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2008年1月12日
まずはこの音を聞いてみてください。
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今日の記事はこれからスタートします。
この情報化が進展する世の中には、﹁もっともらしい嘘﹂と﹁嘘のような本当の話﹂がごちゃ混ぜに存在しています。
私たちは、情報を得るにあたり、そのことを充分配慮しながら読み取っていく必要があります。
まず、﹁もっともらしい嘘﹂の端的な例は、虚構新聞社社主 UKさんが発行している﹁虚構新聞﹂です。
虚構新聞
実に面白いです。
気まぐれで更新しているものの、社会、スポーツ、政治、経済、国際・・・・・などにジャンルわけされたニュースが並んでいます。
こんな感じです。
﹁日本列島も岩﹂ 中国機関紙 ︻これは嘘ニュースです︼
中国の機関紙﹁赤旗日報﹂は、6日付の社説で﹁現在竹島︵韓国名・独島︶をめぐって日韓が争っているが、竹島のみならず、そもそも日本列島自体が岩であり何ら排他的経済水域︵EEZ︶を持ったものではない。﹂との論説を発表し、日本の主権が無効であると主張した。
この社説では﹁日本列島自体が、元来島ではなく沖ノ鳥島と同じ﹃岩﹄であり、それゆえ日本の主権ならびにEEZは存在しない。はっきり言えば、日本という国家自体、国際法上存在しない虚構の国家である。東アジアの最東端の国は日本ではなく韓国であり、今後政府は全て漁業権の交渉などは韓国と行なうべきで、日本列島は無視して差し支えない。﹂と、主権国家としての日本の存在を否定し、韓国までを国家として認めるべきだとの見解を示した。
中国外務省はこの社説について今のところコメントを発表していないが、日本の外務省は﹁到底受け入れられるものではなく、厳重に抗議する﹂とただちに抗議のコメントを発表した。また今後は﹁中国・韓国などもユーラシアプレートに乗っかったただの﹁岩﹂にすぎない﹂ことを主張し、中韓のEEZを認めない方針を明らかにした。
麻生外務大臣は午後の定例記者会見で﹁経済水域とかややこしいよね。あと、ローゼンメイデンおもしろいよね。﹂と語った。
下手をすれば騙されても不思議ではありません。
さて、では、﹁嘘のような本当の話﹂として驚かされたニュースをご紹介します。
米カリフォルニア大学、世界最小﹁ナノラジオ﹂開発を発表︵このニュースは本当です︶
米カリフォルニア大学バークリー校の物理学教授らは10月31日、カーボンナノチューブを用いた世界最小のラジオを開発したと発表した。1本のナノチューブが、アンテナ、チューナー、アンプ、復調装置のすべての役割を果たす。
開発者はアレックス・ゼットル教授らで、ラジオ受信機としてだけではなく、送信機としても使うことに成功した。人毛の1万分の一の直径をもつカーボンナノチューブが、電波にあわせて1秒間に数千から1億回振動し、AM・FMとも好きな周波数に合わせることが出来る。
ゼットル教授はナノラジオの今後の発展について、﹁ナノラジオは、携帯電話から極小端末まで、どんな用途にも利用できるだろう﹂と発言した。ナノラジオは、エネルギー効率に優れているため、超小型電子回路との統合も可能だという。また、人の血管内で存在できるような微小な無線端末をもたらすなど、まったく新しい用途に発展する可能性もあるとした。
(IBTimes )
いやあ、全く凄い話です。
ナノチューブのナノメートル︵nm︶は、長さの単位であり、1ナノメートルは10億分の1メートルです。
比較例として、DNA分子の直径は2ナノメートル。
もう分子とか原子などと同じオーダーでの話です。
冒頭に置いた音源が、このナノラジオから最初に受信された音なのです。
著作権の関係があるので、イントロの一部のみを切り出していますが、どうです?なかなかの音質ではないですか。
昔が安定しないのは、これはラジオが微小な領域で動いているためだそうです。
いわば、装置が繊細すぎて、ナノラジオに出入りする原子の動きが、音の微妙な揺れとして聞こえるとのこと。
凄いな?。
ニュースソースの論文はこちらです。
Nanotube Radio
K. Jensen, J. Weldon, H. Garcia, and A. Zettl*
ナノラジオで最初に受信したのは、エリック・クラプトンの﹃Layla﹄。
続いてビーチボーイズの﹃Good Vibrations﹄、ヘンデルのオペラ﹃クセルクス﹄から録音された﹃ラルゴ(動画)﹄が流れたそうです。
1906年12に行なわれた、世界初めてのラジオ放送で流れたのが﹃ラルゴ﹄。
歴史的な瞬間でした。
音質は、これからの改良によりかなりの改善が期待できるそうですが、それよりもどのような分野に応用できるのか想像もつかない世界です。
それにしても﹁もっともらしい嘘﹂と﹁嘘のような本当の話﹂の境界ってホント微妙ですね。