消費します。
また、法要で塔婆供養を行うなど、日常的に木材を利用する機会も多くあります。
そこで私たちは何ができるのか。
その具体的方策について、SOTO禅インターナショナルでは、スタッフ皆で考え、一つの事業を立ち上げました。
その名も
﹁塔婆供養で植林支援﹂
一本の塔婆で一本の苗木がそだちます
地球環境の変動は、私たちの生活に深刻な影響を及ぼしはじめています。かつての大量生産、大量消費、大量廃棄という生活スタイルの見直しや、環境問題に対する関心も高まってきました。卒塔婆は貴重な自然資源である木材を使用して作られています。しかし、適度な木材の利用は逆に森林を守ることもあります。さらに新たな苗木を植え、育てていくことも必要です。
そこで、SOTO禅インターナショナル(SZI)は﹁塔婆供養で植林支援﹂を提案します。仕組みは簡単です。ご寺院様で使われる卒塔婆の本数に合わせて、一本当たり30円の環境義捐金を専用の郵便振替用紙を使ってSZIにお送り下さい。
SZIからは、その本数分の﹁塔婆供養で植林支援シール﹂と掲示用のポスターを御寺院様にお届けいたします。
各御寺院様におかれましては、法要の際に﹁卒塔婆﹂と一緒に﹁塔婆供養で植林支援シール﹂を施主様にお渡し下さい。
なお、環境義捐金はNPOを通じてシール1枚当たり一本の植林に役立てられます。
一人ひとりができることからやっていこう。── それが﹁塔婆供養で植林支援﹂というグリーン・プランの実践です。
動き出したばかりのプロジェクトですが、まずは小さな一歩から歩みを進めて行きたいと考えています。